●謹賀新年 「暮らし続けたい、訪れてみたい、魅力あふれる島原」を目指して 新年明けましておめでとうございます。市民の皆様には、令和4年の新春を晴々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げますとともに、市政に対し格別のご支援とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。 昨年は新型コロナウイルス感染症の急激な感染拡大により、市内でも感染者が急増し、皆様も不安な日々を過ごされたと感じております。 市民の皆様が一日も早く安心して日常生活を送ることができるよう、新型コロナウイルス感染症への対策を徹底し、アフターコロナを見据えた活力ある市政運営に取り組んでまいります。 ○新型コロナウイルス感染症への対策 昨年、新型コロナウイルス感染症の感染対策として、ワクチン接種を実施いたしましたところ、多くの方に2回の接種を受けていただきました。 3回目の接種についても計画的に順次進めてまいりますので、接種へのご理解を賜りますとともに、マスクの着用や消毒など基本的な感染対策についても、引き続きご協力をお願いいたします。 新型コロナウイルス感染症の対策については、前例や経験に左右されない対応が求められますが、これ以上の感染者を出さないため、今後もやれることは全てやる気持ちで取り組んでまいります。 ○移住・定住・子育て支援の継続 移住・定住の推進につきましては、「しまばら暮らし」の良さをSNSなどを活用して効果的に発信するとともに、移住者が求める仕事、住まい、趣味、健康づくりなどの要望に応じ、さまざまな情報提供ができるよう「空き家バンク」や「お試し住宅」などを整備、活用し、きめ細かいサポート体制で支援を行ってまいります。 また、少子化対策につきましては、安心して子どもを産み、育てることができる環境づくりが何より大切と考え、2人目からの保育料の無償化や中学生までの医療費助成など、子どもを持つ若い世代の負担を軽減する施策を今後も引き続き推進してまいります。 ○高齢者や障害者がいきいきと暮らせるまちづくり 高齢者がいきいきと暮らすためには、人との関わりを持つことが重要であり、そのためには、日常生活で必要な移動手段の確保が大切です。昨年10月から運行方法を変更し、さらに使いやすくなったコミュニティバス「予約・あいのり・たしろ号」は、大変ご好評をいただき、多くの皆様にご利用いただいております。 今後も市内交通事業者等と連携しながら、地域の足を守るだけでなく、高齢者の社会参加の機会拡大のためにもコミュニティバスの利便性向上に努めてまいります。 昨年は東京2020オリンピックパラリンピックにおいて、ドイツのパラ陸上チームが事前合宿を島原の地で行いました。障害を持っていても全力で明るくプレーする姿に私たちも勇気づけられたところです。 今後は、障害をお持ちの方もこれまで以上にまちづくりに参画していただける、そのような共生社会を進めてまいります。 ○産業の振興 本市の基幹産業であります農業におきましても、農地基盤整備事業の推進をはじめ、最新技術を活用したスマート農業の導入により生産性の向上を図るとともに、農産品のブランド力の強化を目指してまいります。 漁業におきましてもわかめ養殖業の推進や種苗放流を継続して取り組み漁獲量の向上に努め「つくり育てる漁業」を支援してまいります。 また、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ観光産業をはじめとする地元事業者の支援に引き続き努めてまいります。 ○ロケツーリズムの推進 映画、テレビ番組などの撮影誘致により、本市の魅力発信や認知度の向上を図るためロケツーリズムを推進しており、これまで、NHK長崎発地域ドラマ「かんざらしに恋して」をはじめ、本市を舞台とした数多くの作品が生まれました。 現在は、本市の働きかけにより撮影が実現した、映画「今はちょっと、ついてないだけ」の制作が進められており、今春公開予定となっております。 この映画を通じて、島原の魅力を感じていただき、多くの方々にロケ地「島原」を訪れていただきたいと考えております。 ○中心市街地の活性化とニーズに応える市民窓口 中心市街地を活性化するため、イオン島原店の建て替えと並行しながら、市道堀町縦線整備事業を推進し、中心市街地へ人の流れを誘導することにより、利便性の向上と賑わいの創出を図ってまいります。 また、イオンの営業時間に合わせ、住民票などの発行業務を行う市役所窓口を、イオン島原店内に設置することにより、多様性に富んだ生活のニーズに応え、市民が暮らしやすいコンパクトシティを目指したまちづくりに取り組んでまいります。 ○地域のつながりから防災力の充実へ 昨年11月に開催した「地域防災力充実強化大会」において、日本一の自主防災組織を目指すことを、全国に向け宣言いたしました。激甚化する近年の災害に対応するためには、住民自らが行動し、助け合う体制づくりが不可欠です。 そのためにも、自主防災会をはじめ、町内会・自治会などの地域コミュニティの体制づくりの推進に向け機運醸成を図ってまいります。 本年もスピード感のある市政運営の舵取り役として思いをかたちにできるよう、精一杯チャレンジしてまいりますので、大変厳しい財政状況下ではありますが、「暮らし続けたい、訪れてみたい、魅力あふれる島原」を目指して、市民皆様との協働により市政を推進できるよう、皆様方のさらなるご支援、ご協力をお願い申し上げます。 結びに、皆様にとりまして、本年が素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のごあいさつといたします。 島原市長 古川 隆三郎