◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) 平成噴火のはじまり―地質が教える雲仙火山の噴火の“くせ”  1990年11月17日午前3時22分、激しい火山ガスの噴出を示す火山性微動(地面のゆれ)が観測され始めました。午前8時には、山頂付近から2本の白い噴煙が上昇しているのが、気象庁雲仙岳測候所(当時)によって確認されました。これが平成噴火のはじまりです。  噴火開始から約半年後の1991年5月20日には、山頂付近に溶岩ドームが確認され、さらに5月24日からはその一部が崩れ、火砕流が発生し始めました。この現象は、江戸時代に発生した2回の噴火とは様相が異なっており、当初は戸惑いもありました。しかし、平成噴火の終息後に行われた雲仙火山の地質学的な研究が進むにつれ、過去の噴火によってできた多くの溶岩ドームと、それに対応する火砕流堆積物の存在が明らかになりました。つまり雲仙火山は、溶岩ドームをつくってはその一部を崩して火砕流を発生させる、という形態の噴火を繰り返す火山であり、平成噴火はまさにそれを象徴する噴火活動だったのです。  現在の雲仙火山は、気象庁が設定する噴火警戒レベルの「1:活火山であることに留意」にあたり、穏やかな状態にあります。しかし、火山性の地震は今も発生し続けています。噴火の予兆をとらえるために、九州大学地震火山観測研究センター島原観測所や気象庁は、常に雲仙火山の様子を観測しています。また、溶岩ドームの動きについても、国土交通省雲仙復興事務所が観測を続けています。平成噴火の開始から30年。雲仙火山が再び噴火を始めてしまった時、どのくらいの期間にわたってどのようなことがおこり、どの範囲にまで影響が及ぶのか。これを機に、普段は忘れがちな「雲仙は活火山である」ことを、もう一度心に留めてみてはいかがでしょうか。 (写真)1990年11月17日に起きた雲仙普賢岳の噴火 ◎第46回「ジオ空(ぞら)教室」 ▼と き 11月8日(日)9時30分〜12時 ▼ところ がまだすドーム ▼題 目 島原半島ユネスコ世界ジオパーク 高校生研究発表大会 ▼内 容 長崎県内の高校生が、自らのふるさとの魅力を高校生ならではの視点で探求した結果を発表します ▼参加料 無料 ※申し込みは不要です ◎図書館へ行こう ○新刊図書紹介 ▼「日 没」 桐野 夏生(きりの なつお) 著 岩波書店  小説家・マッツ夢井に政府組織から召喚状が届き、彼女は断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「社会に適応した小説」を書けと命じられるが…。表現の不自由の近未来を描く、警世小説。 ▼「隣はシリアルキラー」 中山 七里(なかやま しちり) 著 集英社  深夜になると隣室から何かを切断しているような不気味な物音が聞こえてくる。同じ頃、近隣で死体の一部が発見された。神足(コウタリ)は隣人が犯人ではという疑いを持ち…。ホラーミステリー。 ▼「孔丘(こう きゅう)」宮城谷 昌光(みやぎたに まさみつ) 著 文藝春秋  母の死、息子との対立、老境の旅路…。「論語」に描かれる神格化された姿ではなく、不運や失意にも苛まれた人間・孔子の波瀾万丈を書いた大河小説。 ○島原図書館(64-4115)(二次元バーコード) 開館時間…9時〜18時 ※金曜は20時まで 休館日……11月2日(月)・9日(月)・16日(月)・23日(月)・30日(月)・12月1日(火・資料整理日) ○有明図書館(68-5808)(二次元バーコード) 開館時間…9時〜18時 休館日……11月4日(水)・10日(火)・17日(火)・24日(水)・30日(月・資料整理日) 各種イベントなどは上記の二次元バーコードから、各図書館ホームページを確認してください