●つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○なぜここに地獄”があるのか?  雲仙地獄 その1 西暦701年に開山したとされる温泉山(うんぜんさん)。1934(昭和9)年に日本初の国立公園に指定されたことをきっかけに、表記を雲仙”に変えたこの地は、修験僧(しゅげんそう)の修業の地、キリシタンへの拷問の地、そして外国人観光客の避暑地としての歴史があります。このような歴史的出来事をもたらすきっかけとなった温泉には、火山性のものと非火山性のものがあり、これらのうち雲仙温泉は火山性の温泉に分類されます。この火山性の温泉は、どのようにしてできるのでしょうか。  火山の地下にあるマグマだまりからは、高温の火山ガスが常に地表にもたらされています。この火山ガスが地下水と混ざってできた熱水が地表に湧き出したものが、火山性の温泉です。島原半島には東西方向に断層がたくさんあり、その断層の一部が温泉の通り道になっていると推定されます。  湧き出す温泉の量は、火山ガスと地下水が混ざる量で決まります。大量の火山ガスが大量の地下水と混ざって湧き出せば、大量の温泉になりますが、火山ガスに対して地下水の量が少ないと、地下水に混ざり損ねた火山ガスは直接地表に噴き出します。溶岩や地層がこの火山ガスや強い酸性の温泉水に触れると、中のミネラル分が溶かし出され、溶岩や地層は白い泥に変わっていきます。つまり、雲仙で見られる、白い泥の間から温泉や火山ガスが湧きだす景観地獄”は、火山ガスに比べて地下水の量が少ないためにつくられたものです。  雲仙の温泉たまごは、地下水に混ざり損ねた火山ガスの熱がつくる名物です。 (写真)「雲仙温泉(お糸地獄)」 この付近で感じられる地面からの熱も、橘湾の地下約15kmにあるマグマだまりからもたらされたものです ○第35回「ジオ空教室」 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらをつくりだしたジオの魅力を、その道のプロが毎回たのしく紹介します。ふるってご参加ください! ▼と き 10月26日(土) 13時〜15時(受付開始:12時30分) ▼集合場所 田代原トレイルセンター(雲仙市千々石町田代原) ▼講 師 服部 充(はっとり みつる) 先生(長崎大学 環境科学部 助教)  ▼協 力 NPO法人奥雲仙の自然を守る会 ▼題 目 「奥雲仙田代原を未来へ」〜生態系や守る価値を知り、未来へ繋ぐ〜 ▼内 容 奥雲仙田代原の成り立ちなどの歴史や生態系について知ることで、自然の美しさや雄  大さ、そして守っていくことの重要さを、講話や保全活動を通して感じる ▼参加料 無料  ▼定 員 20人 ▼服装等 露出が少ない服装、運動靴、帽子、軍手、タオル、飲み物など ▼申込方法 氏名、住所、性別、生年月日を記入のうえ、メール(info@unzen-geopark.jp)または電話で申し込んでください  ▼申込期限 10月18日(金)