●令和4年度 施政方針(要旨) 未来へつなぐ島原らしさ 暮らし続けたい、訪れてみたい、魅力あふれるまち  3月1日に開会された市議会3月定例会初日に、古川市長が令和4年度の市政運営に対する基本姿勢および今後取り組む重点施策を「令和4年度施政方針」として述べました。 ※全文など詳しい内容は市ホームページを確認してください 島原市 施政方針 検索 (写真)施政方針を述べる古川市長 ○1総務部門 ■ 人口減少問題  引き続き子育て世代への支援や若年層の人口流出抑制の取り組みを行い、移住・定住人口の拡大、アフターコロナの新たな関係人口の創出に取り組みます。 ■ 移住の推進  「しまばら暮らし」の良さをSNSなどを活用して効果的に発信し、空き家バンクやお試し住宅などを整備、活用し、きめ細かいサポート体制に努めます。 ■ 関係人口の創出 ※①  古民家「旧堀部邸」を、リモートワークやワーケーションといった多様な働き方の変化に対応した滞在型施設として整備し、活用します。  大三東駅をはじめ、市内にある地域資源を活用し、映画やテレビ番組などの撮影誘致、支援、ロケ実績の活用を行うロケツーリズムを推進し、島原のファンを増やし、市民の地域に対する愛着形成に努めます。 ■ 公共交通機関 ※②  「予約・あいのり・たしろ号」の利便性を高めるためAI予約システムを最大限活用し、市民生活により密着した運行で他の交通機関と差別化を図り、安定的かつ効率的な運行に取り組みます。 ■ デジタル化  自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進に積極的に取り組みます。  多様なライフスタイルに寄り添う社会の実現に向け、デジタルデータを活用し地域課題の解決を目指す「地域のデジタル化」やデジタル活用支援員によるスマートフォン教室などの「情報格差対策」に取り組みます。 ■ ふるさと納税  令和3年度は、過去最高の10億円を超える見通しです。今後も広報活動の充実を図り、寄附者の利便性向上のため、さらなる返礼品の造成に努めます。 ■ 広報活動  分かりやすく楽しい「広報しまばら」作成に取り組むほか、適切な情報の提供を行います。  市ホームページの充実とSNSを活用したさらなる情報発信の強化を図り、市民に寄り添ったサービスを拡大します。 ■ 兄弟・姉妹都市との交流  令和4年度に姉妹都市提携5周年を迎える愛知県幸田町と住民同士の歴史、文化交流を通じ、交流促進の機運をさらに高めるため、姉妹都市交流訪問事業を実施します。 ■ 職員研修  引き続き国への実務研修、自治大学校や市町村アカデミーなどへの派遣研修を充実し、何ごとにも前向きにチャレンジする職員の育成を進めます。 ■ 公共施設等総合管理計画  更新・統廃合・長寿命化などを個別施設計画に基づき計画的に行い、公共施設の適正配置に努めます。 ■ 市分譲地の売却促進および定住促進事業  県外からの移住に加え、市外からの移住にも新たに奨励金を交付するなど移住対策を拡充し、地域経済の活性化や定住促進を図ります。 ■ 時代に応じた地域コミュニティづくり  市民が自治意識を持ち、まちづくりへ積極的に参画することが重要視されていることを踏まえ、市民と行政の協働によるまちづくりの実現に向け、①子どもへの見守り、②ルールに則ったゴミ出し、③万が一の災害に備えた日常での声掛けなどを通じ、顔の見える関係の構築を軸として地域自らが解決できる地域コミュニティの体制づくりを目指します。 ■ 犯罪被害者支援  誰もが犯罪被害者等になり得るという認識を深め、被害者へ寄り添う支援の実現を図ります。 ■ 消費生活相談  女性の消費生活相談員を配置し、消費生活をめぐるトラブルをはじめ、市民が抱えるさまざまな悩みや不安に対して問題解決に向けた相談体制の充実を図ります。 ■ しまばらん窓口 とるっと ※③  イオン島原店内に行政サービス窓口「しまばらん窓口とるっと」を開設し、多様性に富んだ市民生活のニーズに応え、誰からも親しまれ、喜ばれる窓口を目指します。 ■ マイナンバーカード  さらなる普及に向けて、市内事業所および市民が集う場所での出張サポートなどを実施します。 〇2福祉保健部門 ■ 高齢者福祉対策  高齢者がいきいきと、安心して暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムの充実に向け、関係機関と連携し取り組みます。  認知症高齢者対策として、島原市成年後見制度の利用促進に向けた事業を実施し、加えて認知症個人賠償責任保険事業への登録を推進します。 ■ 障害者福祉対策  障害者自立支援給付費などの福祉サービスを総合的に提供するとともに、障害の有る人も無い人も地域で安心して暮らせる「共生社会」の実現のため、関係機関と協力、連携して支援します。 ■ 生活保護  生活保護制度を適正に運用し、就業機会の提供など保護世帯の自立を促進します。生活保護受給者以外の生活困窮者にも、安心して自立した生活が営まれるよう相談や支援に取り組みます。 ■ 児童福祉対策  乳幼児の育児用品代の助成、2人目からの保育料の完全無料化など、子育て家庭の経済的負担の軽減を図り、病児保育事業、保育補助者雇上強化事業など保育事業の支援や施設整備への助成を行い、保育の充実に取り組みます。  子どもとその家庭などのさまざまな相談への支援強化を図るため、子ども家庭総合支援拠点をこども課内に設置します。  小児の診療体制については、引き続き長崎県と半島3市が協調して島原病院の小児科勤務医を確保し、休日診療事業を実施し、安心して子育てができる環境の充実に努めます。 ■ 市民の健康づくり  各種がん検診や人間ドックなどの健康増進事業、第3次食育推進計画の中間評価と見直し、高齢者の健康増進・介護予防等事業、妊婦と乳幼児の健康診査など関係団体と連携して、市民との協働により健康づくりを推進します。  3歳児健康診査では、屈折検査機器の導入により、弱視の早期発見・早期治療を支援します。加えて、歯科保健事業では、妊産婦歯科健診および歯科医院で実施するフッ素塗布事業を継続して実施します。 ■ 予防接種事業  新型コロナワクチンの追加接種(3回目)を推進します。子宮頸がんワクチンの接種勧奨と実施、乳幼児から中学生までのインフルエンザ予防接種助成事業を継続して実施します。 ■ 国民健康保険事業  特定健診の受診率向上や医療費の適正化などを推進し、健康寿命の延伸と適正な国保事業の運営に努めます。 〇3環境部門 ■ 環境衛生  脱炭素社会の実現に向け、現状分析、将来推計、再生可能エネルギー導入目標など、具体的な計画作成に必要な調査研究に取り組みます。 ■ ごみ処理  生ごみの水切りや燃やせる紙の分別に積極的に取り組み、可燃ごみの排出量1人1日850グラムを目標に「4万人のごみ減量プロジェクト」をさらに推進します。  新たに資源・不燃ごみ収集の民間委託を行い、全てのごみ収集運搬業務の合理化を図ります。  渋滞緩和のため、国道251号の一部区間で県内で初めて可燃ごみの夜間収集を行います。  可燃ごみ処理施設の県央県南クリーンセンターの次世代炉建設に向け、県央県南広域環境組合と連携し取り組みます。 〇4農林水産部門 ■ 農業と担い手対策 ※④  経営基盤の強化を重点施策とし、経営規模の拡大や農作業の省力化、先進技術を活用したスマート農業や次世代施設園芸などの促進を図ります。  労力支援システムの強化に努め、担い手への農地集積、集約化などを推進し、次世代を担う若手農業者の育成を図るとともに、女性が農業を通じて活躍できる体制づくりを支援します。 ■ 畜産関係  家畜飼養施設の衛生管理の徹底に努め、優良な家畜の導入などにより、生産基盤の維持、拡大を進め、競争力の強化と経営の安定を図ります。 ■ 耕地関係  三会原第3地区の工事完成が予定され、三会原第4地区も順調に進捗しており、引き続き事業の推進を支援します。  中原・寺中地区は、三会原土地改良区への編入も決まり、新規採択に向け準備を進めます。  大三東一野地区も国へ事業採択の申請を行う予定で、他地区も地元や関係機関と一体となって基盤整備の推進に努めます。 ■ 林業関係  松くい虫防除対策や市有林・分収林などの健全な育成と保全に努め、私有林の整備を促進し、森林資源の適正な管理につなげます。 ■ 水産業  未利用魚を加工した島原雑魚「Zakko(ざっこ)」のさらなる普及と食育への活用も視野に入れ、広くPRに努めます。 〇5商工観光部門 ■ 中心市街地の活性化  商店街の空き店舗への出店支援に総合的に取り組み、イオン島原店を中心市街地の中核施設として、市民が暮らしやすいコンパクトシティを目指した街づくりに取り組みます。  特産市「島原城大手門市」を開催し、中心市街地のにぎわい創出と活性化を目指します。 ■ 雇用  島原半島企業説明会を開催し、地場産業の事業拡充に対する支援や市内事業所に就職する新規学卒者などを支援し、新規雇用の創出、拡大に努めます。 ■ 企業誘致  新たに立地する企業や規模を拡大する企業に、奨励金を交付し、産業の振興と雇用の創出を図ります。  サテライトオフィスやテレワーカーの積極的な誘致を行い、移住、定住および関係人口の拡大を図ります。 ■ 物産振興 ※⑤  市産品のブランド化、販路拡大および新商品開発の3つを大きな柱として、特産品認定制度により新たな特産品の掘り起こし、物産展などでの紹介、新商品開発や品質向上への支援に努めます。  従来の対面型に加えオンラインでの商談会やセミナーなどを実施し、販路拡大に取り組む事業者の支援に努めます。 ■観光 ※⑥  令和6年の島原城築城400年に向け、市民参加型イベントの企画・開催の他、天守閣外壁等改修に着手するなど、島原城一帯の環境整備を推進し観光振興を図ります。  西九州新幹線の開業により、人や物の交流のさらなる活発化が見込まれるため、周遊・体験型観光による滞在時間の延長や観光消費額の増加を目指すとともに、アフターコロナを見据え、観光産業全体の回復を目指します。 ■ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク   地域経済への波及効果と、文化、歴史教育による郷土愛の醸成を図るため、島原半島3市のさらなる連携強化に努めます。 〇6建設部門 ■ 幹線道路の整備  高規格道路「島原道路」の出平町から有明町間、有明町から雲仙市瑞穂町間の早期完成に取り組みます。  国道251号と市道外港大手広場線を結ぶ幹線道路の市道堀町縦線も、測量、調査および用地取得を行います。 ■ 市営住宅  災害時に建設された団地や耐用年数を経過した住宅、団地などの廃止に向け入居者の移転を促し、存続する市営住宅の計画的な改修や適切な維持管理に取り組みます。 ■ 都市計画道路  「霊南山ノ神線」、「親和町湊広場線」、「安徳新山線」、「新山本町線」の早期完成に向け取り組みます。 ■ 生活排水対策  公共下水道から合併処理浄化槽へ計画を変更し、市独自の浄化槽設置上乗せ補助などを行い、合併処理浄化槽への転換を促進し、有明海や河川などの水質保全に努めます。 共同浄化槽の導入についても検討します。 〇7消防防災部門 ■ 防災対策 ※⑦  全国会議の開催、国民保護訓練の実施など、関係機関と連携し、防災のまち島原を全国へ向け情報発信し、市民の防災意識の高揚を図ります。  住民自らが行動し助け合う体制づくりのための助成を行い、災害に強いまちづくりに努めます。 ■ 溶岩ドーム対策  引き続き雲仙砂防管理センターによる溶岩ドームの監視および水無川流域の砂防の維持管理が実施されるなど、国直轄の機関の存続、九州大学地震火山観測研究センターの整備促進を含め、地域の安全・安心に取り組みます。 ■ 消防団  団員の処遇改善を図るため年額報酬、出動報酬の見直しを行い、団員の確保と消防団の充実強化を図り、地域防災力の向上に努めます。 〇8教育部門 ■ 教育振興基本計画  第3期教育振興基本計画では、学校教育、社会教育、スポーツなどの各分野に設定した目標の達成に向けて努力します。 ■ 児童生徒の学力向上 ※⑧  児童生徒が確かな学力を身に付けるため、引き続き市独自の学力調査を行い、学習指導の充実、改善を図ります。  GIGAスクール構想の実現のために整備した一人一台端末と高速通信ネットワークを活用し、児童生徒一人一人に応じた指導の充実に努めます。 ■ いじめ、不登校、虐待問題  アンケート調査の実施や、スクールカウンセラーや心の教室相談員、スクールソーシャルワーカーの有効活用を図ることで、早期発見、早期対応、未然防止に努めます。 ■ 国際化への対応  外国語指導助手7人を配置し、外国語の授業の充実を図ります。英会話の楽しさを実感させるため、島原市ジオパークイングリッシュキャンプを引き続き実施します。 ■ 小中学校の施設整備  空調設備の更新および非構造部材の耐震工事の設計を行います。  公共プールなどを活用した水泳学習は、今後も外部委託の成果・課題を検証し、新たなプールの在り方について、調査・研究を進めます。               学校の配置や規模の今後の在り方は、令和3年度に策定した基本方針を基に、具体的な統廃合の検討を進めます。 ■ 文化財   肥前島原松平文庫の未整理資料の調査を行い、市民と一体となって、保護と活用に努めます。また、島原城跡の国史跡指定に向けて取り組みを進めます。 ■ ジュニアスポーツ  夢の教室を中学2年生へ対象を拡大します。  東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会事前キャンプなどの成果をレガシーとして継承・発展させるため、引き続き国内外スポーツ合宿や国際規模大会の誘致に取り組み、スポーツ国際交流都市として、交流人口の拡大と地域の活性化に努めます。 ■ スポーツ施設の整備  計画的な改修などを行うため、スポーツ施設のLED照明化、平成町人工芝グラウンドの人工芝1面の張り替えを実施します。 〇9水道部門 ■ 水道事業  上の原浄水場安中配水池耐震化事業をメイン事業とし、中木場簡易水道統合事業や老朽施設更新事業を計画的に進めることで、有収率の向上と経営の効率化を図り、「いつも いつでも いつまでも」水道水の安定供給に努めます。 〇10新型コロナ対策 ■ 新型コロナウイルス感染症対策 ※⑨  コロナ禍のピンチをチャンスに変えるため、市民一丸となって取り組む必要があります。  引き続き「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用し、感染症対応をはじめ、ウィズコロナ下での社会経済活動再開に向けた支援など、本市の実情に応じた、きめ細かで実効性の高い事業を実施します。 (写真)①映画のロケ地「大三東駅」を訪れる人々 (写真)②予約・あいのり・たしろ号 (写真)③しまばらん窓口とるっと(イオン島原店内) (写真)④大根堀イベントを開催する三会4Hクラブ (写真)⑤島原半島フェア(長崎浜屋百貨店) (写真)⑥築城400年を迎える島原城 (写真)⑦市・南島原市合同防災避難訓練 (写真)⑧一人一台端末の活用(島四小) (写真)⑨新型コロナワクチン接種