◎迎春 新年のごあいさつ〜「誰もが住みたくなるまち 島原」を目指して〜  新年明けましておめでとうございます。  市民の皆様には、ご家族お揃いで輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年は皆様にとりまして、どのような年であったでしょうか。  昨年の本市の出来事を振り返りますと、平成32年1月からの業務開始を目指し、新庁舎の建設が本格的にスタートした年であり、1月から仮庁舎での業務が始まりました。そして、これまで長年に渡り本市の成長を見続けてきた旧館庁舎が解体され、64年の歴史に幕を下ろしました。  本年も引き続き新庁舎の建設に取り組んでまいりますが、建替工事に伴い4カ所に分かれての業務となっております。 市民の皆様方には、大変ご不便をおかけしておりますが、引き続き、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。  また、昨年は、本市の温泉給湯事業が50周年を迎えたほか、3月末に新たなし尿処理施設「前浜クリーン館」が稼働し、市内全域のし尿処理を行うようになりました。  11月には、樺n域経済活性化支援機構による島原鉄道の再生支援決定がなされました。これにより、同機構ならびに長崎自動車鰍フ支援のもと、今後、再生計 画に基づく安定した経営によって地域の活性化に資する事業展開が図られるため、本市にとっても大変喜ばしいことであり、市民のみならず、島原半島にとって大切な公共交通機関である島原鉄道を維持するべく、利活用促進などについて、県および沿線市などと連携してまいります。  昨年の出来事の中でとりわけ心に残っておりますのが、深溝松平家のご縁を通して友好交流を深めてきた愛知県幸田町と10月11日に姉妹都市の締結を行ったことです。  本市と既に兄弟・姉妹都市であった大分県豊後高田市と京都府福知山市に、深溝松平家のルーツである愛知県幸田町が加わったことで、深溝松平家の物語が新たな扉を開きました。そして、今年は、姉妹都市締結35周年を記念して、京都府福知山市から友好親善訪問団として100名の皆様が来島される予定です。市民の皆様におかれましては、姉妹都市としての絆を深めるため、おもてなしの心で、福知山市の皆様を歓迎いただきたいと存じます。  さて、本年は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の実現に向け、引き続き取り組むとともに、シェアリングエコノミーの推進をはじめ、若者が主体的に取り組む街づくりを応援する「若者チャレンジ事業」などを継続して実施し、人口減少対策ならびに地方創生に取り組んでいきたいと考えております。  また、将来の地域社会を支える子どもたちが健やかに成長できる環境づくりに努めるため、引き続き、第2子からの保育料の無料化や、医療費助成の中学生までの拡大など、「とことん子育てにやさしいまち島原」に向けた施策にも取り組んでまいります。  さらには、高齢者が地域の中で健康で自立し、安心して暮らすことができるよう、健康づくりや生きがいづくりにも取り組んでまいります。  本市が保有する公共施設は老朽化が進み、維持・管理していくには多額の財源が必要となるため、今後は昨年3月に策定した「島原市公共施設等総合管理計画」に掲げる削減目標に向け、計画的な削減に取り組んでまいります。  商工業面においては、人口減少の歯止めとなるよう関係機関と連携して地元商工業の振興や地元中小企業の人手不足の解消に努めるほか、雇用の場を確保してまいります。  農業面では、生産力の向上や経営基盤の強化、集出荷体制の整備、新規就農者や担い手の確保育成、担い手への農地集積・集約化などの推進を図り、本市農業の競争力強化に努めてまいります。  また、水産業面では、後継者の確保・育成や各種中間育成種苗の放流を継続して実施し、水産資源の確保と漁獲の安定を図るとともに、安全・安心な養殖魚介類の供給が図られるよう引き続きサポートしてまいります。  観光面では、鞄原観光ビューローをはじめとした観光関係事業者と連携を図りながら、島原が持つ特有の財産、特に、島原半島ユネスコ世界ジオパークの資源を大いに活用するとともに、インバウンド効果の高い九州オルレの認定を目指してまいります。  さらには、平成36年を島原城築城400周年と位置づけ、観光、歴史、景観を一帯とした事業計画の策定を行ってまいります。  教育の分野では、子どもたちが夢を持つことの大切さを学ぶ「夢の教室」を継続して実施するなど、学校・家庭・地域の教育力を結集して、心豊かで活力ある生涯学習社会の構築と広い視野に立った施策の推進に努めてまいります。  また、地域高規格道路「島原道路」の整備促進や、九州新幹線長崎ルートの開業を見据えた公共交通の連携強化などにつきましては、本市の最重要課題として、国・県をはじめ関係機関と連携を密にして取り組んでまいります。  大変厳しい財政状況ではありますが、人口減少問題に立ち向かっていくためには、これらの施策に積極果敢に取り組み「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を推進していかなければなりません。  市民の皆様が、「とことん子育てにやさしいまち」、「高齢者がいきいきと輝くまち」、「若者がチャレンジできるまち」であることを実感し、誰もが住みたくなる「まち」を創るため、市政の舵取り役として全力で邁進してまいりますので、皆様方のさらなるご支援、ご協力をお願い申し上げます。  結びに、皆様にとりまして、本年が素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。 島原市長 古川 骼O郎