◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) 貴船神社―水を司る神様― 南島原市南有馬町吉川の国道251号線沿いにある貴船神社は、1637年に勃発した「島原・天草一揆」の際に焼き払われた後、1711年に再建されたと言われている神社です。 この神社には、水を司る神様である「タカオカミノカミ」が祀られています。吉川地区には大きな川がなく、平地も少ないことから、安定した水の確保が困難でした。 そのため、雨が必要な時には雨を降らせ、雨が降りすぎた時には雨を止める力を持つ神様を祀ったのではないか、と考えられています。 今は水道や灌漑用水、また堰堤などが整備され、渇水や増水に困ることは少なくなりましたが、貴船神社とその入口の灯篭に彫られた立派な龍は、現在も地域の人々を見守り続けています。 (貴船神社の入口の灯篭と、その側面に彫られた龍が写る写真) ◎ふるさと再発見 「古墳時代の島原」(約1700年前~約1300年前) ほぼ全国で確認されている古墳の年代は、内部空間などの造りや死者を弔うために死者と共に埋葬する副葬品などから推定します。 主な副葬品は、時期とともに変化し、古墳時代前期は銅鏡や玉など呪術的なもの、中期は鉄製武具・馬具など軍事的なもの、後期は須恵器・土師器などの日用品が確認されます。 古墳時代の鉄製品は、とても貴重であり富や権力の象徴でした。ヤマト政権は、韓半島南部の加耶諸国から鉄資源を得たと考えられます。 古墳時代中期には、各地に古墳が造られ、漢字の銀象嵌のある国宝江田船山古墳出土鉄刀(熊本県和水町)などからもヤマト政権の影響が九州まで及んでいたことがうかがえます。 島原市有明町大三東甲にある一野遺跡では、内部空間の造りの移り変わりが分かる八基の円墳を確認し、鉄刀や鉄製矢じりなどの鉄器が副葬されていました。 ヤマト政権傘下の地方豪族であったと考えられます。 (一野遺跡6号墳石棺・鉄刀出土状況が移るの写真) ◎図書館へ行こう 今月の新刊 「 婿どの相逢席 」 西條 奈加 著 幻冬舎 小さな楊枝屋の四男・鈴之助は、相思相愛のお千瀬の生家である大店の仕出屋「逢見屋」へめでたく婿入り。誰もが羨む逆玉婚のはずだったが・・・。夫婦奮闘記。 【著者紹介】 西條 奈加(さいじょう・なか) 1964年北海道生まれ。2021年、「心淋し川」で第164回直木賞を受賞。 ◎島原図書館(64-4115) ▼開館時間 9時~18時 ※金曜20時まで ▼休館日 8月2日(月)・9日(月)・16日(月)・23日(月)・30日(月)・31日(火)資料整理日 ◎有明図書館(68-5808) ▼開館時間 9時~18時 ▼休館日 8月3日(火)・10日(火)・17日(火)・24日(火)・31日(火)資料整理日 (二次元コード) ※各種イベントなどは上記のQRコードから確認してください