●つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○「定点」②―災害を伝え続ける場― 1991(平成3)年6月3日午後4時8分に発生した火砕流に伴う熱風(火砕サージ)は、「定点」の周辺にいた人々をのみこみ、43名の尊い命を奪いました。 この出来事から30年になるのを前に、熱風で被災したまま「定点」周辺に埋もれていたタクシーや取材車両などが掘り出されました。 これらの被災車両は、火砕流に伴って発生した熱風の激しさを今に伝える、重要な災害遺構です。 現在、「定点」周辺に加えて、当時の地域の方々の活動拠点であった「北上木場農業研修所」の跡地や、生活道路であった農道の一部の「柿の木坂」、それから、中木場地区の生活用水として利用されていたものの、水源が平成噴火に伴う土砂で埋もれてしまった「清水川」の水路跡といった災害遺構を、災害伝承や防災教育に活用し、将来の火山防災に繋げていこうとする新たな取り組みが始まろうとしています。 災害の発生から時が経つほど、当時の経験を伝える重要性は増していきます。 私たちの“あの日”の経験を、噴火災害を知らない世代や他の地域の人達に伝え続けていきましょう。 私たちの一言や発信が、未来の世代を救うかもしれません。 ※「定点」周辺地域は砂防指定地内のため、通常は立入りできません。 (写真)新しく整備された「定点」周辺の様子(令和3年4月14日撮影) ●第49回「ジオ空教室」 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらを支えるジオの魅力を、認定ジオガイドの小浜ジオーズが雲仙市小浜町の街歩きを通して、ジオの恵みについて案内しながら紹介します。 ▼と き 6月19日(土)10時~12時(受付開始9時30分) ▼ところ ほっとふっと105蒸し釜前(雲仙市小浜町北本町905-70) ▼参加料 500円  ▼定 員 15人 ▼持参品 タオル、飲み物、マスク、雨具 ▼申込期限 6月9日(水) ▼申込方法 氏名、住所、性別、生年月日、電話番号を記載したメール(info@unzen-geopark.jp)または電話で申し込んでください ●図書館へ行こう 〇今月の新刊 「 小説8050 」 林 真理子(はやし まりこ) 著 新潮社 完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。 彼の長男・翔太は7年間も自宅に引きこもっていた。 娘が相手家族に結婚を反対されたことから正樹は息子と向き合う決意をするが・・・。 ◎島原図書館(64-4115) ▼開館時間 9時~18時 ※金曜20時まで ▼休館日 6月1日(火)資料整理日・7日(月)・14日(月)・21日(月)・28日(月)・30日(月)資料整理日 ◎有明図書館(68-5808) ▼開館時間 9時~18時 ▼休館日 6月1日(火)・8日(火)・15日(火)・22日(火)・29日(金)・30日(水)資料整理日 (二次元コード) ※各種イベントなどは上記のQRコードから確認してください ●ふるさと再発見 「弥生時代の島原 後編」約1900年前~約1700年前 「弥生時代」の名前は、1884年(明治17)に東京都文京区弥生二丁目の「弥生二丁目遺跡」(国史跡)で発見の「本郷弥生町出土壺形土器」(国重要文化財)が、従来知られた縄文土器と違いが学界に認められ、発見地にちなみ命名されたことに由来します。 この土器は、弥生後期のものと考えられています。 市内の弥生後期の主な遺跡は、中野町の景華園遺跡や有明町大三東甲の一野遺跡があります。 その遺跡から出土した土器は、北部九州でよく使用された平底甕の他に、熊本でよく使用された台付甕も見られます。 また、鼓の様な形で胴の一部を長方形に切り抜いた器台という政治との関係が指摘される土器も有明海沿岸等でよく出土しています。 島原は、弥生中期中頃までは、甕棺の副葬品として考えられる「景華園遺跡出土の一括遺物十八点」(県有形)の中細形銅矛等が出土し、地域有力者の甕棺墓に青銅器を副葬する北部九州文化の影響を受けたと考えられていますが、弥生中期後半頃からは、北部九州と有明海沿岸の双方の文化の影響を受ける所であったと指摘されています。 ▼問い合わせ先 社会教育課