●つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○災害を伝え続ける狛犬 ー 布津町・熊野神社 ー  神社に行くと狛犬が出迎えてくれます。狛犬は、拝殿に向かって右側にある、口を開いて吠えているものを「獅子」、左側にある、口を閉じて角が生えているものを「狛犬」と呼び、通常はこの2体をあわせて「狛犬」と言います。狛犬は邪気からご神体を守る役目があるとされていますが、布津町の熊野神社にある狛犬は、ご神体を守るだけでなく、大切なことを私たちに伝え続けています。  1792年に発生した「寛政噴火」では、地震によって崩壊した眉山の土砂が海に突っ込み、津波が発生しました。この津波がどこまで駆け上ってきたのかを示した「大変後島原絵図」(島原市本光寺常盤資料館所蔵)によれば、布津周辺は標高50m以上の場所にまで津波が押し寄せたとされています。これは、寛政噴火で生じた津波が駆け上った標高としては最も高い値です。  熊野神社の狛犬は、貝崎名の井上市兵衛氏によって、1735年に神社に奉納されました。その57年後、この狛犬は神社を襲った津波に遭遇しますが、それでも流されることなくここに留まったそうです。つまりこの狛犬は、最も高い場所まで津波が駆け上った布津町周辺で、どこまで津波が駆け上ってきたのかを、私たちに直接教えてくれているのです。  今年の正月は、ご神体を守り、過去の大災害を伝え続けている狛犬に、会いに行ってみませんか? (写真)南島原市布津町 熊野神社にある狛犬 ○第38回「ジオ空教室」 島原半島の歴史・文化・自然、そしてそれらをつくりだしたジオの魅力を、その道のプロが毎回たのしく紹介します。ふるってご参加ください! ▼と き 1月19日(日) 10時〜12時(受付:9時30分) ▼集合場所 「ほっとふっと105」蒸し窯前(雲仙市小浜町北本町) ▼講 師 山東 晃大(さんどう あきひろ) 先生(京都大学経済研究所研究員、先端政策分析研究センター研究員) ▼題 目 「小浜の塩」を通して地球の環境を考える ▼内 容 ジオパークの恵みを活かして造られる「小浜の塩」小浜の街をめぐり、その歴史や魅  力に迫ります ▼参加料 500円(施設使用料、飲食代含む)  ▼定 員 20人 ▼申込方法 氏名、住所、性別、生年月日を記入のうえ、メール(info@unzen-geopark.jp)  または電話で申し込んでください ▼申込期限 1月15日(水)