◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○なぜここを人は地獄”と呼ぶのか?  雲仙地獄 その2  西暦701年に開山したとされる温泉山。白い泥の間から硫黄を含む高温の硫酸塩泉と火山ガスが噴き出す地熱地帯は、火山ガスに対して地下水の量が少ないためにつくられたものですが、その景観を人々は“地獄”と呼びます。なぜ人々はこのような景観を“地獄”と呼ぶのでしょうか?  約2500年前、釈迦がインドで創始した仏教思想の中には、“地獄”の概念はなかったといわれています。しかし平安時代になると、国内に“末法”という思想が広まります。これは、釈迦が亡くなってからある一定の年月が経つと、釈迦の教えが正しく伝わらなくなり、次第に世の中が荒廃していく、という考え方です。“末法元年”とされた西暦1052年頃の日本は、貴族社会が武家社会に変わりつつある時代にあたり、治安は乱れていました。人々は荒れた世の中を“末法”のせいと考え、「ゆくゆくは、地獄ではなく極楽浄土に行きたい」と考えるようになります。 そんな中、山奥にあり、草木も生えず、地下から熱水と火山ガスが噴き出す荒涼とした地熱地帯は、極楽浄土の対極にある地獄がどのような場所なのかを具体的にイメージさせるうえで、うってつけの景観でした。そこで人々は、火山がつくる地熱地帯をいつしか“地獄”と呼ぶようになったのです。  “地獄”は私達にとって怖いイメージを持つ言葉ですが、そんな“地獄”から湧き出す温泉に浸かれば、極楽浄土の気分が味わえることでしょう。 (写真)「雲仙温泉(お糸地獄)」 「雲仙温泉(雲仙・八万地獄)」 火山がつくる地熱地帯を“地獄”と呼ぶ地域は、雲仙だけでなく、恐山(青森県)、立山(富山県)、箱根(神奈川)など、日本各地にあります。 これらの地域は、日本ジオパークに認定されています。 ○第33回「ジオ空教室」 延期のため再掲載 ▼と き 11月16日(土)10時〜12時(受付:9時〜9時40分) ▼集合場所 かづさイルカウォッチング駐車場 ▼題 目 「海上ジオツアー」〜ジオの見どころを海から見てみよう〜 ▼参加料 大人2000円、小学生1000円、幼 児500円、3歳以下無料 ▼定 員 20人 ▼申込方法 氏名、住所、性別、生年月日を記入のうえ、メール(info@unzen-geopark.jp)または電話で申し込んでください  ▼申込期限 11月13日(水) ※当日は運動靴でお越しください。  本ツアーではイルカは見れません。  詳細については問い合わせてください ○第36回「ジオ空教室」 ▼と き 11月9日(土)9時30分〜13時 ▼場 所 がまだすドーム ▼題 目 「第8回 島原半島ユネスコ世界ジオパーク高校生研究発表大会」 ▼内 容 高校生が自らのふるさとの見どころを高校生なりの視点で探求した成果を発表する ▼参加料 無料 (写真)島原の海側から島原市(島原半島)を空撮した写真