◆P19 ●つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク ▼問合せ先 島原半島ジオパーク協議会(電話65-5540) ◎九州限定で見れる花〜ミヤマキリシマ〜 (ミヤマキリシマの写真2枚あり)  5月の半ば、雲仙の山々は少しずつピンク色に染まり始めます。 ミヤマキリシマは背の低いヤマツツジの一種で、花が小さく、枝が密集していることや、樹幹によって咲く花の色が微妙に変わるという特徴があります。 しかし、最大の特徴は、霧島、阿蘇、九重、そして雲仙といった九州の火山地域にのみ自生するという点です。 九州各地で天然記念物に指定されるこの美しい花の群落は、なぜ九州の火山地域にしか自生しないのでしょうか。  ミヤマキリシマは樹高が低いため、背の高い高木類に覆われてしまうと、日光が遮られて光合成ができなくなり、枯れてしまいます。 そのため、他の高木類が生えることができないような過酷な環境( 冬は雪が積もるような寒冷な場所、土砂が移動するような荒れ地、火山活動の影響が及ぶ場所など) を選び、そこで群落をつくっています。  温暖・湿潤な気候で、植物が繁茂しやすい環境にある九州地方において、多くの植物にとって過酷な環境を作り出したのは、噴火や地熱活動に代表される 火山の活動です。 美しいミヤマキリシマの群落を維持するためには、他の植物の生育を拒むような過酷な環境や、火山の噴火が必要なのです。 これが九州の火山地域にのみミヤマキリシマが群落をつくる理由です。  ミヤマキリシマは仁田峠、池の原、宝原、雲仙地獄などで見ることができます。多くの植物にとって過酷な環境を選ぶなど、あえて逆境に挑み、美しい花を咲かせ続けるミヤマキリシマを皆さんも初夏の雲仙で堪能しませんか? ◎第60回「ジオ空教室」開催! 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらを支えるジオの魅力を、その道のプロが毎回たのしく紹介します。ふるってご参加ください! 日  時:5月27日(土)10:00〜12:00 ※受付開始9:30 〜 集合場所:雲仙お山の情報館 別館(雲仙市小浜町雲仙) 参 加 費:500 円(ジオスイーツ代など含む) 定  員:20 人 協  力:島原半島ユネスコ世界ジオパーク 認定ジオガイド“小浜ジオーズ” 題  目:謎解き雲仙温泉ジオツアー「地獄から極楽へ」 雲仙温泉街の景観に隠された「謎(魅力)」に迫る 内  容:認定ジオガイドの中でも主に雲仙・小浜エリアで活動している“小浜ジオーズ” の案内のもと、まち歩きを通して雲仙温泉街の景観に隠された「謎(魅力)」に迫ります。 服装など:タオル、飲み物、雨具 ※まち歩きが可能な動きやすい服装でお越しください 締 切 り:5月17日(水) 申 込 み:氏名、住所、性別、生年月日、電話番号を記載したメールまたは電話にてお申込みください。メール:info@unzen-geopark.jp  ●図書館へ行こう ◎今月の新刊  「ユーチューバー」 村上 龍(むらかみ りゅう)/著(幻冬舎) 【内容紹介】   世界一モテない男の異名を持つ四十路男が、70 歳の大物作家・矢崎に懇願したのは、自ら手がけるユーチューブ番組への出演。  快諾した矢崎が語るのは、誰にも明かさなかった女たちとの秘話だった…。表題作など全4編を収録。 【作者紹介】  長崎県生まれ。「限りなく透明に近いブルー」で芥川賞、「コインロッカー・ベイビーズ」で野間文芸新人賞、「半島を出よ」で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。 ◎島原図書館(電話64-4115) ▼開館時間 9時〜18時 ※金曜20時まで ▼5月の休館日    1日(月)・8日(月)・15日(月)・22日(月)・29日(月)・31日(水)資料整理日  (二次元コード) ◎有明図書館(電話68-5808) ▼開館時間 9時〜18時 ▼5月の休館日  2日(火)・9日(火)・16日(火)・23日(火)・30日(火)・31日(水)資料整理日 (二次元コード) ●発掘をのぞいてみよう! (イラスト)島原城跡大手門(一部)の発掘調査状況とグリッド  工事予定地で国民共有の財産である遺跡の保護ができない場合は、本調査と呼ぶ発掘調査を行い遺跡の詳細な記録を記載した報告書を作成し、後世に伝えます。  本調査を始める前の現場での準備作業として測量があります。調査地を格子状に区画し、杭を設置します。これをグリッド設定といいます。 グリッドは、発掘調査で出てくる遺構や遺物の位置を把握するために必要なものです。  さらに、遺構などがどの深さから確認できたかすぐに知ることができるように、杭の標高を事前に測っておきます。グリッドの大きさは、4m四方程度です。  また、地形が遺構の形状を成す、お城や古墳などが調査対象となった場合、発掘調査で掘り進める前に地形の測量を行います。  やり直しがきかない発掘調査は、記録を残すための事前準備が大切なのです。 ▼問合せ先 社会教育課