ふるさと再発見 鉄砲町編 ― 武家住宅「山本家」 ―  下ノ丁北端の東側に山本家住宅はあり、武家屋敷山本邸として、一般に公開されています。  山本家は、家譜によれば、鉄砲師範の家柄で、文化10年(1813年)に、現在地の向かい側に屋敷を拝領しました。そして、慶應4年(1868年)に新たに建て居住したのが、現在の屋敷です。  山本家は、通りに面して長屋門を設け、その奥に主屋を建てています。  主屋は、茅葺き(かやぶき)の棟をL字型とする鍵家(かぎや)です。通りに平行な棟の下に、ゲンカンをもつシンシツ・ザシキ・オクザシキを並べ、直角の棟にイマと土間をもつダイドコロをおさめています。オクザシキには板床(いたどこ)・違棚(ちがいだな)・付書院(つけしょいん)といった座敷飾(ざしきかざり)をもち、座敷境(ざしきざかい)には欄間(らんま)をつけて、長押(なげし)を打つなど、武家屋敷らしい室内意匠(いしょう)となっています。柱は杉材、角釘を使っています。  長屋門は切妻造(きりづまづくり)・桟瓦葺(さんかわらぶき)で建築年代は主屋と同時期の慶應4年と考えられています。 ○参考文献: 島原市鉄砲町伝統的建造物群保存対策調査報告書 』(島原市 平成21年3月) 「しまばら三会かるた 」もうすぐ完成!  「ふるさとの良さを再発見して永く愛される かるた を」という目的のもと、三会地区にちなんだ読み札を募集していた「しまばら三会かるた」が12月に完成します。  読み札は、市内外問わず、子どもから高齢者まで多くの応募がありました。応募作品は、三会地区にある史跡や言い伝え、伝統文化、方言、地名など幅広い分野から地域住民に親しまれているものを題材にしたものばかり。このうち、かるたに使う44枚を審査で選び、三会かるた作り委員会の本多優美さんが挿絵を描きました。  きっかけは、地域からかるた作りの提案があったこと。地元のPTAや町内会、関係者などが集まり、すぐに「三会かるた作り委員会」が組織され、かるた作成に向けた計画が立てられました。市の「がまだす地域づくり補助金」を活用して作成され、特徴は札が地域色豊かなことと、かるたを裏にして並べると三会地区の地図になるように作られていることです。  このかるたは、12月10日まで予約受付を行った後、12月中旬に協賛金1200円と引き換えに配布されます(限定250セット)。予約は三会公民館(62−4505)へお願いします。  三会地区青少年健全育成会議では、来年1月7日に実施する鬼火行事の後に、このかるたを用いたかるた大会を開催予定とのことです。  地元を知り、郷土愛を育むために正月はこの「しまばら三会かるた」で遊んでみてはいかがでしょうか。 ●読み札の例  汚れ金 洗いし川は 金洗川(かなあらいがわ)  (田浦英嗣たうらえいじ 洗切町)  ヤットコセー みんなで集う 土搗唄(どうづきうた) (堀川かなみ 洗切町)