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平成30年度 施政方針

総務部 総務課 行政班 TEL:0957-63-1111(内線151,153) FAX:0957-64-5525 メールsomu@city.shimabara.lg.jp

平成30年度 施政方針

 

 平成30年3月島原市議会定例会の開会にあたり、平成30年度における市政運営の方針並びに当初予算の大綱などを申し述べ、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 

 我が国の経済は緩やかに回復しており、今後の先行きについては、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待されております。
 このような中、政府は「経済再生なくして財政健全化なし」の基本方針のもと、名目GDP600兆円経済の実現を目指すとともに、少子高齢化という構造的な課題に立ち向かうため、「人づくり革命」と「生産性革命」を両輪として取り組んでいくことを示しております。
 昨年12月には「新しい経済政策パッケージ」を閣議決定するとともに、2月初めには生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金をはじめ必要な予算措置を盛り込んだ、平成29年度補正予算が成立したところであります。
 また、地方創生の推進につきましては、地方公共団体が自主的・主体的に実施する先導的な取組を支援するため、平成30年度当初予算案においても引き続き、地方創生推進交付金をはじめとする各種施策が盛り込まれております。
 一方、地方財政につきましては、平成30年度の地方財政計画の一般財源総額において、子ども・子育て支援や地方創生、公共施設等の適正管理等に取り組みつつ、地方の安定的な財政運営に必要な水準を確保することを基本として、前年度よりも約400億円上回る、62兆1千億円が確保されているものの、地方交付税総額は、地方税収の回復により前年度よりも約3,200億円の減額となっております。
 本市の財政については、公債費の割合や将来にわたる負債の割合を表す「実質公債費比率」や「将来負担比率」など財政の健全化を示す健全化判断比率は、年々改善している一方、ここ数年、新市建設計画の重点事業に掲げる防災行政無線整備事業や汚泥再生処理センター建設事業などの大型事業の実施に伴い、歳出に対する歳入の不足分については、基金からの繰り入れにより収支バランスを図っている状況が続いております。
 また、将来の財政見通しといたしましては、歳入面では、地方交付税が人口減少や合併算定替特例措置の段階的な縮減に伴い減少していくと予想される一方、歳出面では、扶助費を始めとした社会保障関係費や老朽化が進む公共施設の改修等に係る経費の増が避けては通れない状況であり、財政状況は、今後、更に厳しさを増していくものと予想されます。
 こうした状況を踏まえ、平成30年度の予算編成に当たりましては、新年度で見込まれる一般財源総額を念頭に置いて、国、県の予算編成の動向を注視しつつ、可能な限り国や県の補助金、交付金など特定財源の確保に努めるとともに、喫緊の課題である人口減少対策に対応するため「島原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げる政策4分野に位置づけた事業に重点を置いて編成したところであります。
 この結果、一般会計の当初予算総額は、継続事業で取り組んでいる新庁舎整備事業、農業や畜産振興事業にかかる補助事業、船津地区高潮対策事業などの増額に伴い、対前年度比プラス13.1パーセントの248億7,400万円となり、国民健康保険事業など3つの特別会計を含めた予算総額は、326億1,200万円で対前年度比プラス4.4パーセントとなっております。
 今後とも、持続可能な財政運営を目指して、国、県の補助制度や合併特例債、過疎対策事業債など有利な地方債の活用を図りつつ、行政の効率化とスリム化に向けて職員一丸となって取り組んでまいりたいと存じます。 
 私は、市長就任以来、市民の皆様とお約束した重点分野の7つの施策を基本に掲げ、「思い」を「かたち」にするべく積極果敢に取り組んでまいりましたが、平成30年度は、次の3項目について、重点的に取り組んでまいります。
 まず、新庁舎については、平成32年1月からの業務開始に向けて、いよいよ本格的に本体建設工事が始まります。
 次に、ジオパークについては、本年2月に世界ジオパークネットワークから、ユネスコの正式プログラム後最初の再認定を受けました。それと併せて、一昨年の日本国内審査会における2年間の条件付き再認定が解除されたところであります。
 今後は、世界遺産登録の可能性が大きい「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の登録と合わせた2つのユネスコプログラムを、インバウンドを含めた観光誘客に積極的に活かして、島原半島の持続的発展に努めてまいります。
 そして何と言っても平成30年度は、「移住」、「定住」、「婚活」を重要テーマと捉え、若者支援や子育て支援、企業誘致などスピード感を持って全庁的に取り組んでまいります。
 以上の3項目を重点事業としながら、次の主要施策についても積極的に進めてまいります。

 

1 総務部門
 本年度は、「島原市まち・ひと・しごと創生総合戦略」計画期間の折り返しを迎え、重要テーマである「移住」、「定住」、「婚活」の取組をはじめ、更に具体的な成果を上げるべく各種施策に取り組むとともに、シェアリングエコノミーの推進や、地元の若者や本市に移住する若者を応援する「若者チャレンジ事業」などを実施することで、人口減少対策並びに地方創生に取り組んでまいります。
 人口減少問題の解決は、本市の最重要課題であり、市を挙げた取組が必要であります。
 若者の就職、定住や子育て、教育環境の充実を通じた移住・定住の促進などの施策を切れ目なく展開し、若者が、島原で就職し、結婚し、子どもを産み育てていく、そのような将来を見据えた人口減少対策を総合的に推進してまいります。
 「住みよいまち島原」へ移住者を増やすため、対外的にアピールし、移住先の候補として選ばれ、移住に繋げるよう「島原暮らしの魅力」を積極的に発信してまいります。そのために、ホームページやSNS等を活用した情報発信を更に強化するとともに、島原に暮らしたくなるような独自の施策を展開することで、移住を推進してまいります。
 婚活支援については、本市産業の核である農業の後継者を確保するための婚活に特に重点を置き、移住・定住も含めた大きな事業展開と連携し、民間活力を取り込みながら情報発信や婚活イベントなどに積極的に取り組むとともに、少しでも少子化に歯止めをかけるため、長崎県婚活サポートセンターと連携し、長崎県で運営しているマッチングシステムを活用しながら婚活・結婚への支援に取り組みます。
 昨年度から、地域課題解決の手法の一つとして取り組んでおりますシェアリングエコノミーの推進につきましては、これまで、遊休資産の活用分野で取組を進めてまいりました。
 昨年10月には、総務省の「地方公共団体のシェアリングエコノミー活用に係るタスクフォース」に参画し、意見交換を行ってきたところであり、総務大臣も年頭所感で「『シェアリングエコノミー活用推進事業』を展開し、地方公共団体の取組を支援する。」と述べておられます。今後も全国に先駆けた取組の導入に向けて、事業の検討、展開を進めてまいります。
 島原守護神「しまばらん」については、「ゆるキャラグランプリ2017」での健闘などにより全国的にも認知度が高まりつつあります。今後は市内の企業との連携を更に強化し、商品開発などに「しまばらん」をより多く活用していただけるよう、「しまばらん応援企業」を増やすなど環境づくりに取り組むとともに、関東圏域でのイベントへの参加などにより積極的なPRを展開し、島原市を全国に発信する素材としても活用し、地域活性化に繋げてまいります。
 行政改革については、現在、平成30年度から概ね10年間にわたり取り組む次期行政改革大綱の策定作業を進めております。
 新たな大綱では、効率的・効果的な行政運営や時代変化に対応できる人材育成、民間活力の活用などを取組の柱として考えており、大綱策定後、具体的な実施項目を定めた実施計画を策定のうえ、市全体が一体となり改革の実現に向けて取り組んでまいります。
 市政運営の基本方針である「島原市市勢振興計画」について、現在の第6次計画は平成31年度までを計画期間としており、現計画の取組を進めていくことと並行して、平成32年度以降の新たな計画策定に向けた作業についても着手してまいります。
 社会経済情勢の変化が著しいなか、新たに生まれる行政課題や行政ニーズを的確に見定めながら、総合的かつ長期的な視野に立って本市が目指すべき方向性をお示しできるよう、検討を重ねてまいります。
 島原半島地域の振興については、関係団体との連携を強化し、地域高規格道路「島原道路」の全線早期整備や「島原・天草・長島架橋構想」の早期具体化に向けた取組、並びに「九州新幹線長崎ルート」の開業を見据えた公共交通の連携強化など半島地域の振興及び地域活性化に努めてまいります。
 地域公共交通については、市民の生活の足を確保するためにも利用者の視点に立ち、利便性の向上やサービスの充実に取り組むとともに、市民や事業者とも議論を深めながら、現実的に提供できる新たな公共交通サービスの実現を目指してまいります。
 また、基幹的な公共交通機関である島原鉄道については、新たな体制で再生に取り組まれているところであり、最大限の自助努力の実践を前提に、鉄道事業の存続と安全性の確保に向け、関係自治体と一体となって支援を行います。
 「ふるさと納税」については、お礼の品の充実を図りながら、寄付を頂いた方の思いを施策として形にし、次世代に繋げていくため、寄付金を活用した事業などのPRにも力を注ぎ、「ふるさと島原」の魅力発信に繋がるよう推進してまいります。 
 兄弟・姉妹都市との交流については、平成29年度は、愛知県幸田町と姉妹都市の提携を行い、深溝松平家が繋ぐ兄弟・姉妹都市の絆が深まり、新たな歴史の扉が開きました。
 平成30年度は、京都府福知山市から友好親善訪問団を受け入れ、姉妹都市としての更なる交流促進を目指してまいります。
 新しい地域コミュニティ組織づくりについては、平成27年度から取組を進めており、本年2月には市民フォーラムを開催しました。
 今後も市民皆様にご協力をいただきながら、引き続き取組を進めてまいります。
 広報しまばらについては、平成29年5月号からリニューアルを行い、また、新たに開始した有料広告にも多くの協賛をいただいており、市民と一緒につくる読みやすく、分かりやすい、役に立つ広報紙づくりに取り組んでおります。
 今後は、島原をPRできる媒体として活用できるような工夫を図り、更なる内容の充実に努めてまいります。併せて、市のホームページについても見やすく、身近に感じられ、それぞれの世代がアクセスしやすいものにしてまいります。
 職員研修については、国への実務研修をはじめ、自治大学校や市町村アカデミーなど外部機関への職員の派遣を継続して実施するほか、外部講師の活用や民間の協力を得ながら、政策法務をはじめ、行政や社会経済全般に関する幅広い知識を習得するための研修を充実し、職員の能力向上及び意識改革を図りながら、時代の変化に対応できる職員の育成を進めてまいります。
 また、若手職員の意識改革と資質向上を図るため実施しています民間企業派遣研修については、ベンチャー企業やIT企業等で組織する新経済連盟の加盟企業に受け皿となっていただきながら引き続き実施し、民間企業職員と共に活動することで民間企業の「スピード感」、「時勢を掴む力」、「自ら稼ぐ力」を体感し、本市の地方創生事業等へ生かす研修にも取り組んでまいります。
 さらに、職員提案制度につきましては、役職にとらわれることなく、若手職員ならではのフレッシュなアイデアをスピーディーに募るために制度の見直しを行い、優秀な提案については積極的に施策に活用し、「褒めて認める」ことで職員のモチベーションと能力向上に取り組んでまいります。
 庁舎建設については、平成32年1月から新庁舎での業務開始を目指しており、本年度は、いよいよ基礎工事が始まって建物の工事へと続き、外観が目に見えるようになってまいります。新庁舎については、耐震安全性をより一層高め、災害に強く防災拠点の中心的機能を更に充実させるとともに、市民の皆様にとりましてより利用しやすい庁舎となるよう設計しております。
 また、庁舎建設には多額の費用が必要となりますので、本体建設工事の財源としまして、非常に有利な一般単独災害復旧事業債を活用して、市の財政負担を可能な限り軽減するよう考えております。
 市税につきましては、人口減少の中にあっても、ここ数年は総所得金額が伸びるなど個人市民税を中心に調定額(課税額)は伸びている状況にあり、平成30年度では、前年度を上回る予算計上を行っております。また、収納については、現年度分収納率は99パーセントと高い水準を維持しており、今後とも更なる収納率の維持・向上に取り組み、税収の確保に努めてまいります。  
 公共施設の管理については、平成29年3月に策定した「島原市公共施設等総合管理計画」に掲げる削減目標に向け、公共施設の今後10年間の更新、統廃合、複合化、長寿命化等を定めた個別施設計画を推進し、公共施設の適正配置に努めるとともに財政負担の軽減、平準化を図ってまいります。
 分譲地の売却促進事業・定住促進事業については、仁田住宅団地及び安中地区分譲地を対象とし、「土地を購入した人」、「家を新築した人」、「定住した人」に助成を行っております。平成29年度については、「土地を購入した人」に対して1件の助成を行い、また、2件の購入申込があっております。今後も、引き続き市内経済の活性化及び定住促進を図ってまいります。
 「地籍調査事業」については、平成29年度で安中地区の調査が完了し、平成30年度からは、引き続き白山地区を実施してまいります。
 消費生活相談については、近年、高齢化や高度情報化などの進展により消費者を取り巻く環境は大きく変化しています。
 私たちの暮らしの中では、様々な商品、サービスが提供され利便性が向上する一方で、悪質商法や特殊詐欺の手口が複雑・巧妙化しており、誰もがトラブルに巻き込まれる可能性があります。
 消費者被害の未然防止を目的として、「自動通話録音装置」の貸出や啓発活動に取り組むとともに、専門相談員による相談窓口を設置し相談対応を行っております。引き続き、県や関係機関との連携を深め、市民の皆様が安心して相談できる窓口として更なる機能の充実を図り、消費者行政の体制強化に取り組んでまいります。

 

2 福祉保健部門
 福祉保健分野については、市民が健康に暮らし、安心して子育てができる環境づくりを図るため、関係団体などと連携し、必要な取組を推進します。
 高齢者福祉対策については、「高齢者がいきいきと輝くまちづくり」を目指し、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らしを続けていけるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援のサービスを提供する地域包括ケアシステムの構築に向けて、関係機関と連携しながら、地域の課題を解決する体制づくりを進めてまいります。
 さらに、高齢者が地域の中で健康で自立し、安心して暮らすことができるよう、健康づくり、生きがいづくりを進めるとともに、一人暮らし高齢者などの見守り体制の充実や、認知症サポーターの養成など、今後増加が予想される認知症高齢者対策を推進します。
 また、在宅高齢者の介護予防や生活支援を推進するため、「福祉交通機関利用助成事業」、「ねたきり老人等介護見舞金支給事業」、「ねたきり高齢者等おむつ費助成事業」などを引き続き実施します。
 高齢者虐待防止対策については、関係機関と連携しながら相談体制を充実し、早期発見、早期対応に取り組みます。
 障がい者福祉対策については、「障害者総合支援法」による福祉サービスを総合的に実施するとともに、障がい者等の自己決定を尊重し、住み慣れた地域において、必要な日常生活又は社会生活を営むことができるように、関係機関と協力、連携して支援します。
 また、障がい者の自立に向けた各種の就労支援事業を実施するとともに、企業の障がい者雇用への理解の促進を図ります。
 さらに、障がい者への不当な差別的取扱いの禁止や合理的配慮など、「障害者差別解消法」の趣旨を理解していただくよう引き続き周知に努めるとともに、障がいの有無に関わらず、全ての住民が安心して暮らせる地域共生社会の構築を進めます。
 生活保護については、近年、被保護世帯は県内17福祉事務所の中では下から4番目に低い保護率となっていますが、扶助費については多額で推移しております。とりわけ医療扶助費の占める割合が顕著であることから、適正化に一層取り組むとともに、受給者の就労支援を行い、自立を促進します。
 併せて、国の制度を活用して引き続き生活困窮者の把握、支援に取り組みます。
 児童福祉対策については、総合戦略における政策4分野の1つである「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」の実現に向けて、安心して子どもを産み、育てることができる社会環境づくりに努め、「とことん子育てにやさしいまちづくり」を目指します。
 4月から白山保育園を民間移譲しますが、今後も島原市保育会をはじめとする関係機関等と連携しながら保育の質を確保するよう、保育行政に取り組みます。
 保育料については、国の基準からの軽減に加え、小学生以下2人目以降の児童を対象とした島原市独自の保育料軽減制度である「すこやか子育て支援事業」を継続します。
 また、中学生までの医療費を助成する福祉医療制度や、乳幼児の育児用品代の一部を助成する「すこやか赤ちゃん支援事業」にも継続して取り組み、子育て家庭における経済的負担の軽減を図ります。
 さらに、出産前後の育児・家事等の援助を行う「産前産後のママサポート事業」や、初めての出産で育児に対する不安を持つ母親に対して、親子関係の土台づくりや仲間づくりの支援を行う「親育ちプログラム事業」を実施するとともに、新たに、子どもの一時預かりや送迎など幅広い育児支援を行う「ファミリーサポートセンター事業」や、出産直後の母親に対して心身のケアや育児のサポート等を行う「産後ケア事業」の実施など、出産から子育て期における切れ目のない、子どもたちが健やかに育つ環境づくりを支援します。
 ひとり親家庭等対策については、児童扶養手当による経済支援をはじめ、急な病気や仕事の時に支援員を派遣する「ひとり親等日常生活支援事業」や資格取得のための「高等職業訓練促進給付金等事業」をとおして、自立の支援と生活水準の安定・向上に努めます。
 医療対策については、基幹病院である長崎県島原病院の医師確保や診療科目の更なる充実を図るため、長崎大学や長崎県病院企業団などに対し、あらゆる機会をとおして要望を行ってまいります。
 また、島原市医師会看護学校の就学金基金を利用した卒業生10人が市内に就業しており、引き続き出資を行い、就学支援と地元定着を図ります。
 なお、救急医療対策については、日曜、休日の在宅当番医制や「歯科休日診療当番医制」、島原半島地域を圏域とする「病院群輪番制」を地元医師会や歯科医師会の協力をいただきながら実施します。
 小児の診療体制については、島原病院の小児科勤務医の確保のため、引き続き長崎県と半島三市が協調して島原地域小児医療研究室に対し寄付を行うとともに、半島三市と医師会などとの共同による休日診療事業を実施し、安心して子育てができる環境の充実に努めます。
 市民の健康づくりについては、健康増進計画及び食育推進計画に基づき、健康づくり推進員連絡会、食生活改善推進員協議会をはじめ、関係団体と連携して、市民との協働により推進するとともに、市民の自発的な取組を支援するため、「いきいき健康ポイント事業」を実施します。
 また、各種がん検診や人間ドック、高齢者の介護予防事業などの健康増進事業にも取り組みます。母子保健事業については、妊婦から乳幼児の健康診査や相談、指導のほか、むし歯予防のための「フッ素塗布事業」、「フッ化物洗口事業」を実施します。
 予防接種事業については、定期予防接種をはじめ、乳幼児や児童に対するインフルエンザ予防接種の助成を継続するとともに、長崎県内では初めてとなるロタウイルスワクチン予防接種にかかる費用の一部助成を開始します。
 国民健康保険事業については、高齢化の進展や医療技術の高度化等に伴い一人当たりの医療費が増加傾向にあります。
 将来にわたり持続可能な国保事業の財政安定化を図るため、平成30年度から県が財政運営の責任主体となり、市や町とともに国保運営の中心的な役割を担いますが、保険証の発行などの資格管理や国保税の賦課、徴収、また、各種手続きなどはこれまでと変わらず引き続き本市で行います。
 また、医療費抑制や健康づくりの取組等の成果を点数化し、財源を傾斜配分する「保険者努力支援制度」の新設に伴い、本市においても、ジェネリック医薬品の普及や特定健康診査の受診率向上といった医療費の適正化に取り組むとともに、収納率向上への収納対策にも積極的に取り組むなど、より一層効率的で適正な事業運営に努めてまいります。
 なお、本年度は都道府県単位化の初年度であり、県下の国保税の統一については、様々な課題解決が必要でありますが、国保制度の安定化と負担の公平性を図るため、今後も引き続き、県と市町で検討を行うこととされております。

 

3 環境部門
 環境分野については、環境問題への関心が高まる中、更なる生活環境の改善を図ることが必要であり、保健環境連合会等との協働による取組を進めてまいります。
 環境保全については、市民や事業所等とも連携しながら地球温暖化対策に取り組むとともに、夏季及び冬季の節電対策を実施して省エネの推進を図ってまいります。
 また、出前講座等をとおして小中学生を対象とした環境教育の推進にも取り組むとともに、「島原半島窒素負荷低減計画」に基づき飲用井戸水の水質検査及び地下水の湧水量調査を実施するほか、野犬捕獲や不法投棄防止の周知等をとおして生活環境の向上を図ります。
 廃棄物処理については、可燃ごみの排出量は、緩やかに減少しておりますが、更なるごみ減量化を推進するため、保育園や小学校などで実施している生ごみ堆肥化による野菜づくりに加え、地域の各種団体等を対象にごみ減量化の講座を開催するなど、生ごみの減量化、意識改革に取り組みます。
 可燃ごみ処理施設の「県央県南クリーンセンター」は、平成31年度末で15年間の瑕疵担保期間が終了します。
 平成32年度以降の施設の整備方針について、現施設を延命化するケースや建て替えるケース等を想定し、整備費や運転経費、スケジュール、経費負担の在り方などを県央県南広域環境組合と構成4市とで総合的に検討してまいり ます。
 不燃ごみ・資源ごみについては、リサイクルできるものは資源化しており、更なる周知に努め、再資源化の向上を図り、持続可能な循環型のまちを目指した取組を進めてまいります。

 

4 農林水産部門
 本市の基幹産業である農業については、圃場整備の推進や近代的な農業用施設並びに農業用機械の導入により、生産者の収益性の向上が図られ、近年、農業産出額が堅調に伸びています。
 農業を成長産業の一つとして捉え、元気で豊かな産地を目指すため、経営 基盤の強化を重点施策として、国、県の制度や補助事業などを積極的に活用し、農作業の省力化や集出荷施設の機能向上による経営規模の拡大等を進め、「本市農業の競争力強化」に向けて取り組んでまいります。
 担い手対策については、人と農地の問題を解決するための土台となる「人・農地プラン」に基づき、青年の新規就農者の増加を図るとともに農地中間管理機構の活用や農業委員会改革と連動した推進体制の強化により、担い手への農地集積・集約化を更に進めてまいります。
 また、青年の新規就農者に対する助成などにより、農政新時代に必要な人材力の強化を図るとともに、県と連携してUIターン等の若者の就農定着に努めてまいります。
 併せて、農業を志す移住者の選択肢を拡大し、遊休農地の発生防止や解消 並びに農村環境の保全を図るため、空き家バンクに登録された空き家に付属した農地について、所有権などの権利を取得する場合の面積要件を緩和するなど、移住・定住に向けた施策に取り組んでまいります。
 また、担い手農家の規模拡大に必要な労働力を安定的に確保するため、労力支援システムの強化や、移住促進と連携した雇用労力の確保に努め、強い経営力を持った担い手の育成と産地の維持・拡大にも取り組んでまいります。
 鳥獣被害対策については、イノシシ等の侵入防止柵を設置する「防護」 対策や、箱ワナ等を用いた「捕獲」対策等を総合的に進め、農作物被害の減少に努めてまいります。
 また、本市が誘致した食肉加工処理施設(ももんじファクトリー)においては、ジビエ(狩猟肉)が全国の飲食店や小売店へ順調に出荷されており、今後、更に市内食品製造加工事業者と連携した新たな加工食品の開発も進めてまいります。
 畜産関係については、収益性の向上や経営の効率化を図るため、「畜産クラスター構築事業」等を活用した家畜飼養施設や優良な家畜の導入等により、生産基盤の維持・拡大を進め、競争力の強化と経営の安定を図ります。
 耕地関係については、基盤整備事業の実施により省力化や担い手への経営 規模拡大等が図られるなど、農業後継者の定着にも繋がっています。
 現在、県営事業により実施している三会原第3地区や三会原第4地区の基盤整備事業も順調に進捗しており、今後も、円滑な推進を支援するとともに、大三東地区や中原・寺中地区等の新規採択に向け取り組んでまいります。
 また、農業用用排水路や農道の補修、河川、ため池の維持管理に努めるとともに、「多面的機能支払交付金制度」の活用により、環境保全活動や水路、農道の長寿命化のための支援を継続してまいります。
 林業関係については、自然景観保全や防災機能などの公益的機能を有する松林を守るため、松くい虫防除や被害対策を実施します。
 また、計画的な林業施業を進めるため、高性能林業機械の導入等を支援し、森林資源の適正な管理に繋げてまいります。
 水産業については、漁獲量の減少や漁業従事者の高齢化、後継者不足が進む厳しい状況の中、収益性向上に向けた取り組みが必要であります。
 担い手の確保対策としては、後継者の育成が重要であることから、県の事業を活用して、新規漁業就業希望者の就業研修等の取組を支援してまいります。
 また、国や県の「水産多面的機能発揮対策事業」を活用した干潟耕耘やアサリの放流などを支援し、漁場環境の保全に努めます。さらに、有明海栽培漁業推進協議会などと連携し、地域の特性にあったヒラメやカサゴの中間育成放流やガザミ、クルマエビなどの種苗放流を継続し、資源管理の取組を推進します。
 養殖漁業については、本市の主要な水産物であるノリ、ワカメ、コンブ などの品質や生産性の向上を目指すとともに、トラフグ、アワビなどの安全・安心な養殖魚介類の供給が図られるよう、引き続き支援してまいります。
 漁港海岸の高潮対策として、平成30年度も三会漁港海岸において消波ブロックの製作や設置に取り組むとともに、大三東漁港内へ漂砂の堆積を防止するための施設の整備や漁港海岸の護岸等の施設について長寿命化計画の策定を行います。

 

5 商工観光部門
 商工業については、地域経済と市民の雇用を支える産業であり、商工会議所、商工会などの関係機関と連携のもと、経営基盤の安定と強化に努めてまいります。
 本市経済の発展のためには、地域経済を牽引する地場企業の振興に加えて、地域外から新たな企業の立地を促し、働く場所をつくり出していくことが重要であることから、新たな設備投資と新規雇用に対して支援する「企業立地促進・雇用創出事業」を更に推進してまいります。
 併せて、「AI(人工知能)」や「IoT(モノのインターネット)」などの情報通信技術が飛躍的に進展する中、昨年4月に新設した企業立地推進班において、IT、ベンチャー分野を中心とした企業の誘致にも引き続き積極的に取り組むとともに、連携及び協力に関する協定を締結した「熊本大学先進マグネシウム国際研究センター」をはじめ、大学などとの産学官連携についても積極的に行い、更なる産業の振興と雇用の創出を図ります。
 また、創業を志す人たちのためのワンストップ相談窓口である「しまばら創業サポートセンター」を活用し、創業や中小企業の事業承継を支援してまいります。
 雇用の維持と安定、促進につきましては、市内に居住する新規学卒者の地元就職を促進するため、県や島原公共職業安定所等の関係機関との連携のもと 「島原半島企業説明会」を実施するとともに、新規学卒者を雇用した市内事業所を支援する「雇用拡大支援事業」や「トライアル雇用応援事業」の実施により、新規雇用の拡大と処遇改善に努めてまいります。
 また、高齢者の生きがいと積極的な社会参加のため、島原市シルバー人材センターの円滑な事業運営や、新規会員の増加に向けた支援を行います。
 中心市街地商店街の活性化対策については、「空き店舗バンク制度」を新たに創設し、空き店舗の改修や開業に至るまでの経営指導を行う「商店街活性化事業(しまばら出店応援ナビ事業)」を実施し、街の元気と賑わいを創出します。
 金融面については、「島原市中小企業振興資金」や、国、県の融資制度の利用促進を図るとともに、事業資金調達の支援のための「島原市中小企業振興利子補給事業」を実施します。
 本市特有の地域資源を活用した産業化については、一昨年12月に誘致した「しまばら百草の郷」において、薬効があるといわれている薬草などを用いた新商品の研究・開発を進めており、「島原スペシャルクオリティ(SQ)」にも4商品が認定されています。今後も、地域経済の好循環を目指した「島原薬草『産学金官』連携プロジェクト」として更に推進してまいります。
 「しまばら」の物産流通及びブランドの確立については、市内事業者及び生産者の営業力を強化し、国内外への販売促進を図るための事業を展開してまいります。
 まずは、本市産品の知名度の向上を図るため、島原市特産品認定制度において認定した商品を中心に、大手百貨店とのパイプをフルに活用した各種催事や本市の豊かな農畜水産品をふんだんに取り入れた島原フェア等を開催し、島原産品の魅力を積極的にアピールしてまいります。
 販路の拡大については、島原産品の取引機会の増大を目指し、バイヤー商談会の積極的な開催・参加を進めるとともに、商社、卸業者などへの訪問、招聘等を行い、国内外での新たな販路の開拓や既存販路を確固なものとしてまいります。
 新商品の開発については、大消費地に通用する商品づくりを地元事業者と連携して推進し、「島原スペシャルクオリティ(SQ)」に認定され、新たな島原の特産となるような魅力ある商品化に努めます。
 さらに、市内の高等学校と地元企業との共同開発による、地元農林水産物等の資源を生かした商品化のプロジェクト活動にも支援を行い、若者のアイディアを引き出し、地域活性化に繋げてまいります。
 観光については、本市特有の財産である湧水や温泉など豊かな自然の恵みと島原城や武家屋敷、松平七万石の歴史を活用した観光の推進を図ります。
本市の観光事業を一元的に担う「株式会社島原観光ビューロー」においては、島原城及び鯉の泳ぐまち観光交流施設の指定管理をはじめ、主要観光スポット等を巡る「しまばらめぐりんバス」の実証実験や夜の島原城を活用した「謎解き体験キャッスルモンスター」、「島原城 夜の陣」など、周遊・体験型観光の充実による滞在時間の延長や観光消費額の増加にも取り組み、平成30年度の指定管理料の減額にも寄与しております。
 こうした民間が持つ発想や感覚を支援し、観光産業の活性化を図ってまいります。
とりわけ島原城は平成36年に築城400周年を迎え、また、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録を視野に、島原城の整備事業を行ってまいります。平成30年度は、展示資料の保存状況の改善と入館者へのサービス向上を図るため、天守閣の空調設備整備事業に取り組んでまいります。
 併せて「鯉の泳ぐまち観光交流施設」周辺は、湧水スポットとして、「浜の川湧水」や「銀水」を含めた周遊観光に注力し、更なる滞在時間の延長、交流人口の増加に繋げてまいります。
 ジオパークについては、本年2月にユネスコ世界ジオパークの再認定を受けたところであります。教育プログラムが素晴らしいなど学生や住民の頑張りが評価されましたが、一方では「ガイドの更なるプロフェッショナル化」や「海外からの観光客の交流人口拡大や経済活性化に生かす」などの課題点も示されたところであります。
 今後、指摘事項を精査するとともに阿蘇など九州内のジオパークとも協力することで、インバウンド交流人口の拡大に向け連携を図るなど、持続可能な発展に向け取り組んでまいります。
 さらには、健康志向で楽しく歩き回ることができるジオパークの実現に向け、外国からの誘客も注目されている「九州オルレコース」の認定を目指してまいります。
 観光客誘致対策については、島原を象徴する湧水や歴史はもとより、特に、ユネスコ関連遺産を最大限に生かした観光地づくりを推進するとともに、「島原観光ビューロー」をはじめ、「島原半島観光連盟」や「島原半島・天草三角地域観光連携協議会」などとの広域的な観光連携を図りながら、国内外からの観光客の誘客拡大に努めます。
 また、昨年11月に島原温泉が「温泉総選挙2017」において「歴史・文化部門」第1位に選ばれたことを契機とし、島原温泉の認知度を高めるため引き続き積極的なPRを展開し、観光活性化に繋げてまいります。
スポーツキャンプやコンベンションの誘致については、市のスポーツ施設などを活用した新たなチームの誘致にも取り組んでおり、各種スポーツのキャンプ、大会の開催に向け、積極的な誘致活動を行ってまいります。
 また、「しまばら温泉不知火まつり」をはじめとする各種イベントについては、独自の歴史や文化、伝統を継承しつつも、市民に親しまれ、長きにわたり続くような、本市独自のまつりを目指した見直しをさらに進めてまいります。
 温泉給湯事業については、平成26年度から2か年で実施したヒートポンプ導入事業の完了から3年目を迎えることから、実証効果の検証を行うとともに更なる温泉の安定供給と温泉事業の効率的な運営に努めてまいります。

 

6 建設部門
 活力ある地域づくりと安全で快適なまちづくりのためには、生活環境の整備促進や産業基盤としての幹線道路の整備は必要不可欠であります。
 その中でも、地域高規格道路「島原道路」の出平町から有明町間の延長約3.4キロメートルについては、出平交差点付近において、橋りょう工事で昨年橋台等が完成し、上部の橋桁についても、今年度完成する予定であり、著しい進捗が見られるなど、早期完成に向け、国土交通省や県と連携を図りながら積極的に推進してまいります。
 また、未着手区間の有明町から雲仙市瑞穂町間についても、県や関係自治体と連携しながら早期事業化に努めます。
 道路の整備については、児童生徒が安全で安心して通行できる、歩道等の整備や道路の改良などを実施するとともに、老朽化した橋りょうの調査や修繕工事も計画的に進めます。
 また、「市道堀町縦線通称水頭線」についても、国道251号と「市道外港大手広場線」を結ぶ幹線道路であり、中心市街地の活性化に寄与することから、調査等行ってまいります。
 船津地区の恒久的な高潮対策については、県営事業である高潮堤防の完成に向けて密接な連携を図るとともに、平成32年度の排水ポンプ場完成に向け鋭意進めてまいります。
 また、地元から要望の強かった緊急車輌が通れる防災道路の整備については、用地交渉を行っているところであり、今後も平成31年度の完成に向けて取り組んでまいります。併せて広馬場下の埋め立てについても、平成30年度に新地橋の下流に締切堤を造り、公共事業で発生する土砂を埋め立てに利用しながら平成32年度の完成に向けて取り組んでまいります。
 公営住宅については、公共施設等総合管理計画に基づき、耐用年数を経過した住宅の廃止や団地の統廃合を実施するとともに、計画的な改修や適切な維持管理に取り組んでまいります。
 建築物の安全性の確保については、建築基準法の適正な運用の実施とともに、CO2削減に配慮された低炭素建築物及び長期優良住宅の新築、増改築を推進します。
 また、住宅・建築物の耐震性向上を図るため、民間の戸建て木造住宅の耐震診断、耐震改修計画の作成及び耐震改修工事に要する費用の助成を行うとともに、店舗及び病院、ホテルなど多数の方が利用する建築物の耐震化を促進します。
 空き家対策については、「島原市空家等対策計画」に基づき総合的な推進体制のもと、積極的に取り組んでまいります。
 都市計画については、「都市計画道路新山本町線」及び「霊南山ノ神線」の沿線の用途地域を第1種低層住居専用地域から店舗や病院などが立地できる第1種住居地域に見直しを行うとともに、都市計画区域及び風致地区などの見直しを行い、より良い住環境の整備に努めてまいります。
 都市計画道路については、地域からの要望が強い「霊南山ノ神線」の整備を計画的に進めるとともに、「親和町湊広場線」と「安徳新山線」についても測量、設計を行い、事業化に向け取り組みます。また、県営事業であります「都市計画道路新山本町線」についても県と一体となり事業促進に努めます。
 街なみ景観については、島原城を中心とした城下町の街なみや、豊かな湧水などは島原市特有の景観資産であります。そのため、武家屋敷地区における景観計画区域において、美しく歴史ある街なみの形成、保全に努めるとともに、鯉の泳ぐまち周辺の中心市街地においても街なみ環境整備事業によるまちづくりに住民と協働で取り組みます。
 また、島原城築城400周年に向け、お堀周辺の魅力をアップするための電線の地中化や歩道の改修など、事業化に向け、住民皆様と協働で進めてまいります。
 水無川、中尾川などの砂防指定地内の利活用については、水無川導流堤内に整備しました「ウォーキング・ランニングコース」を地域住民の健康増進、大会開催などによる交流人口拡大のために活用するとともに、花や木などを生かして多くの人が訪れる場所となるよう取り組んでまいります。
 生活排水対策については、「島原市生活排水処理基本計画」による浄化槽整備を柱として引き続き推進するとともに、効率的な汚水処理対策を検討し、国の制度や財政措置の状況を見極めながら、計画の見直しに取り組んでまいります。

 

7 消防防災部門
 防災対策については、自分の身は自分で守る能力を身に付け、地域コミュニティの中で子どもから高齢者までお互いに支えあい、防災機関と市民が一体となり「災害に強い人づくり・まちづくり」を目指します。
 特に、雲仙普賢岳の山頂には、今もなお、大量の堆積物が溶岩ドームとして不安定な状態で存在しており、今後もハード面の対策と併せ、「雲仙復興事務所」や「九州大学地震火山観測研究センター」など防災関係機関と連携を図り、監視・観測体制を強化し、避難対策などソフト面の対策に努めます。
 眉山につきましては、林野庁及び県において堆積物の除石や治山ダムの整備などの眉山治山対策事業に取り組んでいただいたところですが、治山施設整備促進など防災対策について連携して進めてまいります。
 また、気象の特別警報等に係る伝達情報の充実のため、「全国瞬時警報システム(Jアラート)」の受信機を更新し、災害情報の迅速な周知を図ります。  
 市民が災害に備えるために必要な情報を発信し、各種災害に対する防災意識の高揚や防災力の向上を図ります。
 地域防災においては、災害発生時に命を守るためには「自助・共助」が一番大事だと言われており、自主防災会主導で実施する避難訓練、初期消火訓練及び自主防災会リーダー研修会の開催などをとおして、自主防災会の果たす役割を理解していただき、自発的防災活動の更なる拡大・促進に努めます。
 防災避難訓練については、昨年度、溶岩ドーム崩壊を想定し、安中地区の住民代表と雲仙復興事務所、市が連携し、ワークショップを行いました。その経験を生かして、本年度は、安中地区を対象とした避難訓練を実施し、「自助・共助・公助」の確認を行い災害に備えます。
 消防の体制については、常備消防との連携を図りながら、新入団員訓練や消防団総合訓練などをとおして、消防団員の資質と機動力の向上に努めるとともに、消防自動車や老朽化した設備の更新、消火栓の増設など計画的に整備していきます。
 なお、平成30年度は、長崎県消防ポンプ操法大会に湯江地区の消防団員が市を代表して出場いたします。
 消防団員の確保に向けては、消防団の地域における重要性を十分に理解していただき、消防団後援会との連携・協力を図るとともに、事業所等の理解を得ながら積極的に取り組みます。

 

8 教育部門
 教育は、郷土や国の将来を左右する最優先の政策課題の一つであり、郷土の発展を担う誇りと責任を自覚し、国際社会でも活躍できる心豊かでたくましく生き抜く力を身につけた人材を育成していくことが大事であると考えています。
 今後とも、噴火災害復興の体験から学んだ「生命(いのち)・きずな・感謝の心」の精神を引き継ぎ、学校、家庭、地域の教育力を結集して、心豊かで活力ある生涯学習社会の構築と広い視野に立った施策の推進に努めます。
 学校教育については、確かな学力、豊かな心、健やかな体の育成及び社会のグローバル化や情報化などへの対応が求められる現代社会において、保護者や地域との連携を一層深めながら、たくましく生き抜くための知・徳・体の調和のとれた児童生徒の育成を目指した教育活動に積極的に取り組む必要があります。
 具体的には、児童生徒に確かな学力を身につけさせる教育活動を推進する ために、ねらいに即した「書く活動」を重視した授業、習熟度別学習を積極的に取り入れた少人数授業など、きめ細かな指導を充実させます。さらに、児童生徒の学力把握の検証軸として行っている市独自の学力調査を充実するため、小中学校において、平成27年度から国、県の学力調査と併せ、小学校1年生を除くすべての学年で国語、算数・数学の学力調査を実施しております。
 その成果として、平成29年度全国学力・学習状況調査において、小学校の算数A、国語B及び中学校の数学Aの平均正答率は、全国平均を上回ることができました。また、それ以外も全国平均との差は年々縮まっており、中学校においては、平成29年度から市独自の英語の学力調査も実施しており、今後も様々な取組を通じて、更なる学力向上に努めます。
 児童生徒の豊かな心を育てるために、道徳教育の一層の推進を図ります。また、全ての小中学校に配置している学校司書と連携して、読書環境づくりや本の紹介などの図書館運営を更に充実させ、児童生徒の読書量の増加に繋げ、感性を育む読書活動を推進します。
 いじめ・不登校問題については、年3回以上のいじめアンケート調査の実施をはじめ、全小中学校へのスクールカウンセラーの配置や全中学校への心の教室相談員の配置に加え、スクールソーシャルワーカーの有効活用を図ることで、医療機関等と連携し、行政、学校、専門機関が一体となり、相談業務の充実を図りながら、早期発見、早期対応、未然防止に努めます。
 国際化への対応については、平成30年度から外国語指導助手を1人増員し、各中学校配置の5人体制で英語科の授業の充実を図るとともに、定期的に小学校へ派遣し、外国語をとおして言語や文化について体験的に理解を深め、コミュニケーション能力の基礎を養います。
 また、国際的視野の拡大と国際親善に努める素地を培うために、本市中学生を対象に海外の教育関係施設見学や現地中学生との交流活動をとおして、将来の島原市を担う心身ともにたくましい人材の育成を目指します。
 さらに、ユネスコから再認定を受けた「島原半島ユネスコ世界ジオパーク」を学校教育の教材として活用し、ふるさとの自然を学び、ふるさとを愛する教育に取り組みます。
 特別支援教育については、引き続き子どもと保護者の気持ちに寄り添った就学相談を実施するとともに、平成30年度は、学習支援員の増員を行うことで、支援体制の充実を図ります。また、幼保小が連携した情報交換や、5歳児健診と連携した就学相談を行うことで、個に応じた適切な指導、支援の充実を図ります。
 小中学校の施設整備については、今後の児童生徒数の推移や老朽化の状況など長期的展望に立って策定する個別施設計画(公共施設等総合管理計画)に基づき進める必要があります。
 先ずは、児童生徒の安全を第一に校舎の外壁改修など非構造部材の耐震化と老朽化の著しい空調設備の更新を優先して取り組む予定であり、平成30年度では、第三中学校の空調設備の更新事業に取り組みます。
 また、社会的要請に応じてトイレ便器の洋式化も年次計画で進めます。
奨学金制度については、従来の貸付型奨学金に加えて、平成29年度に創設した償還免除型の「ふるさとにもどってこんね奨学金」を活用して、有為な人材の育成とふるさと島原への帰郷、定住促進を目指します。
 社会教育については、生涯学習及び地域活動の拠点としての公民館活動の推進、社会教育関係団体の育成を図ります。特に、公民館については、市民のニーズに応える社会教育施設としての役割を維持しつつ、地域と一体となって地域活動を支える拠点としての機能のあり方について検討を進めてまいります。  
 また、「地域ぐるみの子育て」を目的とし、学校、家庭、地域が一体となって取り組む「島原市ココロねっこ運動」の更なる推進を図り、子どもを中心に据えた強い絆と豊かな心で結ばれた地域づくりに努めます。
 心豊かでたくましい児童生徒を育成するために、放課後や夏休み期間中における子どもの居場所を確保し、地域の人材との交流を図りながら自主的・主体的な学習習慣を身に付けさせるために、小学生を対象とした「スクールキッズ」、小中学生を対象とした「放課後子ども学習室」に取り組みます。
 文化財については、旧島原藩主松平家の貴重な古文書を多数所蔵する松平文庫について、未整理資料の調査と整理を行うとともに、地域おこし協力隊の制度を活用しながら市民への普及と啓発に取り組みます。また、旧島原藩薬園跡整備事業、伝統的建造物群選定事業などをとおして、本市の歴史を伝える文化財の保護と活用に努めます。
 平成28年2月に県の史跡指定を受けた島原城については、文化財保護に関する保存活用計画の策定に向け、引き続き取り組みます。特に、島原城の文化財的価値を高めるために、島原城東側の大手門跡遺構の保存、整備に取り組んでまいります。
 さらに、旧島原藩主松平家墓所がある愛知県幸田町の深溝(ふこうず)本光寺が、平成26年度に国の史跡指定を受けられており、同じ菩提寺である島原本光寺についても、墓所に関する調査を引き続き行い、国史跡としての指定を目指します。
 また、幸田町とは、平成26年度に「歴史と文化の友好交流の推進に関する協定」を締結して以降、民間団体における歴史、文化交流が行われており、今後も更なる推進に努めます。
 文化振興については、自主文化事業、美術展、音楽祭、文化講座などを開催するとともに、各種文化団体との連携を図りながら地域文化の活性化に努め ます。
 生涯スポーツについては、島原市スポーツ推進計画に基づき、子どもから高齢者までスポーツを通じた人づくり、地域づくりを推進します。また、いつでも、どこでも、誰でも気軽にスポーツに親しめるように市民体育祭をはじめ、各種スポーツ大会を開催し、ライフステージに応じたスポーツ活動の場の提供に努めます。
 また、「しまばら体操」については、スポーツ少年団や小中学校の教科体育の準備運動への導入をはじめ、老人会や婦人会等の社会教育関係団体にも活用していただくなど、広く市民皆様の健康の保持増進のための普及啓発に努めます。
 ジュニアスポーツについては、トップアスリートを小学校に招き、子どもと一緒に体を動かしたり、体験談を聞いたりして夢について考える「夢の教室公演事業」や小中学生を大学に派遣する「ジュニアスポーツ振興事業」をとおして、将来に向かって、「夢・憧れ・志」を持つことの大切さを学ぶ機会を提供することで、情操教育の充実と競技力向上に努めます。
 第21回目を迎える「平成新山島原学生駅伝」については、冬の一大イベントとして定着しております。選手たちの力強い走りと島原の情報等を九州・沖縄地域の特別番組として放送することにより、島原の魅力の発信に努め、スポーツ交流人口の拡大と地域の活性化に繋げてまいります。
 また、本市のスポーツ施設は、全国規模の大会を開催した実績を持つ、県内でも有数の充実した施設であり、本年10月には、選手、役員関係者等、延べ1,500人規模の「九州学生陸上競技新人選手権」が新たに開催されることが決定しております。今後も引き続き良好な施設の維持に努め、全国・九州大会、各種スポーツ合宿等の誘致活動、更に2019年ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプの誘致活動にも積極的に取り組んでまいります。

 

9 水道部門 
 水道事業につきましては、市民生活に欠かせないライフラインであるため、本市の特徴である100パーセント天然地下水の水道水を安定供給するよう目指します。
 新年度では、耐震性能が低い上の原・安中配水池等の耐震化事業に着手し、施設の耐震化を行うとともに新規水源の開発などの事業を進めてまいります。

 

 以上、平成30年度における各部門の主要な施策について、申し述べてまいりました。大変厳しい財政状況ではありますが、人口減少問題に立ち向かっていくためには、立ち止まることなく、これらの施策に積極果敢に取り組み「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進していかなければなりません。  
 これらの施策が効果的に展開できるよう、各部各課の進行管理を徹底し職員一丸となってスピード感を持って各種事業を進め、島原市の人口が増加に転じ、市民一人一人が幸せを実感し安心して暮らせるオンリーワンの街づくりを目指して、全力で市政に取り組んでまいります。
 市民の皆様並びに議員各位におかれましては、これからも市政の推進に一層のご支援とご協力をお願い申し上げます。 

 

   平成30年3月1日
   
                                                    島原市長 古川 隆三郎

 


 

 

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