広報しまばら 平成28年8月臨時号  いま、眉山は! (写真)記録的な大雨による影響で表面剥離した5渓山頂部   (写真)@熊本地震前の眉山の全景     A熊本地震後の眉山の全景(4月)…熊本地震による影響で一部剥離した5渓山頂部     B記録的な大雨後の眉山の全景(6月)…記録的な大雨による影響で表面剥離した5渓山頂部     ※写真の一部は種村繁守さんから提供 ▼地元住民の声  長年、雲仙・普賢岳や眉山を見続けてきた種村繁守(たねむらしげもり)さん(小山町在住)からお話を聞きました。  「自然の力は本当に凄まじいものです。私たちは日ごろから身の回りの危険な場所をしっかりと確認しておくことが大切です。まずは自分の身は自分で守ることや一人一人が災害に対する意識をさらに高めることが重要です」  (写真)雲仙・普賢岳、眉山全景の航空写真 ▼0〜2渓砂防ダム内現地(7月7日撮影)…6月の大雨の影響で約1万立方メートルの土砂が流出し、砂防ダムの中程まで到達。今後、同規模の土石流が発生した場合でも土砂を捕ほ そく捉できる容量はまだあります ▼4〜5渓治山ダム内現地(6月27日撮影)…5渓から約6000立方メートルの土砂が到達。この下流にある治山ダムおよび砂防ダムには土砂は溜まっていません      ▼上空からの現地視察 8月10日、古川市長、永田議長と林野庁の職員がヘリコプターによる上空からの現地確認を行い、現状の把握と今後の対策について意見交換を行いました。  林野庁からは、「4月の熊本地震、6月の大雨で眉山の一部に山腹崩壊や剥離が見られているが、治山施設の効果が発揮されており、直ちに市街地などへの影響は考えにくい。今後は、治山ダムの新規設置などで対処していくとともに、航空実播工(こうくうじっぱんこう)の緑化により剥離の拡大を最小限にとどめていきたい」との見解がありました。今後も、国や県と連携を図りながら、さらなる監視体制を強化していくことを確認しました。 ▼皆さんの不安にお応えします! Q 眉山は崩壊しないの? A 6月の大雨や熊本地震の影響により、薄く表面の一部が剥がれる表面剥離が発生しています。 Q 4月に発生した熊本地震の影響なの? A 熊本地震でも土砂の流出はありましたが、一番の影響は、6月20 日の時間雨量97mmにも及ぶ大雨の影響です。 過去から堆積した土砂が大雨で流出したものと考えられます。 Q 市街地や住宅地への影響はないの? A 眉山においては、国や県が、治山事業や砂防事業による対策を以前から実施し、治山ダムや導流堤などの整備を年次的に行っています。今回、発生した土石流は、治山施設および砂防施設内で収まっており、今すぐに市街地などへ危険が及ぶ状態には至っていません。 Q 今後の対策は? A 今回、治山施設などの中に流出した土砂についても、排土などの対応を国や県が行っています。地震・大雨発生後、市としても現地視察を重ね、国や県への要請を行っています。8月10日には林野庁とヘリコプターによる現地確認を行いました。 Q どのレベルの地震や大雨で注意が必要ですか? A 地震:震度5弱が目安。※震度4で小規模な崩れが発生する場合もあります   大雨:眉山は時間雨量40mm〜 50mm降った場合に土石流が起きる可能性があります。 Q 溶岩ドームは大丈夫ですか? A 一部で土石流が発生したものの、砂防施設で受け止めており、溶岩ドームには現時点で大きな異常は見られません。 ▼古川市長から一言  4月に発生した熊本地震、そして6月に島原地方を襲った記録的な大雨で、眉山の至る所に表面剥離が確認されました。眉山付近に お住いの市民の方からは、「眉山が崩れるような大きな音がした」、「雨が降るたび、崩壊が心配で眠れない」など、不安の声が聞かれ ました。そこで、市民の皆さんに“今の眉山”についての現状をお伝えし、眉山に対する不安に少しでも応えるため、今般、「広報しまばら臨時号」を発行しました。  今後も治山対策について、国や県と連携を図るとともに、しっかりと地元の声を届けながら、皆さんの不安を少しでも解消できるよう努めてまいります。     島原市長 古川 骼O郎  現在、各地区の避難所の見直しを行い、各家庭などへ防災避難マップを配布する準備を進めています。  また、町内会・自治会ごとに防災マップの作成や防災研修の開催などにも取り組みますので、気軽に市民安全課へ相談してください。 ▼問い合わせ先 市民部市民安全課(63-1111内線241、243) 広報しまばら 平成28年8月臨時号 ◆編集・発行/島原市市長公室 〒855-8555長崎県島原市上の町537 TEL0957−63−1111 FAX0957−63−6334 ◆8月20日発行