◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク97 島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○〜未来の地球を示すカケラ〜貝化石が伝える過去と未来の島原半島の姿  島原半島ユネスコ世界ジオパークの見どころは火山だけではありません。その代表が貝化石です。 地層の中にある貝化石は、私たちに何を教えてくれるのでしょうか。その秘密は、今、貝がどこに生息しているのかがヒントになります。  みそ汁でおなじみのシジミは、海水と淡水が混ざる湖の砂や泥がたまる場所にすんでいます。つぼ焼きがおいしいサザエは、やや深い岩場を好みます。 ホタテガイはレキが混ざった砂地を好みますが、九州のような温かい海ではなく、東北や北海道などの水温が低い海にすんでいます。つまり貝化石は、その地層ができた場所の、当時の海の水深、塩分濃度、水温などの環境を私たちに教えてくれます。 特に、2枚の貝殻がくっついたままの貝化石は、生きた状態のまま化石になった可能性が高いため、その地層がつくられた当時の地球環境を知る極めて貴重な存在です。  貝化石と化石を含む地層は、島原半島地域が約150万年前から現在のような内海であったことを伝えています。静かな湾の中では、雲仙火山ができる前の火山が噴火を繰り返し、火山島を成長させていったことでしょう。そして当時の陸上には大きなシカやゾウがいたことも、化石が伝える過去の島原半島の姿です。  過去の地球環境がどのように変化したのかを知ることは、未来の地球環境の変化を知る上で重要です。そのためにも、見つけた貝化石は採取せず、そのまま未来に受け継いでいってください。 (写真@)島原半島で見られる貝化石(スミノエガキというカキの仲間) (写真A)島原半島で見られる貝化石(アワジチヒロというホタテガイの仲間を含んでいます) ○第18回島原半島ユネスコ世界ジオパークセミナー 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらを支えるジオの魅力を、毎月やさしく紹介します。 ▼と き 2月24日(土)10時〜1 時  ▼ところ 森岳公民館 大ホール ▼参加料 無料 ▼講 師 福島 大輔(ふくしま だいすけ) 氏(NPO 法人桜島ミュージアム理事長) ▼題 目 島原半島にジオパークは必要か!? 〜みんなで話そう、もうかるジオパーク〜 ▼内 容 鹿児島市桜島で地域活性化や現地ガイドとして活躍の福島氏を講師に迎え、ジオパークを活用してもうける(地域を潤す)ためにどうすればいいか、他地域の事例などを紹介しながら、ワークショップ形式で語り合います