◎市長と新成人者の想い  今年新成人を迎えた本市出身の各地区代表者14人と市長との座談会を島原文化会館で行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で成人式が延期となり、市長と新成人者との座談会はやむを得ず中止となりました。今回は座談会へ参加予定だった新成人者のさまざまな想いについての事前アンケートに対して古川市長がメッセージを送ります。 ■新成人者の皆さんへ  令和3年あけましておめでとうございます。  本来なら1月3日、新成人の皆さんをお迎えして二十歳のお祝いをしたいところでしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、延期としました。  「なぜ」、「せっかく準備をしたのに」の声が聞こえてきますが、二十歳の命を守るのも私の責任ですし、市民の命を守るのも責任です。  成人になられた皆さんには、きっと私の思いが伝わっていると思います。あらためて開催するときには、笑顔で思い切って「おめでとう」と声をかけようと思っています。  私と対談予定だった皆さんには、事前に新成人者の想いの返信をいただきましたので、広報紙上で私のメッセージを送らせていただきます。 島原市長 古川 骼O郎 【新成人者】※写真 有明地区:片山 晴香さん(かたやま はるか)、前田 聖直さん(まえだ せな) 三会地区:松本 遥さん(まつもと はるか)、北浦 誠大さん(きたうら まさひろ) 杉谷地区:酒井 涼成さん(さかい りょうせい)、塚原 碧さん(つかはら あおい) 森岳地区:志岐 仁千夏さん(しき にちか)、鈴木 八雲さん(すずき やくも) 霊丘地区:西川 美桜さん(にしかわ みお)、水本 暁斗さん(みずもと あきと) 白山地区:松尾 明香里さん(まつお あかり)、荒木 黎耶さん(あらき れいや) 安中地区:福島 さくらさん(ふくしま さくら)、佐藤 快信さん(さとう かいしん) ■新成人になった感想 【前田】大人の仲間入りができ、うれしいという気持ちと、これまで支えてくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです。 今まで以上に、自分の行動に責任と自覚を持たなくてはいけないと思っています。 【片山】大学に入って、しばらく経ったことで生活や心に余裕ができました。また、新型コロナウイルスの件もあり、社会に目を向けることができるようになったと思います。特に、福祉と経済関係(医療費とGo Toトラベル)においては、縁遠かったものが急に近くなり、今後、就職活動をするうえで懸念になると考えます。 【北浦】学生なのでまだあまり実感はないです。  ただ、今までは年齢の関係でできなかったことができるようになって、ワクワクしています。 【松本】20歳を迎えましたがまだ実感が湧いてこず、不安ではありますが大人としての自覚を持ち、立派な人間になっていきたいと思います。  今まで両親に迷惑をかけてきたと思うのでしっかりと親孝行をしていきたいと思います。 【酒井】今の自分がいるのは今まで支えてくれた家族や学校の先生、友達、20歳になるまでに携わってくれた人たちのおかげだとあらためて感じています。人は自分が育った環境でいろいろな性格や考えを持った人に育つと思います。  私が今、楽しいときに思いきり笑えたり、困っている人がいたら助けたいと思えるのは今までの私の成長に携わってくれた人たちが温かい環境を作ってくれたからだと思います。  今度は自分がそんな環境を作れる人間になりたいと思います。 【塚原】20歳を迎え、成人としての喜びと緊張が入り混じっています。  成人としての自覚と責任を持った言動をしていきたいと思います。 【鈴木】正直、20歳という実感はありません。ですが、もう20歳という自覚は持とうと思いますし、当然のことながら感謝の気持ちも忘れずに生きていきます。  一つの経験から一つの学びではなく、いくつものことを学んで実りある人生にしていきたいです。 【志岐】無事に20歳を迎えられうれしく思います。20歳を迎えましたが、大人になったと実感することがあまりありません。 ですが、未成年でなくなりできることが増え、これまでより責任が重くなると思います。まだまだ自分に甘い部分が多々あるため、「大人」だと自覚を持ち過ごしていきたいと思います。 【水本】20歳になって自由が増えたことと、責任が多くなったことを感じました。  自分の判断でできることが増えた分、その責任も自分に返ってくるのでその大切さと大変さを感じています。 【西川】正直なところ、まだ実感が湧きません。まずは、これまで20年間、温かく見守り支えてくれた家族や友人、地域の人たちへ感謝の気持ちを伝えたいです。 【荒木】今までの自分の成長に携わっていただいた人たちに感謝しております。  新成人になったからといって自分の行動に対する責任などは高校卒業後と変わらないと思うので今まで通りがんばっていきたいです。 【松尾】20歳になってやっと大人の仲間入りをしたと実感しています。家族、学校の先生方、地域の人たちに育てられてここまで成長することができ、感謝の気持ちでいっぱいです。  これから少しずつ恩返しをしていけたらと思っています。 【佐藤】両親をはじめ、今までに私に携わってきてくださった人たちへの感謝の気持ちでいっぱいです。  大人の仲間入りができ、たくさんの経験ができると思っているので、多くのことを吸収していきたいと思います。そして両親に少しずつ恩返しをしていきたいです。 【福島】今まで支えてくださったたくさんの人への感謝の気持ちでいっぱいです。 これからは大人としての自覚を持ち、社会に貢献するとともに、周囲の人たちへの恩返しをしていきたいです。 【市長】新成人の皆さん、ある日突然に二十歳になったのではなく、生まれたときからご両親やご家族、そして地域の方々、保育や教育の現場など多くの人の愛情と支えがあって皆さんは成長していきます。  その顔の見える関係がたくさんあるのが島原市の良さであると私は思っています。まだ二十歳の実感がないとのことですがありのまま今の自分を受け止めて、多くの人に感謝し、これからの将来、自分自身のやりたい方向性をしっかり持つことが育てていただいた人とふるさとへの恩返しだと思います。 ■今、興味や関心のあること 【福島】私は今、韓国ドラマにハマっています。ストーリーももちろん面白いですが、それだけでなく、韓国の文化に触れるのがとても新鮮です。家でも韓国料理を作ったりしています。旅行に行ける状況になったら韓国で本場の料理を楽しみたいです。 【佐藤】20代になったということで、できるだけたくさんの本を読んでいきたいと思っています。趣味はサッカーなので、これから島原市のサッカーのレベルが上がっていくことを楽しみにしています。 【松尾】猛威を振るっている新型コロナウイルスについてです。新しい生活様式が生まれ、職場での対応なども変わってきました。早く安心して生活ができる世の中に戻って欲しいと思っています。 【荒木】現在の自分の持っている少ない資産を効率的に運用することで少しずつでも資産を増やしていきたいので資産運用に興味があります。 【西川】子どもたちの新型コロナウイルス対策です。マスクの着用が難しい年齢の子どもたちへ検温や消毒、手洗い指導などできる限りの対策を行なっていますが、他の施設の対策も取り入れて、実践していきたいです。 【水本】IT関連のアプリケーション開発です。新型コロナウイルスの影響で大学の講義もリモートになり、人と接触する機会は減りましたが、ZOOMやWebexなどのWeb会議サービスを用いることで受講や会議も可能となり、興味を持ち始めました。 【志岐】映画を見ることに興味を持っています。大学の課題で、海外で実際にあった教育実態をテーマにしたものなどを見る機会があり、それ以来、興味を持っています。日本とは異なったところが多々あり、非常に勉強になっています。 【鈴木】今、趣味でボクシングをしています。小中高とサッカーをしており、団体スポーツでしたが、ボクシングはリングの中では一対一のスポーツなのでサッカーとは違った楽しさがあります。ボクシングを通してまた新たな気付きや学びがあればと思います。 【塚原】新型コロナウイルスの感染拡大です。医療現場、経済状況だけでなく、多方面に大きな影響を与えています。  一人一人ができる限りの感染対策を行うべきだと考えます。 【酒井】自分がサッカーやフットサルのイベントを開催することです。この企画をすることで、新たな友達との交流ができ、友達の輪も広がると考えました。また、初心者の人もサッカーを好きになってもらえると考えたからです。 【松本】友達と一緒に旅行に行くのが好きです。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、行ってないのですが、収束したらどこに行きたいかなどをインターネットでずっと調べたりしています。 【北浦】エンターテインメント、マーケティング、プロデュースです。何かを作って、または表現して、多くの人に届けるにはどうしたら良いのか考えています。 【片山】来年度から研究室に配属となるため、今は専門分野に興味があります。  具体的には言語学の分野で、世界言語の違いを勉強したいです。また、コロナ禍においての就職活動に不安を抱いています。 【前田】開催延期になった東京2020オリンピックに興味があります。コロナ禍で大変だからこそ、スポーツで盛り上がりたいと思います。 【市長】皆さんの話に触れてホッとしました。映画やドラマ、サッカーやボクシング、新型コロナウイルスでクローズアップされたWeb会議システム、華やかなエンターテインメントの世界、そして東京2020オリンピックパラリンピック……  今どきの若者らしい多種多様なことに、若者の感情が反応しています。  何事も無関心が一番ダメだと思います。  興味があることにチャレンジして、一歩前へ進むこと、仮に失敗しても大きな経験が財産として蓄積されていくものです。  無我夢中になれることがあれば人生はやりがいのあるものです。 ■島原の良いところ、足りないところ、魅力ある街にするアイデアなど 【酒井】良いところは、福岡に住んでいるのですが、島原とは違い、飲み水は買わないと手に入らないので水のありがたみを感じました。島原ではおいしい湧き水が好きなだけ飲めるので水の街島原の良いところだと思います。足りないところは観光地の盛り上がりと商店街の活性化だと考えます。 【塚原】良いところは、とても住みやすい環境です。特に、教育機関では専門的な分野の高校が充実しており、子どもが成長していく場所としてとても良い環境だと思います。足りないところは、子どもにとっての娯楽の場所が少ないところです。 【鈴木】良いところは、いろんな人とのつながりが多いところだと思います。  都会ではなく、田舎である分、つながりが多い方が協力しやすい関係が築けると思います。  もっと多くの娯楽施設があると、島原に来る若い人たちも増えるのではないかと思います。 【志岐】良いところは、きれいな由緒ある観光地が多々あり、水もきれいなところだと思います。程よい田舎で住みやすいところも良いところだと思います。  島原には多くの観光地があるので、お勧めのモデルコースなどがあるともっと多くの人に良さを知っていただけるのではないかと思います。 【水本】良いところは農業や観光業が盛んなところ、足りないところは島原の良さを多くの人に伝える機会が少ないことだと思います。 【西川】良いところは、歴史的な建物や湧水などの観光面がとても豊かなところだと思います。足りないところはそれを活かすための、発信力やコミュニケーション能力だと思います。 【荒木】良いところは自然の豊富さで、足りないところは商業施設の少なさだと思います。 【松尾】良いところは自然豊かで食べ物もおいしいところです。温泉や魅力的な観光スポットもたくさんあるので、もっとたくさんの人たちに魅力を知ってもらいたいと思っています。 【佐藤】良いところは自然豊かで人がとても温かいところだと思います。足りないところは若い人向けのものが少ないと思います。一つ大きな商業施設などを作るといったことで島原に残る若い人たちが増えていくと思います。 【福島】良いところは豊かな自然だと思います。もっとたくさんの人に島原の良さを知ってもらいたいです。そのためにはメディアをうまく活用してPRしていくことが必要だと思います。 【前田】良いところは、自然が豊かで水や郷土料理がおいしいところです。足りないところは、商業施設が少ないところです。増えることで、島原に残る若い人も増え、活性化されると思います。 【片山】島原は海と山があり、自然あふれるところが魅力だと思います。また、歴史的な背景があるところもアピールポイントだと思います。  今後、島原を発展させるには、自然を活かしたアスレチックパークを作ったり、歴史コラボ展をしたら良いと思います。 【北浦】良いところはのどかで住みやすいことです。足りないところは、特徴が弱いところだと思います。山梨の友人に聞いても「何がある」「どんなところ」と毎回言われてしまいます。 【松本】水も食べ物もおいしくて、自然がたくさんあるので足りないところはないと思います。  島原が大好きです。 【市長】島原市はコンパクトな街です。  その中に自然に恵まれ、山あり海あり、列車や船、歴史ある城下町に湧水や温泉、海の幸、山の幸と大都市には見られない宝物が手の届くところにあります。  今、島原市では、この魅力いっぱいの島原をロケツーリズムという形でテレビや映画、雑誌などで全国へ紹介し、行ってみたり、そして暮らしたい街へとつなげる活動をしています。  このお正月にはフジテレビ系列で2時間丸ごと放送されました。  皆さんさんもふるさと島原のPRに協力してください。 ■将来の夢や目標 【西川】保育園に勤務して、来年度で3年目になり、4月からは2歳児の担任を任せていただけることになりました。これからも、保育者としてのスキルを磨き、子どもたちのお手本になれるよう、日々精進し続けたいです。 【水本】今、興味があるIT関連のアプリケーション開発に携わる仕事に就くことです。そのためにもITについて学ぶことはもちろん、IT会社へのインターンや海外の最新のITについても学ぶ機会を作りたいです。 【松尾】現在、白山地区の青年団に所属し、地域貢献活動をしています。地域のお祭りや島原の伝統行事(精霊船)などを私たちの世代で絶やさないように後世に伝えていきたいと思っています。 【荒木】お世話になった人たちに恩返しできるような大きな人間になることが夢です。 【福島】看護職につくことです。今は看護師と保健師で迷っていますが、どちらの職に就いたとしても思いやりのある温かい看護を提供していきたいです。 【佐藤】たくさんの人に影響を与えることができる人になりたいと思っています。これからいろんなことにチャレンジしていき、失敗から多くのことを学び、自分を高めていきたいと思います。 【片山】国際理解を深め、文化の違いを学びたいです。また、日本と世界を結ぶ職に就きたいです。 【前田】警察官になり、町の安全と平和を守り、住みやすい環境をつくることです。 目標は、剣道で「日本一」を必ず達成し、今まで島原でお世話になった先生方に恩返しをしたいと思います。 【松本】介護福祉士の資格を取りたいです。 高齢化社会が進んでいる世の中で少しでも役に立てるよう、これからも頑張っていきたいと思います。 【北浦】島原に戻って、島原を活気づけることです。 【塚原】私は今看護学校へ通っています。 将来は笑顔を忘れず、患者様の安全と健康を守れる看護師になりたいです。 【酒井】県内の大手企業に入ることです。 福岡に出て分かったことなのですが、島原に帰省した時にやっぱり地元が住みやすく好きだなと感じました。また、将来もっと多くの人に自分が育った町、長崎の魅力そして島原の魅力を発信していきたいと思っており、それに加え、将来、お客様に商品と共に長崎の地から今を生きる楽しさを届けたいと思っています。 【志岐】教員になることです。はっきりとした教師像はまだ思い付きませんが、夢を一番に応援してくれ、遠方の大学に進学することを許してくれた両親のためにも、しっかりと夢を叶えられるように勉強に励みたいと思います。 【鈴木】早く一人前の消防士になることです。今はまだ新人の消防士で知識も技術も経験も少なく、学ぶことが多いですが、 私たち消防士の行動の先には助けを求める要救助者や傷病者がいるので日々成長して一人前になることでより市民の役に立てるのだと思います。 【市長】それぞれに将来の夢を現実にする目標を持っていることをうれしく思います。職種は違ってもこれからの社会を支えるために活躍することを心から願っています。「人間到る処青山(せいざん)あり」、二十歳の活躍の場はどこにでもあると思います。  ただ、今ふるさとでがんばる人も、国の内外でがんばる人も、いつかはふるさと島原へ戻って活躍してほしいと願います。  こんなに素晴らしい街だから、新しい年を迎え、早期のコロナ終息を願うとともに新成人の皆さんが大きく飛翔することを願います。 「新成人 おめでとう!!」