◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) 噴火から復活しつつある自然を体験 平成新山ネイチャーセンター  1990(平成2)年からおよそ5年間継続した平成噴火は、山頂付近に出現した粘り気の強いマグマが溶岩ドームをつくったこと、そしてその溶岩ドームの一部が崩落し、火砕流や熱風(火砕サージ)を発生させたことが目撃されました。これまで火砕流や熱風の発生が目撃された例は多くなかったため、この噴火は火山学の発展に大きく貢献しました。平成噴火は、噴火だけではなく、噴火によって変化した自然環境がどのように回復してきたのかについても、貴重な観察事例をもたらしています。  南千本木にある「平成新山ネイチャーセンター」は、平成噴火に伴う火砕流が直接到達した垂木(たるき)台地の上に建てられた環境省の施設で、2003(平成15)年2月にオープンしました。センター内には、雲仙火山の成り立ちや垂木台地に堆積した平成噴火の地層、センター周辺で観察できる動植物に関する展示があります。屋外に設置されている散策路沿いには、平成新山が間近に迫る展望台があり、絶景が楽しめます。  この施設の一番の特長は、平成噴火の後、植物がどのように再生するのかを観察しているエリアがあることです。平成噴火の終息から20年以上が経過し、垂木台地も次第に木々に覆われるようになりました。どんな植物がどのような順序で回復してくるのかが分かれば、植物から噴火後の自然環境の復元度が推定できるようになり、大変貴重な観察事例になります。  同センターが実施する野外観察会やイベントに参加すると、雲仙火山周辺の自然と、その自然を創り出した火山活動との関わりをより深く楽しむことができますので、ぜひご参加ください。 (写真)平成新山ネイチャーセンター センターの周辺には避難シェルターが設置されています ○第24回「ジオ空(ぞら)教室」  島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらをつくりだしたジオの魅力を、その道のプロが毎回たのしく紹介します。ふるってご参加ください! ▼と き 9月22日(土)10:00〜12:00 ▼ところ 本多木蝋工業所 ▼講 師 本多 俊一(ほんだ しゅんいち)氏(本多木蝋工業所 代表) ▼題 目 伝統産業「木蝋(もくろう)」で地域を明るく  〜人々を癒す灯りの源、「櫨(はぜ)」を再び〜 ▼参加料 1000円(材料費)※当日徴収 ▼定 員 30人(先着順) ▼申込期限 9月20日(木) ▼申込方法 メール(info@unzen-geopark.jp)、または電話で申し込んでください ▼必要事項 氏名、住所、年齢、電話番号 (写真)作業場の風景と本多 俊一(ほんだ しゅんいち)氏