◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○溶岩流がつくった絶景 一枚岩 今から227年前の1792年2月中旬、普賢岳の北東斜面で噴火が始まりました(寛政噴火)。雪の中で繰り返されたこの噴火の後、2月末には火口から溶岩があふれ出し、およそ2カ月かけて、谷の中をゆっくりと流れ下りました。この溶岩流の様子を見るために、島原城下に暮らす人々が、花見がてら大勢見物に来たそうです。しかし、この溶岩の流出が止まった4月中旬から、島原城下で強い地震が頻発するようになり、5月の眉山の大崩壊を迎えることになります。  火口から流れ出た溶岩流は、ある程度流れた後、最初に流れ出た先端部が冷えて固まります。しかし後続からはまだ熱い溶岩が流れてくるので、後から流れてきた溶岩流は、まるで玉突き衝突を起こしたかのように、先端部にたまります。そのため、溶岩流の先端には急な崖ができます。寛政噴火時に流れ出た溶岩流も先端に急な崖をつくりましたが、そこにある大きな溶岩のブロックが、“一枚岩”です。 一枚岩の先は高さ数10メートルの断崖絶壁で、目の前をさえぎるものが何もありません。天気が良い日には、島原市街や有明海、さらには熊本まで見渡せます。一枚岩を含むこの溶岩流がある場所は、雲仙天草国立公園の特別保護地区に指定されており、雲仙岳周辺の本来の自然の姿を楽しむこともできます。かつて「焼山そうめん流し」で賑わいを見せた場所から、一枚岩に登って、そこからの景色を見てみると、かつてのまちの姿が見えてくるようです。   (写真) 一枚岩から見る島原市街地。手前は千本木です ○第29回「ジオ空(ぞら)教室」 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらをつくりだしたジオの魅力を、その道のプロが毎回たのしく紹介します。ふるってご参加ください! ▼と き 3月23日(土)10:00〜12:00 ▼ところ 「ほっとふっと105」蒸し釜前(雲仙市小浜町北本町) ▼講 師 吉岡 誠一(よしおか せいいち) 氏(島原半島ユネスコ世界ジオパーク認定ジオガイド) ▼題 目 春の謎解き小浜ジオツアー 〜小浜の景観に隠された「謎」に迫る〜 ▼内 容 認定ジオガイドの中でも主に小浜エリアで活動している「小浜ジオーズ」の吉岡さんと一緒に、まち歩きを通して小浜の景観に隠された魅力に迫ります ※蒸し釜体験やお土産の特典付き ▼参加料 500円(蒸し釜体験料、保険代など含む) ※大人同伴の小学生未満は無料です ▼定 員 20人 ▼申込方法 氏名、住所、性別、生年月日を記入のうえメール(info@unzen-geopark.jp)で申し込んでください(電話での申し込みもできます)