市長就任と新年のごあいさつ 市民が主役のまちづくりを 島原市長 古川 骼O郎(ふるかわりゅうざぶろう) (写真)古川市長  新年明けましておめでとうございます。  市民の皆様には、ご家族お揃いで輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。  私は、先般の市長選挙におきまして、市民皆様のご信任をいただき、第20代島原市長として、今後4年間、市政運営の大任を担うこととなりました。職責の重大さにあらためて身の引き締まる思いでありますが、市民の皆様のご期待に応えられるよう、私の持てる力の全てを傾注してまいる所存でございます。  島原市はこれまで、平成2年に始まる雲仙・普賢岳噴火活動による災害復興と地域振興に取り組み、平成18年の有明町との合併を経て、いま更なる飛躍に向けて大きく躍動する時期が来たと感じております。  現在、長引く円高不況に加え、世界経済の減速などによる雇用不安や地域経済への影響は大きく、我が島原地域においても、人口減少や高齢化が全国平均を上回るスピードで進展するなど、明るい兆しが見えにくい状況が長く続いております。  しかしながら、島原市は歴史と情緒溢れる城下町として、湧水や温泉、海の幸、農産物にも恵まれ、人情豊かな素晴らしいふるさとであります。今こそ、厳しい現実を前に悲観するだけでなく、島原の持つ個性を活かして中長期的な発展に向けた取り組みを果敢に実行していくときだと思っております。  歴史や文化、伝統、社会構造、産業といった島原の個性や特性を市民一人一人が今一度見つめ直し、本市の課題を市民の皆さんと一緒に考え情報を共有し、もっと住みやすいさらに活力のある島原市を市民皆様との協働で築いていきたいと思っております。市といたしましても、市民目線に立ち、時には厳しく、その一方で常に思いやりの心を忘れず、その先にある「市民力と行政力の効果が発揮された街づくり」を目指し、各種施策に最大限の努力をしてまいります。  具体的に取り組む早急な課題として、市庁舎建設計画があります。現在の財政状況や人口の減少予測から考えると、今一度将来的な活用を考えて見直す必要があると思います。有明庁舎は今後も市庁舎として活用し、合併前の旧島原・旧有明両地区の均衡ある発展を目指します。さらに大規模災害時のリスクの分担という意味からも、二つの庁舎の有効活用を図ります。  次に産業の振興について、「地域まるごとブランド化」を確立していきます。人・物・歴史・観光すべてがブランドであり、島原半島世界ジオパークの活用をはじめ、「しまばら」の魅力を高めることで他の地域との競争力を強め、島原独自の特産品を関東・関西を中心とした消費地に有利に販売展開できる体制づくりを進めます。  観光都市づくりについては、松平七万石の歴史を再認識し、城下町島原の魅力を更に高め、島原温泉や湧水の魅力と併せ情報発信するとともに、農水産業と観光の融合を図り、交流人口の増加による地域の活性化に取り組みます。  組織機構については、市民に分かりやすい窓口を目指し、名称も含め見直しを進めます。現行の職員提案制度を見直し、活発な提案がなされるよう職員の意識改革と併せ、提案しやすい環境を作り、職員のやる気と能力向上を目指します。また各種証明書発行などの窓口サービスを早朝から利用できるようにするなど、利用者の利便性向上を図るため、フレックス勤務制度と現在の土日開庁のあり方を検討してまいります。  福祉の分野では、現在の子育て支援制度を堅持しながら、赤ちゃんのおむつ支援事業を開始し、本市で多くの子どもたちを生み育てられる環境の向上を図ります。  教育については、子どもたちが明るく伸び伸び育つ環境の整備と、学校を小さな人間社会として捉え、いじめを小さな芽のうちに見つけ出し対処するため「いじめ防止条例」の制定を目指します。  高潮対策については、対象地域の住民の立場に立って、早急な取り組みと将来にわたる恒久的な方針を打ち出していきたいと思います。  以上、今後早急に取り組むべき課題について主なものを申し述べましたが、これまで本市で継続的に実施しております各種基盤整備や教育、福祉施策などについては、内容を検証し島原市発展のため必要なものは今後も引き続き実施してまいります。  このような施策を推進するためには、市民一人一人が主役として、共に取り組んでいただくことが不可欠です。ナンバーワンの都市を追い求めるのではなく、島原にしかない個性を全国に発信し、オンリーワン「全国でここしかない都市」島原を未来に向かって創り上げてまいりたいと存じております。  市民皆様のご支援ご協力をお願い申し上げます。  本年が、皆様にとりまして、素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。 12月9日の市長選挙で当選した古川骼O郎市長が、12月18日に多くの市民と市職員に出迎えられ初登庁しました。その後、市職員を前に訓示を行い、古川市政がスタートしました。 (写真)初登庁した古川市長 (写真)市職員へ訓示を行う古川市長 市長プロフィール ・氏名 古川 骼O郎(ふるかわ りゅうざぶろう) ・住所 島原市広馬場町(ひろばばまち) ・生年月日 昭和31年6月30日(56歳) ・主な略歴 愛児(あいじ)保育園、第三小学校、第二中学校、島原高校、福岡工業大学を卒業、島原市議会議員(平成15〜20年)