●ふるさと再発見 ○島原城の搦手(からめて)  城の正面玄関である「大手」に対して裏口にあたる場所を「搦手」と呼びます。  島原城の搦手は、城の北端にある「諫早門」が相当すると考えられます。諫早門よりも北門と呼ぶほうが一般的かもしれません。実際、周囲には、「北門先」、「北門脇」などの字名が残っています。  松平氏入封前の絵図(図1)では、「北ノ門」と記され、入封後の絵図(図2)では「諫早門」と記されています。  絵図によると、「諫早門」も大手門と同じように、外郭線の外側に飛び出した「外枡形」の縄張りで、門を東に向けています。また、諫早門周囲の石垣の高さは一間半(2・7メートル)と記されています。大手門と比べると低い石垣ですが、当時の島原城の北側は田が広がり、視界が広く取れ、敵が隠れる遮蔽物(しゃへいぶつ)が少ないため、充分な防御ができたのかもしれません。  現在、諫早門の痕跡は、町割り(町の区画)にわずかに残るだけですが、島原城本丸の「丑寅櫓(民具資料館)」に諫早門の門扉が展示されています。  島原城を守りつづけた「諫早門」を見に訪れてはいかがでしょうか。  (写真@)(図1)「日本古城絵図嶋原之城図」部分(国立国会図書館所蔵)の写真  (写真A)(図2)「島原城内外古図」部分(肥前島原松平文庫所蔵)の写真  (写真B)島原城丑寅櫓(民具資料館)に展示中の「諫早門」門扉の写真 ●クローズアップ  ○「有明ボカシの会」  (写真)「有明ボカシの会」会員の集合写真     今回、紹介するのは生ごみを堆肥にして野菜を無農薬で栽培するなどの取り組みを行っている「有明ボカシの会」の皆さんです。  「有明ボカシの会」は、平成20年から活動が始まりました。現在、市内外の51人の会員が各家庭での無農薬野菜の栽培を行うほか、毎月1回、有明町湯江にある「荒木荘」(会の集会所)に集まり、勉強会や野菜の試食会などを行っています。また、市内の小学校や保育園などに出向き、児童らに生ごみ堆肥を使った野菜作りの手ほどきをする活動も行っています。  会長の荒木光義さんに話を伺うと「仕事を定年した後、ふるさとに何か恩返しをしたいと思っているところにごみの減量につながる生ごみ堆肥を使った野菜作りを知りました。初めて無農薬の野菜を育ててみると、野菜がびっくするくらいおいしく、生ごみも活用できる。こんな素晴らしいことはないと思い、会員と一緒になってこの活動を広げています」と話してくれました。  会員の皆さんは、「生ごみ堆肥を作るのは大変な作業ですが、みんなで集まって、いろいろな話をしながら作業することがとても楽しいし、美味しい野菜もできます」と笑顔で話してくれました。  生ごみを減らして、美味しい野菜もできる、そんな環境と体にやさしい取り組みを始めてみませんか。  興味のある人は、会長の荒木さん(68-0356)に問い合わせてください。  (写真@)小学校(第三小学校)での無農薬野菜づくりの指導する様子  (写真A)EMぼかし研修会で会員が研修を受けている様子