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平成29年度 施政方針

総務部 総務課 行政班 TEL:0957-63-1111(内線151,153) FAX:0957-64-5525 メールsomu@city.shimabara.lg.jp

平成29年度 施政方針

 

 平成29年3月島原市議会定例会の開会に当たり、平成29年度における市政運営の方針並びに当初予算の大綱などを申し述べ、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 国においては、雇用・所得環境の改善をはじめとする経済の好循環を確かなものとするため、引き続き、アベノミクスを加速させていくという基本的な考え方のもと、「1億総活躍社会」の実現に向けた取組が進められております。
 また、地方創生の推進に関しましても、地方公共団体が自主的・主体的に行う先導的な取組を支援するため、地方創生推進交付金をはじめとする各種施策を引き続き実施していくことが示されております。
 私は、市長という立場で市政に携わるなかで、地方が生き残っていくため、人口減少問題に正面から立ち向かうことの重要性を、痛感してまいりました。
 「島原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げる事業については、これまでの取組について成果検証も行いながら、着実に進めてまいります。
 また、2期目のスタートにあたり所信表明のなかでも述べさせていただきましたが、以下に掲げる7つの施策を重点分野として、「思い」を「かたち」にするべく、積極果敢に取り組んでまいります。
 1つ目に、子育てにやさしいまちづくりや移住の促進、若者支援を通じた「人口減少に立ち向かう」
 2つ目に、公共施設運営等の適正化をはじめとした「市民目線に立った行財政改革の推進」
 3つ目に、島原ブランドの全国・世界への展開を図るなどの「産業の振興」
 4つ目に、株式会社島原観光ビューローの体制強化や島原城400周年事業などの「観光の振興」
 5つ目に、高齢者の健康づくり・生きがいづくりや、障がい者が身近な場所で生活を営むことができるよう、「高齢者や障がい者などを思いやる福祉の 充実」
 6つ目に、新たな奨学金制度の創設や、東京オリンピックレガシーキャンプの誘致など、「教育・文化・歴史の振興」
 7つ目に、船津地区の高潮対策や、空き家対策事業(老朽危険空き家)など、「安全・安心な街づくり」であります。
 次に、地方財政についてでありますが、平成29年度の地方財政計画の一般財源総額については、一億総活躍社会の実現や地方創生、公共施設等の適正管理等に取り組みつつ、地方の安定的な財政運営に必要な水準を確保することを基本として、前年度よりも約4千億円上回る、62兆800億円が確保されているものの、地方税の増収や臨時財政対策債の伸び率により地方交付税総額は、前年度よりも約3千700億円の減額となっております。
 本市の財政については、公債費の割合や将来にわたる負債の割合を表す「実質公債費比率」や「将来負担比率」など財政の健全化を示す健全化判断比率は、年々改善している一方、ここ数年、新市建設計画の重点事業に掲げる防災行政無線整備事業や汚泥再生処理センター建設事業などの大型ハード事業の実施に伴い、歳出に対する歳入の不足分については、基金からの繰り入れにより収支バランスを図っている状況が続いております。
 また、将来の財政見通しといたしましては、歳入面では、地方交付税が人口減少や合併算定替特例措置の段階的な減額に伴い減少していくと予想される一方、歳出面では、扶助費を始めとした社会保障関係費や老朽化が進む公共施設の改修、修繕等に係る経費の増が避けては通れない状況であり、財政状況は、今後、更に厳しさを増していくものと予想されます。
 こうした中、平成29年度の予算編成については、市民の皆様から納めていただいた貴重な税金を一円も無駄にしないとの強い意志のもと、「最小の経費で最大の効果」を上げるべく施策の選択と集中による予算配分により効率的・効果的な予算編成に努めました。
 特に、限られた一般財源の中で喫緊の課題である人口減少対策に対応するため「島原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げた政策4分野に位置づけた事業は、引き続き、重点を置いて編成したところであります。
 これにより、一般会計の予算総額は、継続事業で取り組んでまいりました汚泥再生処理センター建設事業の終了等に伴い、対前年度比マイナス7.6パーセントの219億9,800万円となり、国民健康保険事業など3つの特別会計を含めた予算総額は、312億4,100万円で対前年度比マイナス4.9パーセントとなっております。
 今後とも、持続可能な財政運営を目指して、国、県の補助制度や合併特例債や過疎対策事業債など有利な地方債の活用を図りつつ、行政の効率化とスリム化に向けて職員一丸となって取り組んでまいりたいと存じます。

 

1 総務部門
 島原市まち・ひと・しごと創生総合戦略の実現に向け引き続き取り組むとともに、人口減少対策として、「若者住まい支援補助金」や「子育て世帯住まい支援補助金」、「3世代ファミリー応援補助金」、「定住促進通勤支援補助金」、「若者チャレンジ事業」などを継続して実施し、若者支援・子育て支援に努めてまいります。
 また、地方創生の一つの取組として場所・人・モノなどの遊休資産をシェア(共有)することで、課題を解決する行政のあり方として注目されているシェアリングエコノミーサービスを島原市でも取り組んでいきたいと考えております。
 行政改革については、第四次行政改革大綱に基づく平成25年度から5年間の実施計画の最終年にあたる平成29年度においても、引き続き行政サービスの質の向上を目指すとともに、これまでの取組結果についての評価を行いながら、次期大綱の策定に向けて作業を進めてまいります。
 また、行政評価についても、外部の識者で構成する「行政評価委員会」などを活用しながら、民間の目線で施策の効果や行政運営の効率性などを評価しており、事務事業評価と合わせて、評価結果を予算編成に反映してまいります。
 社会保障・税番号制度、いわゆる「マイナンバー制度」については、国や地方公共団体間の情報連携が本年7月に本格的に開始されることとなっており、セキュリティの確保を図りつつ関係機関と連携しながらシステムの対応等を進めてまいります。
 ふるさと納税については、新たな民間ポータルサイトへの出店や「お礼の品」のリニューアル等を行い、平成28年度は4億円を超える寄付をいただいております。今後も、「島原ならでは」の特産品の魅力を高めながら「お礼の品」のリニューアル等に取り組み、更なるふるさと納税の推進に努めてまいります。
 公の施設への指定管理者制度の活用については、「島原市施設の魅力アップ懇話会」などの機会を通じて施設の運営に利用者の声を取り入れ、サービスの質と利便性の向上に努めてまいります。
 地域情報化については、市民の皆さまと一体となった島原の魅力発信を掲げて、引き続き「島原情報マイスター」の認定を行い、フェイスブック等を活用したリアルタイムの情報発信に努めてまいります。
 「地域おこし協力隊」については、現在、隊員を5名採用しており、隊員がこれまでに培った技術やノウハウ等を活かし、デザインに重きを置いた各種情報発信や市の強みである農業による地域づくりを推進します。また、観光振興や移住・定住者の増加に向け、関係団体等と連携しながら、隊員の目線で観光客や移住・定住希望者のニーズに合った施策展開を図るなど、地域おこし協力隊の活動により、地域力の更なる向上を目指します。
 地域活性化については、昨年「ゆるキャラグランプリ2016」で九州1位となりました島原守護神「しまばらん」を積極的に活用する「島原ふるさと創生小西紀行プロジェクト」を実施し、新聞、雑誌、テレビ等メディアへの露出をはじめ、島原市限定として付加価値を付けた商品の開発など、市内外の企業・団体の皆様に、より多く「しまばらん」を活用していただけるよう更なる情報発信に努めます。
 移住の促進については、本市での生活のイメージが湧くように「しまばら暮らし」の良さを紹介しながら、インターネットなど様々な方法で全国に本市の魅力を発信し、空き家バンクなどの住まいの情報提供により、移住者を支援するとともに、趣味や健康づくり、住まいを組み合わせ、長年の夢を叶えられる街としてPRし、団塊の世代の移住にも取り組みます。また、仕事と住まい、子育て支援を組み合わせながら本市の将来を担う若者の移住にも努めます。
 さらに、活用できる空き家については、空き家バンクへの登録を勧めるとともに、移住者が登録物件を利用する場合には改修費の補助を行います。また、老朽危険空き家については、除却費の補助を行い、住環境の保全に努めます。
 婚活支援については、地元で頑張る若者が「ふるさと島原」に夢と希望を託せるよう「めぐり逢いの場」の提供や、本市産業の核である農業の後継者を確保するため農家婚活にも積極的に取り組むとともに、少しでも少子化に歯止めをかけるため、長崎県婚活サポートセンターと連携しながら婚活・結婚への支援を行います。
 男女共同参画への取り組みについては、女性と男性が共に支え合い、意欲と能力を発揮できる社会となるよう、「第2次島原市男女共同参画計画」に基づき、国、県等と連携した施策を進めており、「男女共同参画」の意識の浸透やワーク・ライフ・バランス、女性活躍の推進を図ってまいります。
 半島地域の振興については、諫早市、雲仙市、南島原市及び島原市で構成する「島原半島振興対策協議会」等と連携しながら半島地域の振興に努めます。
 また、島原半島地域としましても関係団体との連携を強化し、地域高規格道路「島原道路」の全線早期整備や「島原・天草・長島架橋構想」の早期具体化に向けた取組などをはじめとする地域活性化策を推進してまいります。
 地域公共交通については、広域的な視点も含め、まちづくりや福祉、観光振興など地域戦略と一体的な検討を行い、利便性の向上やサービスの充実に取り組むとともに、市民や事業者とも議論を深めながら新たな公共交通サービスの確立に向けた取組を進めてまいります。
 また、基幹的な公共交通機関である島原鉄道については、最大限の自助努力の実践を前提に、鉄道事業の存続と安全性の確保に向け、関係自治体と一体となって支援を行います。
 愛知県幸田町との交流につきましては、平成27年と28年に市民の訪問団がお互いの市町をそれぞれ訪問し、友好の絆を強くすることができました。今後は、更に交流を進めるため、姉妹都市の提携に向け市議会とも相談しながら取組を進めてまいります。
 新しい地域コミュニティ組織づくりに向けた取組としては、平成27年度、28年度に各種団体の構成員を対象とした市民勉強会や、先進地視察を実施してきましたが、今後は、市民皆様を対象にした取組を進めてまいります。
 職員研修については、自治大学校や市町村アカデミーなど外部機関への職員の派遣を継続して実施するほか、外部講師の活用や民間の協力を得ながら、政策法務やコンプライアンスをはじめ、行政や社会経済全般に関する幅広い知識を習得するための研修を充実し、職員の能力向上を図ってまいります。
 また、若手職員の意識改革と資質向上を図るため、IT・ベンチャー企業等へ職員を派遣し、企業職員と共に活動することで企業の「スピード感」、「時勢を掴む力」、「自ら稼ぐ力」を体感し、本市の地方創生事業等へ活かす研修にも取り組んでまいります。
 さらに、幸田町の企業誘致やものづくり産業の振興など、先進的な取組を学ばせるため、職員の人事交流も取り組んでまいります。
 市庁舎建設については、本年1月から仮事務所での業務を開始したところであり、現在、本館、別館の解体に取り組んでおりますが、その後は、敷地造成工事を経て新庁舎の建設に取りかかる予定であります。
 庁舎建設を進めるにあたっては、建物の耐震安全性を震度7の巨大地震でも補修して使用することができるレベルとし、さらには地震地域係数について通常、長崎県に適用される「0.8」を「0.9」へ引き上げてより安全性を高めているところであり、災害時には市民安全課と連なる部屋を一体的に災害対策本部として広く活用できるような仕様とするなど、災害に強く防災拠点の中心的機能をさらに充実させ、また、市民の皆様にとりましてより利用しやすい庁舎とするとともに、市議会はもとより、市民の皆様と一緒になって推進したいと考えております。
 市税などの収納については、平成27年度における現年度分収納率は市税99.0パーセント、国保税95.1パーセントと高い水準を維持しておりますので、今後も更なる収納率の維持・向上に努めます。
 公共施設の管理については、平成28年度策定中の島原市公共施設等総合管理計画において、今後40年間で、公共建築物等の更新に掛かる費用が約1,097億円、財政の収支不足が約350億円となることから、「公共建築物の延べ床面積を今後10年間で10パーセント削減することを目標とする。」、「公共施設等総合管理計画について、市民に対し十分な周知と説明を行うこと。」、「個別施設計画について、早急に取り組むこと。」など市民会議から答申をいただいております。そこで、平成29年度は、学校や市営住宅などの個別施設計画に取り組み、公共施設の更新・統廃合・複合化・長寿命化を進め、公共施設の適正配置に努めるとともに財政負担の軽減・平準化を図ってまいります。
 分譲地の売却促進事業・定住促進事業については、仁田住宅団地及び安中地区分譲地を対象とし、「土地を購入した人」、「家を新築した人」、「定住した人」に助成を行い市内経済の活性化及び定住促進を図ります。
 地籍調査事業については、平成28年度は熊本地震の影響により測量作業ができなかったものの、平成29年度からは、引き続き安中地区・白山地区を実施してまいります。
 消費生活相談については、近年、高度情報化や少子高齢化により消費者行政を取り巻く環境は大きく変化しています。
 こうした環境の変化によって生じるトラブルは複雑・多様化し、特殊詐欺の被害者のうち、おおよそ8割を65歳以上の高齢者が占めている状況です。
 市内でも、保険の払い戻しがあるといった還付金詐欺が発生しており、被害防止対策として、新たに自動着信拒否装置のモニター事業を計画しております。また、消費生活に関わる身近な相談窓口である消費生活センターとして、市民の皆様が安全・安心に暮らせる地域社会づくりを目指し、将来にわたり消費者行政の推進に取り組んでまいります。

 

2 福祉保健部門
 福祉保健分野については、市民が健康に暮らし、安心して子育てができる環境づくりを図るため、関係団体などと連携し、必要な取り組みを推進します。
 高齢者福祉対策については、「高齢者がいきいきと輝くまちづくり」を目指し、高齢者が地域の中で健康で自立し、安心して暮らすことができるよう、健康づくり、生きがいづくりを進めるとともに、一人暮らし高齢者などの見守り体制の充実や認知症カフェの増設など、今後増加が予想される認知症高齢者対策を推進します。
 また、在宅高齢者の介護予防や生活支援を推進するため、ねたきり老人等介護見舞金支給事業、ねたきり高齢者等おむつ費助成事業などを実施し、福祉交通機関利用助成事業については、高齢者の交通事故防止の観点から、運転免許証を自主返納された方には年齢要件を引き下げて交付いたします。
 高齢者虐待防止対策については、人権意識の啓発や相談体制を充実し、早期発見、早期対応に取り組みます。
 障がい者福祉対策については、障害者総合支援法による福祉サービスを総合的に実施するとともに、障がい者等の自己決定を尊重し、可能な限り身近な場所において、必要な日常生活又は社会生活を営むことができるように、関係機関と協力・連携して支援します。
 また、新たに「障害者職場実習促進事業」を実施し、障がい者の自立に向けた就労支援と、企業の障がい者雇用への理解促進を図ります。
 さらに、障がい者への不当な差別的取扱いの禁止や合理的配慮など、障害者差別解消法の趣旨を理解していただくよう引き続き周知に努めるとともに、障がいのあるなしに関わらず、全ての住民が共生できる社会の構築を進めます。
 低所得者対策については、社会全体の所得の底上げに寄与するとともに、低所得者の安心感を確保するため、臨時福祉給付金(経済対策分)の支給を行います。
 生活保護については、近年、被保護世帯の増加に伴い扶助費が年々増加傾向にあり、初めて10億円を超える予算を計上しております。とりわけ医療扶助費の伸びが顕著であることから、適正化に一層取り組むとともに、受給者の就労支援を行い、自立を促進します。併せて、国の制度を活用して生活困窮者の把握、支援に取り組みます。
 児童福祉対策については、総合戦略における政策4分野の1つである「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」の実現に向けて、安心して子どもを産み、育てることができる社会環境づくりに努め、「とことん子育てにやさしいまちづくり」を目指します。
 具体的には、保育料の国の基準からの軽減に加え、小学生以下2人目以降の児童を対象とした島原市独自の保育料軽減制度である「すこやか子育て支援事業」や中学生までの医療費を助成する福祉医療制度を継続し、子育て世代への支援を行います。
 また、乳幼児の育児用品代の一部を助成する「すこやか赤ちゃん支援事業」にも取り組み、子育て家庭における経済的負担の軽減を図ります。
 さらに、出産前後の育児・家事等の援助を行う「産前産後のママサポート事業」や、子育てと親同士の仲間づくりを支援する「親育ちプログラム事業」の実施など、出産から子育て期における切れ目のない、子どもたちが健やかに育つ環境づくりを支援します。
 このような施策が複合的に効果を発揮して、出生率の上昇につながり、統計を取り始めた平成16年から初めて2.04となったものと考えております。
 さらに、人口減少対策と「とことん子育てにやさしいまちづくり」を目指して実施している特定不妊治療費及び不育治療費の助成事業によって、これまで子どもに恵まれなかったご夫婦が子どもを授かり、子育ての幸せを実感していただけた好事例が数多く見られることから、事業を継続して行います。
 ひとり親家庭等対策については、児童扶養手当による経済支援をはじめ、急な病気や仕事の時に支援員を派遣する「ひとり親等日常生活支援事業」や資格取得のための「高等職業訓練促進給付金等事業」をとおして、自立の支援と生活水準の安定・向上に努めます。
 医療対策については、基幹病院である長崎県島原病院の医師確保や診療科目の更なる充実を図るため、長崎大学や長崎県病院企業団などに対し、あらゆる機会をとおして要望を行うとともに、看護師確保のため島原市医師会看護学校の就学金基金に出資を行い、更に地元定着を図るため新たな制度の導入に向けた検討を行います。
 なお、救急医療対策については、日曜、休日の在宅当番医制や「歯科休日診療当番医制」、島原半島地域を圏域とする「病院群輪番制」を地元医師会や歯科医師会の協力をいただきながら実施します。
 小児の診療体制については、島原病院の小児科勤務医の確保のため、引き続き長崎県と半島三市が協調して島原地域小児医療研究室に対し寄付を行うとともに、半島三市と医師会などとの共同による休日診療事業を実施し、安心して子育てができる環境の充実に努めます。
 市民の健康づくりについては、健康増進計画及び食育推進計画に基づき、健康づくり推進員、食生活改善推進員協議会をはじめ、関係団体と連携して、市民との協働により推進するとともに、市民の自発的な取組を支援するため、「いきいき健康ポイント事業」を引き続き実施します。
 また、各種がん検診や人間ドック、高齢者の介護予防事業などの健康増進事業にも取り組みます。
 母子保健事業については、妊婦から乳幼児の健康診査や相談・指導の他、むし歯予防のための「フッ素塗布事業」、「フッ化物洗口事業」を実施します。
 予防接種事業については、定期予防接種をはじめ、乳幼児・児童に対するインフルエンザ予防接種の助成を継続して実施します。
 国民健康保険事業については、高齢化の進展や医療技術の高度化等に伴い一人当たりの医療費が増加傾向にあります。
 国民皆保険制度を支える国民健康保険の財政安定化のため、効率的で適正な事業運営に努め、収納率向上へ向けた収納対策にも積極的に取り組みます。
 また、ジェネリック医薬品の普及や特定健康診査の受診率向上に努め、医療費の適正化に取り組んでまいります。
 しかしながら、国民健康保険税の増収が見込めない状況にあり、大変厳しい財政運営が続いていることから、平成29年度予算編成においても、一般会計からの繰り入れを行い、島原市国民健康保険財政調整基金に積み立て、財源不足に備える予定としております。

 

3 環境部門
 環境分野については、環境問題への関心が高まる中、環境保全に対する市民の意識は向上していますが、更に環境の改善を図るために、保健環境連合会等との協働による取組を進めてまいります。
 環境保全については、市民や事業所等とも連携しながら地球温暖化対策に取り組むとともに、夏季及び冬季の節電対策を実施して省エネの推進を図ってまいります。
 また、出前講座等を通じて小中学生を対象とした環境教育の推進にも取り組むとともに、「島原半島窒素負荷低減計画」に係る飲用井戸水の水質検査及び地下水の湧水量調査を実施するほか、野犬捕獲や不法投棄防止の周知等を通じて生活環境の向上を図ります。
 廃棄物処理については、可燃ごみの排出量は、緩やかに減少しておりますが、更なるごみ減量化を推進するため、生ごみ堆肥化講習会を引き続き実施するほか、保育園や小学校などで実施している生ごみ堆肥化による野菜づくりを更に拡充し、生ごみの減量化、意識改革に取り組みます。
 不燃ごみ・資源ごみについては、リサイクルできるものは資源化しており、更なる周知に努め、再資源化の向上を図り、持続可能な循環型のまちをめざした取組を進めてまいります。
 し尿処理については、「前浜クリーン館」が完成したところであり、4月からは本格稼働し、市全域のし尿を処理する施設となります。

 

4 農林水産部門
 本市の基幹産業である農業については、県下随一の農業地帯である強みを活かし、元気で豊かな産地を目指すため、経営基盤の強化を重点施策として捉え、国、県の制度や補助事業などを積極的に活用し、圃場整備の推進や近代的な農業用施設並びに農業用機械の導入により、農作業の省力化や経営規模の拡大、生産コストの削減を進め、「本市農業の競争力強化」に向け取り組んでまいります。
 担い手対策については、人と農地の問題を解決するための土台となる「人・農地プラン」に基づき、青年の新規就農者の増大を図るとともに農地中間管理機構の活用により、担い手への農地集積・集約化を更に進めてまいります。
 また、青年の新規就農者に対する給付金などの助成により、就農意欲の喚起を図るとともに、県と連携して就農希望者の市内での農業研修や新規就農時の経営安定のための支援を行うことによりUIターン等の若者の就農定着に努めてまいります。
 併せて、担い手農家の規模拡大に必要な労働力を安定的に確保するため、労力支援システムの強化や、移住促進と連携した雇用労力の確保に努め、強い経営力を持った担い手の育成と産地の維持・拡大に取り組みます。
 鳥獣被害対策については、イノシシ等の侵入防止柵の整備や箱ワナ等を用いた有害鳥獣捕獲を強化し、農作物被害の減少に努めるとともに新たな商材であるジビエ(狩猟肉)の大手商社等への流通確保も図られていることから、平成27年に立地したイノシシ食肉加工処理施設の更なる有効活用にも繋げてまいります。
 畜産関係については、収益性の向上や経営の効率化を図るため、畜産クラスター制度等を活用した家畜飼養施設や優良な家畜の導入等を進め、ブランド力の向上と経営の安定を図ります。
 耕地関係については、基盤整備事業の実施により省力化や担い手への経営規模拡大等が図られ、地区によっては農業産出額が整備前の1.8倍に増加するなど、農業後継者の定着にも繋がっています。
 今後も、県営事業により実施している三会原第3地区や三会原第4地区の円滑な推進を支援するとともに、大三東地区や中原地区等の新規採択に向け取り組んでまいります。
 また、農業用用排水路や農道の補修、ため池の維持管理に努めるとともに、「多面的機能支払交付金制度」の活用により、環境保全活動や水路・農道の長寿命化のための支援を継続してまいります。
 林業関係については、自然景観保全や防災機能などの公益的機能を有することから、「島原市森林整備計画」に基づき、有明地区における造林事業(保育間伐)を実施するとともに、松林を守るための松くい虫防除や被害対策を実施します。
 水産関係については、漁獲量の減少や漁業者の減少、高齢化が進む厳しい状況でありますので、引き続き漁業を支援する取り組みが必要であります。
 そのため、担い手、後継者の育成が重要であることから、県の事業を活用して新規漁業就業者の確保を図る取組を支援してまいります。
 また、国や県の事業による水産多面的機能発揮対策事業を活用した干潟耕耘やアサリの放流などを支援し、漁場環境の回復に努めます。さらに、有明海栽培漁業推進協議会などと連携を図りながら、地域の特性にあったヒラメやカサゴ、ガザミ、クルマエビなどの種苗放流を継続してまいります。
 養殖漁業については、トラフグや放流稚魚の中間育成、ノリ、ワカメ、コンブなどの品質や生産性の向上を目指すとともに、既存の施設を活用したジオアワビの養殖施設の整備を支援し、生産量の増大に向けた取組を行います。
 とりわけ、種苗を生産し、放流するための有明海の栽培漁業センターの誘致にも取り組み、「つくり育てる漁業」を支援してまいります。
 漁港海岸の高潮対策として、平成29年度も三会漁港において消波ブロックの製作や設置に取り組むとともに、大三東漁港内へ漂砂の堆積を防止するための施設の設計や三会漁港の防波堤等の機能保全診断を行います。

 

5 商工観光部門
 商工・物産及び観光の振興については、「しまばら」が有する「人・もの・歴史」といった素晴らしい地域固有の資源をより一層磨き上げ、若者の定住化と交流を推進する「しまばらまるごとブランド化」を念頭に、各施策に取り組みます。
 商工業については、地域経済と市民の雇用を支えてきた産業であり、商工会議所、商工会などの関係機関と連携のもと、経営基盤の強化に努めてまいります。
 本市経済の発展のためには、地場企業の振興に加えて、地域外から新たな企業の立地を呼び込み、働く場所をつくり出していくことが重要であることから、新たな設備投資と新規雇用に対して支援する、企業立地促進・雇用創出事業を更に推進してまいります。
 そのための推進体制として、企業立地担当部署を新たに設置し、とりわけ地方においても事業展開が見込まれるIT・ベンチャー分野を中心として、企業の誘致にも積極的に取り組み、産業の振興と雇用の創出を図ります。
 また、創業を志す人たちのためのワンストップ相談窓口である「しまばら創業サポートセンター」を活用し、創業や中小企業の事業承継を支援してまいります。
 雇用の維持と安定、促進につきましては、市内に居住する新規学卒者の地元就職を促進するため、島原公共職業安定所等の関係機関と連携し、企業説明会を実施するとともに新規学卒者を雇用した市内事業所を支援する「雇用拡大支援事業」や「トライアル雇用応援事業」の実施により、新規雇用の拡大と処遇改善に努めてまいります。
 また、高年齢者の生きがいと積極的な社会参加のため、島原市シルバー人材センターの円滑な事業運営や、新規会員の増加に向けた支援を行います。
中心市街地商店街の活性化対策については、空き店舗の改修や開業に至るまでの経営指導を行うチャレンジショップの支援などの、「商店街再生事業」を実施し、街の元気と賑わいを創出します。
 金融面については、島原市中小企業振興資金や、国、県の融資制度の利用促進を図るとともに、事業資金調達の支援のための「島原市中小企業振興利子補給事業」を実施します。
 本市特有の地域資源を活用した産業化については、特に、昨年12月に立地した「しまばら百草の郷」と連携し、地域の気候や栽培に適した島原ならではの薬草に加え、薬効があるといわれている野菜などを用いて新たな サプリメント等を研究・製造販売する、島原薬草「産学金官」連携プロジェクト事業を推進してまいります。
 しまばらの物産流通及びブランドの確立については、市内事業者及び生産者の営業力を強化し、国内外への販売促進を図るための事業を展開してまいります。
 まずは、本市産品の知名度の向上を図るため、島原市特産品認定制度において認定した商品を中心に、大手百貨店とのパイプをフルに活用した各種催事の開催や本市の豊かな農畜水産品をふんだんに取り入れた島原フェアの開催等により、島原産品の魅力を積極的にアピールしてまいります。
 また、新商品の開発にあっては、島原スペシャルクオリティ(SQ)に認定できるような魅力ある商品化の取組やジビエや薬草といった地域資源を活用した新たな商品化にも努めます。
 さらに、市内の高等学校生徒のプロジェクト活動で、これまでにも地元企業との共同開発による多くの商品(食品)化がなされていることから、引き続き商品開発について支援を行い、地域経済の好循環に繋げてまいります。
 販路の拡大については、新たな取引先がより多く開拓できるようバイヤー商談会を積極的に開催するとともに、将来的な国内市場の縮小を見据え、香港を起点とした近隣の東南アジアを主眼とし、広く世界に目を向けた海外販路拡大にも取り組んでまいります。
 観光については、本市特有の財産である湧水や温泉など豊かな自然の恵みと島原城や武家屋敷、松平七万石の歴史を活用した観光の推進を図ります。
 昨年10月に本市の観光事業を一元的に担う株式会社島原観光ビューローが設立されました。
 島原城をはじめ鯉の泳ぐまち観光交流施設の一体的な管理・運営や周遊型観光商品の造成やPR、滞在時間の延長や物産を含めた民間が持つ発想や感覚を支援し、観光産業の活性化を図ってまいります。
 とりわけ島原城は平成36年に築城400周年を迎えることから、武家屋敷と併せて歴史、景観を含めた整備やイベントを実施する「七万石事業(400周年事業)」の具体的な計画を策定して参ります。
 また、鯉の泳ぐまち周辺は、観光交流センター「清流亭」や湧水庭園「四明荘」、「しまばら湧水館」など湧水スポットの散策を楽しむ観光客が増加傾向にあります。
 併せて、昨年8月に「銀水」がオープンし、「浜の川湧水」への来訪者も大いに見込まれるため、「鯉の泳ぐまち」周辺や「浜の川湧水」などを周遊する魅力ある湧水散策コースへ誘導するなど、更なる滞在時間の延長、交流人口の増加に繋げてまいります。
 ジオパークについては、昨年12月に日本ジオパークの審査会において、条件付き再認定との厳しい結果を踏まえ、指摘事項について早急に対応するとともに、本年夏に実施予定の世界ジオパークの再認定審査に向け、関係機関や地域住民と一体となった取組がより必要であるため、半島三市が更に連携を 密にしながら事業を推進してまいります。
 さらには、健康志向で楽しく歩き回ることができるジオパークの実現に向け、外国からの誘客も注目されている「九州オルレコース」の認定を目指してまいります。
 観光誘致対策については、島原を象徴する湧水や歴史、古民家等を活かした体験型観光の推進に取り組むとともに、島原観光ビューロー等の観光関係団体と連携しながら修学旅行や外国人旅行客の増加へ向けて積極的な誘致活動に努めます。
 観光客の受け入れ態勢については、観光客に満足していただけるような「おもてなし」の機運醸成を図るとともに、島原城七万石武将隊によるお出迎えをはじめ島原観光ボランティアガイドの活動促進、熊本港ターミナルビルや観光ガイド大手門番など観光案内所の充実を図ります。
 広域的な観光連携については、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録を目指した取組など、県を挙げた事業が行われる中、「島原半島観光連盟」をはじめ「島原半島・天草三角地域観光連携協議会」、「有明・島原地域観光連携会議」などにおいて、各々の魅力、資源を活用した観光ルートづくりなどにより、誘致促進と交流人口の拡大に努めます。
 スポーツキャンプやコンベンションの誘致については、市のスポーツ施設などを活用した各種スポーツのキャンプ、大会の開催に向け、積極的な誘致活動を行ってまいります。
 また、「しまばら温泉不知火まつり」をはじめとする各種イベントについては、これから100年もの長きにわたり続いていくような、参加する人も見る人も楽しむことができ、活力を与え、観光客の誘致にも繋がる本市独自のまつりを目指した見直しを進め、本市の歴史や文化、伝統を継承しつつ新たな企画にも挑戦して参ります。
 温泉給湯事業については、平成26年度から2か年で実施したヒートポンプ導入による加温設備の更新と給湯管の布設替えの完了に伴い、今後は事業の実証を行いつつ温泉の安定供給と温泉事業の効率的な運営に努めます。

 

6 建設部門
 活力ある地域づくりと安全で快適なまちづくりのためには、生活環境の整備促進や産業基盤としての幹線道路の整備は必要不可欠であります。
 その中でも、地域高規格道路「島原道路」の出平町から有明町間の延長約3キロメートルについては、国土交通省や長崎県と連携を図り、目に見える形での早期完成に向け積極的に推進してまいります。
 また、未着手区間の有明町から雲仙市瑞穂町間についても、長崎県や関係自治体と連携しながら早期事業化に努めます。道路の整備については、児童生徒が安全で安心して通行できる、歩道等の整備や道路の改良などを実施するとともに、老朽化した橋りょうの調査や修繕工事も計画的に進めます。
 船津地区の恒久的な高潮対策については、県営事業である高潮堤防の完成に向けて密接な連携を図るとともに、排水ポンプ場の整備を鋭意進めてまいり ます。
 また、地元から要望の強かった緊急車輌が通れる防災道路の整備については、用地交渉をしているところであり、今後も早期完成に向けて取り組んでまいります。広馬場下の埋め立てについても、地域の振興に寄与するよう関係団体等と協議しながら事業の早期着手に向けて取り組んでまいります。
 公営住宅については、公共施設等総合管理計画に基づき、耐用年数を経過した住宅の廃止や雲仙普賢岳噴火災害時に建設した住宅のあり方についても 考慮した個別施設計画を策定し、計画的な改修を行うとともに、適切な維持管理に努めます。
 建築物の安全性の確保については、建築基準法の適正な運用の実施とともに、CO2削減に配慮された低炭素建築物及び長期優良住宅の新築・増築・改築を推進します。
 また、住宅・建築物の耐震性向上を図るため、民間の戸建て木造住宅の耐震診断、耐震改修計画の作成及び耐震改修工事に要する費用の助成を行うとともに、不特定多数の方などが利用する建築物の耐震化を促進します。
 都市計画については、市民の皆様のご意見をお聴きしながら、都市計画区域及び用途地域、風致地区などの見直し作業を行います。
 都市計画道路については、地域からの要望が強い「霊南山ノ神線」の整備を計画的に進めるとともに、「親和町湊広場線」と「安徳新山線」についても地元説明や測量、設計を行い、事業化に向け取り組みます。また、県営事業であります「都市計画道路新山本町線」についても県と一体となり事業促進に努めます。
 景観については、島原城を中心とした城下町の街なみや、豊かな湧水などは島原市特有の景観資産であります。そのため、武家屋敷地区における景観計画区域において、美しく歴史ある街なみの形成・保全に努めるとともに、鯉の泳ぐまち周辺の中心市街地においても街なみ環境整備事業によるまちづくりに住民と協働で取り組みます。
 また、島原城築城400周年に向け、お堀周辺の魅力をアップするための電線の地中化や歩道の改修など、事業化の可能性についても併せて検討して まいります。
 水無川、中尾川などの砂防指定地内の利活用については、市民の皆様との協働による推進を図り、今年3月に水無川導流堤内に完成する「ウォーキング・ランニングコース」を地域住民の健康増進、大会開催などによる交流人口拡大のために活用するとともに、花や木などを活かして多くの人が訪れる場所となるよう取り組んでまいります。
 生活排水対策については、「島原市生活排水処理基本計画」による浄化槽整備を引き続き推進するとともに、効率的な汚水処理対策を検討し、国の制度や財政措置の状況を見極めながら、下水道計画の見直しに取り組んでまいります。

 

7 消防防災部門
 防災対策については、「災害に強い人づくり・まちづくり」を推進するため、防災関係機関と市民が一体となり、子どもから高齢者までお互いの顔が見え、声を掛け合え、支えあう絆の強い島原市の実現を目指します。
 特に、雲仙普賢岳の山頂には、今もなお大量の堆積物が溶岩ドームとして不安定な状態で存在しており、今後もハード面の対策と併せ、雲仙復興事務所や九州大学地震火山観測研究センターなど防災関係機関と連携を図り、監視・観測体制を強化し避難対策などソフト面の対策に努めます。眉山につきましては、昨年4月の熊本地震と6月豪雨により新たに表面の剥離が発生しましたが、林野庁及び県において緊急的に堆積物の除石や治山ダムの設置などの眉山治山対策事業に取り組んでいただいたところですが、平成29年度におきましても、治山施設整備促進など防災対策について連携して進めてまいります。
 また、本市の防災対策をより効果的に推進するため、風水害、地震、津波など各種災害に対する防災意識の高揚や防災力の向上を図るとともに、地域防災において重要課題である自主防災組織の育成のため、自主防災会ごとの地域の実情に即した情報を記載した「地域防災マップ」の作成支援事業を継続し、自主防災会主導で実施する避難訓練、初期消火訓練及び自主防災会リーダー研修会の開催などにより、自発的防災活動の更なる拡大・促進に努めます。
 防災避難訓練については、防災関係機関との連携により、森岳・霊丘・白山地区を対象に実施し、自助・共助・公助の連携・役割の確認を行い、万一災害が発生した場合に備えます。
 消防の体制については、常備消防との連携を図りながら、新入団員訓練や消防団総合訓練等の各種訓練をとおして、消防団員の資質と機動力の向上に努めるとともに、消防団第3分団格納庫の建設や消火栓の増設など、消防施設の整備拡充を図ります。
 また、消防団員の確保に向けては、消防団後援会との連携・協力を図るとともに、事業所等の理解を得ながら積極的に取り組みます。

 

8 教育部門
 教育は、郷土や国の将来を左右する最優先の政策課題の一つであり、郷土の発展を担う誇りと責任を自覚し、国際社会でも活躍できる心豊かでたくましく生き抜く力を身につけた人材を育成していくことが大事であると考えています。
 今後とも、噴火災害復興の体験から学んだ「生命(いのち)・きずな・感謝の心」の精神を引き継ぎ、学校・家庭・地域の教育力を結集して、心豊かで活力ある生涯学習社会の構築と広い視野に立った施策の推進に努めます。
 学校教育については、確かな学力、豊かな心、健やかな体の育成及び社会のグローバル化や情報化などへの対応が求められる現代社会において、保護者や地域との連携を一層深めながら、たくましく生き抜くための知・徳・体の調和のとれた児童生徒の育成を目指した教育活動に積極的に取り組む必要が あります。
 具体的には、児童生徒に確かな学力を身につけさせる教育活動を推進するために、学習規律の徹底、「話すこと」「書くこと」を意識して取り入れた日々の授業づくり、習熟度別学習を積極的に取り入れた少人数授業など、きめ細かな指導を充実させます。さらに、児童生徒の学力把握の検証軸として行っている市独自の学力調査を充実するため、平成27年度から、国、県の学力調査と併せ、小学校1年生を除くすべての学年で国語、算数・数学の学力調査を実施しております。その成果として、全国学力・学習状況調査において、小学校の平均正答率は3年連続上昇し、全国平均に達することができました。中学校の平均正答率も、全国平均との差は年々縮まっています。今後は中学校において、英語の学力調査も実施することで、更なる学力向上に努めます。
 児童生徒の豊かな心を育てるために、道徳教育の一層の推進を図ります。また、全ての小中学校に配置している学校司書と連携して、読書環境づくりや本の紹介などの図書館運営をさらに充実させ、児童生徒の読書量の増加につなげ、感性を育む読書活動を推進します。
 いじめ・不登校問題については、年3回以上のいじめアンケート調査の実施をはじめ、小学校2校と全中学校へのスクールカウンセラーの配置や全中学校への心の教室相談員の配置に加え、スクールソーシャルワーカーの 有効活用を図ることで、関係機関と連携し、相談業務の充実を図りながら、早期発見、早期対応、未然防止に努めます。
 国際化への対応については、平成29年度も外国語指導助手4名を中学校に配置し英語科の授業の充実を図り、コミュニケーション能力の基礎を養います。併せて、定期的に小学校へ派遣し、外国語をとおして言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、コミュニケーション能力の素地を養います。
 また、国際的視野の拡大と国際親善に努める素地を培うために、本市中学生を対象に海外の教育関係施設見学や現地中学生との交流活動をとおして、将来の島原市を担う心身ともにたくましい人材の育成を目指します。
 特別支援教育については、引き続き子どもと保護者の気持ちに寄り添った就学相談を実施するとともに、平成29年度は、学習支援員の増員を行うことで、支援体制の充実を図ります。また、幼保小が連携した情報交換や、5歳児健診と連携した就学相談を行うことで、個に応じた適切な指導・支援の充実を図ります。
 小中学校の施設整備については、校舎の構造体や体育館の耐震化は終了しております。
 今後は、未整備となっている校舎外壁など非構造部材の耐震化を進める必要があり、先ずは緊急性が高い三会小学校校舎の外壁改修工事に取り組みます。
 また、社会的要請に応じてトイレ便器の洋式化も計画的に進めます。
 校舎やプールなどの学校施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、児童生徒数の推移に配慮した個別施設計画の策定に取り組みます。
 奨学金制度については、既存の貸付型奨学金に加え、大学等を卒業後、市内に帰郷し一定期間就業することで償還を免除する「ふるさとにもどってこんね奨学金」を新たに創設し、有為な人材の育成とふるさと島原への帰郷・定住促進を目指します。
 社会教育については、生涯学習の拠点としての公民館活動の推進、社会教育関係団体の育成を図り、公民館において実施する女性学級、高齢者学級、青年学級、趣味の向上を目指した公民館自主講座をさらに充実させるとともに、子育てに関する活動や各種サークル活動を支援し、市民の生涯学習の充実に努めます。また、「地域ぐるみの子育て」を目的とし、学校、家庭、地域が一体となって取り組む「島原市ココロねっこ運動」の更なる推進を図り、強い絆と豊かな心で結ばれた地域づくりに努めます。
 心豊かでたくましい児童生徒を育成するために、放課後や夏休み期間中における子どもの居場所を確保し、地域の人材との交流を図りながら自主的・主体的な学習習慣を身に付けさせるために、小学生を対象とした「スクールキッズ」、小中学生を対象とした「放課後子ども学習室」に取り組みます。
 文化財については、旧島原藩主松平家の貴重な古文書を多数所蔵する松平文庫の整理保存・活用に取り組むとともに、旧島原藩薬園跡整備事業、伝統的建造物群選定事業などをとおして、本市の歴史を伝える文化財の保護と活用に努めます。
 また、島原城が県の史跡指定を受けたことに伴い、文化財保護に関する整備計画の策定に向け取り組みます。特に、島原城の文化財的価値を高めるために、島原図書館駐車場と交換予定の島原拘置支所職員宿舎敷地から繋がる遺構が存在する可能性が高い長崎地方裁判所島原支部官舎敷地を取得し、将来的な遺構の保存・整備について検討を進めてまいります。
 さらに、旧島原藩主松平家墓所がある愛知県幸田町の深溝(ふこうず)本光寺が、平成26年度に国の史跡指定を受けられており、同じ菩提寺である島原本光寺についても松平家墓所に関する調査を引き続き行い、文化財としての価値を高めます。
 また、幸田町とは、平成26年度に「歴史と文化の友好交流の推進に関する協定」を締結しました。平成28年度には、両市町に残る日米親善人形同士が姉妹関係を結んでおり、今後も民間団体における歴史・文化交流の一層の推進に努めます。
 文化振興については、自主文化事業、美術展、音楽祭、文化講座などを開催するとともに、各種文化団体との連携を図りながら地域文化の活性化に 努めます。
 生涯スポーツについては、平成28年度に策定したスポーツ推進計画に基づき、子どもから高齢者までスポーツを通じた人づくり・地域づくりを推進するため、いつでも、どこでも、誰でも気軽にスポーツに親しむことができるように市民体育祭をはじめ、各種スポーツ大会を開催することで、ライフステージに応じたスポーツ活動の場の提供に努めます。
 また、平成28年度に創作した「しまばら体操」については、スポーツ少年団や小中学校の教科体育の準備運動への導入をはじめ、老人会や婦人会等の社会教育関係団体にも活用していただくなど、広く市民皆様の健康の保持増進のための普及啓発に努めます。
 ジュニアスポーツについては、トップアスリートを小学校に招き、講義・実技指導を行う「夢の教室公演事業」や小中学生を大学に派遣する「ジュニアスポーツ振興事業」をとおして、将来に向かって、「夢・憧れ・志」を持つことの大切さを学ぶ機会を提供することで、情操教育の充実と競技力向上に努めます。
 第20回目を迎える「平成新山島原学生駅伝」については、冬の一大イベントとして、また冬の風物詩として定着しております。選手たちの力強い走りと島原の情報等を九州・沖縄地域の特別番組として放送することにより、島原の魅力の発信に努め、スポーツ人口交流の拡大と地域の活性化に繋げてまいります。
 また、本市のスポーツ施設は、全国規模の大会を開催した実績を持つ、県内でも有数の充実した施設であり、引き続き全国・九州大会、各種スポーツ合宿等の誘致活動に努めるとともに、2019年ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプの誘致活動にも積極的に取り組んでまいります。

 

9 水道部門 
 水道事業につきましては、市民生活に欠かせないライフラインであるため、100%地下水の「安全でおいしい水をいつまでも」を基本理念に掲げ、老朽化した施設や配水管等の耐震化を進め、安定した水道水の供給に努めてまいります。
 平成29年度では、三会水系の取水から配水システムの再構築のための施設整備を進めます。また、平成30年度からは上の原、安中水系の配水システムを整備するための計画を進めます。
 経営面については、適正な水道料金のあり方を考慮しながら事業の効率性と合理性を一層確保できるよう健全な事業経営に鋭意取り組んでまいります。

 

 以上、平成29年度における各部門の主要な施策について、申し述べてまいりました。大変厳しい財政状況ではありますが、人口減少問題に立ち向かっていくためには、これらの施策に積極果敢に取り組み「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進していかなければなりません。
 そして市民の皆様が、島原市は
 「とことん子育てにやさしいまち」
 「高齢者がいきいきと輝くまち」
 「若者がチャレンジできるまち」であることを実感し、誰もが住みたくなる「まち」を目指して、全力で市政に取り組んでまいります。
 市民の皆様並びに議員各位におかれましては、これからも市政の推進に一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。

 

    平成29年3月2日


                                             島原市長 古川 隆三郎

 


 

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