【概要】
 島原半島には、島原市、雲仙市、南島原市の3つの市があります。島原半島の中心部の雲仙温泉地域は、日本で一番最初の国立公園となり、歴史のある観光地として国内外に知られています。
 半島のほぼ中心にそびえる雲仙火山の周辺には、火山砕屑物が長年かけて形成した,水はけの良いなだらかな斜面が広がっています.そのため,この地形と土地を利用した農業が盛んに行われています。さらに、半島という海に囲まれた環境のため、海の幸も豊富です。

【歴史】
 島原半島は農作物と海産物に恵まれた土地でした.そのため、太古の昔から人間が居住していました.日本最古で最大級の縄文時代の支石墓群が半島内で見つかっており,縄文時代から稲作が行われ、布が織られていたことがわかっています。

【島原半島の地学】
 雲仙火山ができる前、島原半島付近は浅い海や汽水域でした。この時できた地層は口之津層群とよばれており、島原半島の南部で観察することができます。口之津層群が堆積している間にも、島原半島では火山活動がありました.いまでは、その火山が噴出させた堆積物が,なだらかな島原半島南部の丘陵地を作っています。半島の中央には雲仙火山が成長し,粘りけの強い溶岩がたくさんの溶岩ドームを作っています.

【島原半島のテクトニクス】
 日本列島は、地下に太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み込んでいるため,常に東西方向にぎゅうぎゅう押し縮められるような力が働いています。これに対し,島原半島から別府に至る地域は,日本列島の中では珍しい,南北方向に地面が伸びるような力が働いています.この力によって、島原半島はほぼ真ん中付近がが沈降しています.この沈みゆく大地を補うかのごとく,地溝の中に日本有数の活火山である雲仙火山が成長しています.島原半島の中央に認められる沈降帯は、雲仙地溝と呼ばれています.

【島原半島ジオパークの特徴】
 島原半島は,昔から人が住み,豊富な農作物と海産物を得ながら生活を営んできていました.また,その半島の中心には,日本の中でも有数の活火山である雲仙岳がそびえています.よって,島原半島に住む人々は,昔から繰り返し起きていた火山の噴火と共存し,自然からの恵みを生活の中に活かしてきました,そんな島原半島ジオパークには,以下に示すような5つの大きなテーマがあります.
島原半島は長崎県にあります.
島原半島は,長崎県の南部に位置する,胃袋のような形をした半島です.半島のほぼ中央に,活火山の雲仙岳がそびえています.
 
火山と人間が共存するジオパーク

島原半島のなりたち

人々と火山の噴火

災害の予防

自然の恵み

歴史・民話

島原半島では,約430万年前から平成噴火までの火山活動の跡を観察する事が出来ます.また,水中で堆積した地層や化石も産出します.その成り立ちの記憶は,普段何気なく見ている地面や崖に残されています.

雲仙火山で有史以来起きた3回の噴火のうち,平成噴火と寛政噴火については詳細な記録が残されています.人々が火山噴火にどのように臨んだのかを学ぶ事が出来ます.

災害の被害を最小限に食い止めるため,島原半島では様々な砂防・治山対策が行われてきています.「信玄堤」に代表される伝統的な工法から,世界初となる無人化施工に至るまで,日本の砂防技術を駆使した施設群が見学出来ます.

火山は時に大きな災害をもたらしますが,その一方で普段は私たちに多くの恵みを与えてくれます.島原半島の変化に富む景観や,温泉,地域の産業は,雲仙火山を初めとする地質遺産からの恩恵に他なりません.

島原半島を納めた武将たちは,既存の地形を上手く利用する事によって城を建立しました.半島に伝わる巨人伝説は,雲仙の山々を舞台に繰り広げられたものです.島原半島に暮らす人々の歴史や文化は,その地形や地質にふかく根ざしています.

 
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