◎つなごう!未来へ 島原半島ユネスコ世界ジオパーク  島原半島ジオパーク協議会(65-5540) ○火山と暮らす人々がつくる文化を歩いて実感 九州オルレ島原コース  「オルレ」とは,「通りから家に通じる狭い路地」という意味の、韓国・済州島(チェジュトウ)の方言で、済州島には、地域の自然をそのまま活用し、地域の人々との交流を楽しみながら歩く「オルレコース」と呼ばれるトレッキングコースが26コースあります。この姉妹版が「九州オルレ」で、南島原コースなど22コースがあります。  2020年2月23日には「島原コース」がオープンしました。このコースのテーマは、「島原半島ユネスコ世界ジオパークを感じる」で、活火山・雲仙普賢岳と共に暮らす人々が創り出してきた地域の文化や歴史が実感できます。1990年から約5年継続した平成噴火では,土石流や火砕流によって多くの家屋や田畑が被害に遭いました。また土石流からの被害を避けるために,かさ上げ工事も行われました。「火砕流最長到達点」や「われん川」、「吉祥白天橋」では平成噴火の際にどのような災害が起こり、どう復興してきたのかが景色の中に見えています。また、1792年に発生した寛政噴火では、活動の末期に発生した眉山の巨大地すべりに伴う土砂が海に突っ込み,それによって生じた津波によって1万5千人もの人々が犠牲となりました。「秩父が浦公園」や「仁田団地第一公園」、ゴール地点となる「ひょうたん池公園」では、日本最大の火山災害を引き起こした地すべりの跡地が、人々が暮らす大地や美しい景観を創り出している様子を見ることが出来ます。  オルレコース沿いには、「カンセ」と呼ばれる馬をモチーフにしたオブジェや、赤と青のリボンが設置されており、迷うことなくコースをたどることができます。島原港をスタートし、火山活動がつくったきれいな景色を見ながら、その中に隠れている火山と共生する人々の文化を感じてみましょう。 (画像)普賢岳(平成新山)を眺めながら島原コースを歩く人々 10.5kmの距離を、4時間ほどでゆっくりめぐる島原コース。海、山、まちの風景を楽しむことができます。 ◎図書館へ行こう ○新刊図書紹介 ▼「天稟(てんぴん)」 幸田 真音(こうだ まいん) 著 KADOKAWA  戦時下の経済統制を経て、戦後日本の経済復興に尽くした山崎 種二(やまざき たねじ)。証券会社の取締役として手腕を振るった男の人生を軸に、国民生活に負担を強いた預金封鎖と新円切替の真実を描く。 ▼「いかがなものか」 群 ようこ(むれ ようこ) 著 集英社  なんなのだ、あれは!ファッションから相撲観戦時のトランプ大統領まで、世間で起こるあんなこと、日常で見か けるこんなことへの「いや」と「違和感」に切り込むエッセイ集。 ▼「女神のサラダ」 瀧羽 麻子(たきわ あさこ) 著 光文社  心身ともに限界を迎えた会社員の沙帆(さほ)は、違う環境でやり直したいと群馬の農場に転職するが…。「夜明けのレタス」をはじめ、全国各地を舞台に、農業に関わる女性の想いと悩みを描いた8つの短編集。 ○島原図書館(64-4115) 開館時間…9時〜18時(金曜は20時まで開館) 休館日……5月4日(月)・11日(月)・18日(月)・25日(月)・31日(日・資料整理日) ○有明図書館(68-5808) 開館時間…9時〜18時 休館日……5月6日(水)・12日(火)・19日(火)・26日(火)・31日(日・資料整理日) ※5日(火・祝日)は開館 ※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、5月中のイベントは全て中止となりました。  また、今月の「図書館司書のオススメ本」はお休みします。