◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク90 島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○大崎鼻 〜大地の動きがつくった海と人々とのかかわりが見える場所〜  南島原市布津町大崎鼻は、海に突き出た岬状の地形をしています。大崎鼻の北側の海は、陸から離れるとすぐに水深10メートル以上となり、急に深くなりますが、大崎鼻の南側の海は陸から離れても、水深数メートル程度と浅いままです。そのため、大崎鼻の北側では、深い海を利用してワカメなど海藻類の養殖が行われ、また南側では、有明海の干満差を利用して魚を捕る“スクイ”(または“スキ”)が今も残っています。それにしても、大崎鼻の北と南で、なぜ海の深さが大きく異なるのでしょうか。  大崎鼻付近には、島原半島を横断する大地の割れ目(布津断層)があります。この割れ目の北側(深江側)の地面は、少しずつ沈み続けています。その大地の動きが、現在みられる岬状の地形を作り、また海藻類の養殖に適した深い海を陸地の近くにもたらしたのです。  海の近くに住む人々の営みの中に、数10万年間に及ぶ大地の動きが息づいています。 (写真)こんぴら公園から見る雲仙の山々。手前が布津断層がつくった崖(南島原市布津町) (写真)大崎鼻にあるスクイ(南島原市布津町)  島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらを支えるジオの魅力を、各分野の専門家が毎月やさしく紹介します。今回は、夏の雲仙でしか味わうことのできない魅力をお伝えします。 ○第12回島原半島ユネスコ世界ジオパークセミナー ▼と き 8月11日(金) 10時〜14時 ▼ところ 仁田峠ロープウェイ乗り場 ▼講 師 宮ア 正隆氏(雲仙地域パークボランティア会長) ▼題 目 「山の日〜涼しさ抜群、深緑のお山雲仙を歩こう!〜」 ▼内 容 妙見岳山頂を出発し、雲仙の緑に覆われた林内を歩きながら、  植物や動物の観察会を行います※昼食を持参してください ▼参加料 大人1000円、小人500円(ロープウェイ乗車代)