◎輝く島原人Vol.39 「自分にできること ~学びは新しい自分探し~」  広報しまばらでは、生き生きと活動し、楽しみながら社会に貢献する人生の達人たちを「輝く島原人」として紹介しています。  第39回目は、保育士としての経験や資格を生かし、ボランティアとして子育て世代や障害者の支援をしている本田 光子(ほんだ みつこ)さんを紹介します。 「人生の達人」本田 光子さん(78)  1942年、田屋敷(城内)生まれ。学生時代を大村地区で過ごし、就職を機に市内で保育士として38年間勤務。働きながら通信大学で学ぶ。 保育士や幼稚園教諭一種免許など約20種類の資格を取得、退職後も資格を生かし子育て支援ボランティアや民生委員として活躍中。  主な活動(過去含む)として、市・県社会教育委員、市健康づくり推進員、県ながさきファミリープログラムファシリテーターの会理事。萩が丘在住。 (写真)市の子育て支援室主催のクリスマス会で、パネルシアターなどを実施し、小さな子どもたちを楽しませる本田さん ○学びを支えてくれた人々  雲仙・普賢岳噴火災害の復興に向け開講された「まちづくり市民大学講座」に参加した本田さん。さまざまな職種の人々、分野や角度から学ぶことで、目から鱗が落ちる思いを経験、「学び」への意欲が大きくなりました。  「知る」喜びから「学びたい」意欲に変わり、通信大学に入学。ボランティアの実践と学びの理論が合致し、目の前の世界が明るくなる感じに喜びを感じました。  仕事と家庭の両立を続け、保育園在職中に2度大学を卒業。退職後に再入学し約20年間在籍。途中、夫の介護をしながらも、医療・介護関係者の協力を得て3つの課程を修め、3学士を取得しました。  保健センターや子育て支援室の皆さんのボランティア活動に対する親切・熱心な対応に、「もっと頑張ろう、もっと手伝いたい」という思いが高まり、学びの持続へとつながった結果でした。  特に印象深いヨーロッパへ海外研修に行った際の保育関係者仲間とは、今でも友達付き合いが続いています。これもひとえに、「仕事熱心で地域の人や子どもとの触れ合いを楽しむ、おおらかな人柄の夫が、身近で私の学びを温かく見守り、励ましてくれたおかげです」と、亡き夫に対する感謝の言葉を話してくれました。 ○生きがいと恩返し  市民大学講座への参加が自分探しのきっかけとなり、「学んだことを社会に還元することが生きがいにつながる」という思いから、育児サークルや図書館などで、「絵本の読み聞かせボランティア」を始めました。参加する親子の笑顔を見たり、ママ友のつながりができるたびに、在宅で一人で子育てをしている親に対して、もっと支援の手を差し伸べたいという思いが強くなりました。一方では、目が不自由な人のための「声のボランティアゆずの会」では、毎月の広報紙を「伝わるように読む」ことの大切さをリスナーから学ぶ経験もしました。  先月、育児サークルでクリスマス会を手伝いましたが、島原市がどんな子どもでも、どこにいる子どもでも夢が届くような、とことん子育てにやさしいまちになることを願って、活動を続けています。「誰もが笑顔と元気を持って、前向きに過ごせる生活を送るために、みんなで語り合える時間と場づくりを、周囲の協力を得ながら実践していくことが、私の夢と目標、そして生きがいです。支えてくれる皆さんに、心から感謝の気持ちを持ちながら、今後も無理なく活動して、恩返しをしていきたいです」とこれからの人生の目標を語ってくれました。 (写真右)本田さんを支えてくれた、亡き夫の叙勲を祝った家族写真 (写真左)ゆずの会の仲間と一緒に、「声の広報しまばら」を収録する本田さん