ふるさと再発見 鉄砲町編 島原城御馬見所(しまばらじょうおんうまみしょ)  御馬見所は、幕末の藩主松平忠和(まつだいらただかず)公の時代に藩士の訓練状況を見るために建てられました。現在は、島原城天守閣の東北方向のほど近いところに建っていますが、もともとは三ノ丸(現在の島原高等学校付近)にありました。明治維新後に口之津町に移築され、その後、昭和41年に再び城内に移築されました。  御馬見所は、木造平屋建で、屋根は切妻造(きりつまづくり)の杉皮葺(すぎかわぶき)、中央の畳廊下を挟んで、四畳半の二室が左右に並んでいます。前面(西面)と左右両側の三方を大きな開口部として障子を立てています。全般に細い木を骨組みに用いた数寄屋風(すきやふう)の建物です。  国の文化審議会は、平成24年9月21日に、島原城御馬見所を国の登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申しました。御馬見所は、島原城の数少ない遺構として貴重な建築物です。登録文化財とは、建築後50年を経た建物のうち、歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものが基準とされ、専門家の評価を受け、所有者の同意があるものが登録されます。  御馬見所は、島原城を目の前に臨むロケーションとその風情あるたたずまいから、島原城春のお茶会(4月6日・7日開催)の会場にもなっています。春を感じに、どうぞ島原城までお出かけください。 クローズアップ 安中三味線同好会  三味線の小気味よいリズム、そして伸びやかな歌声が安中公民館から聞こえてきます。  今回の紹介は「安中三味線同好会」です。  「みんなが先生、みんなが生徒」をモットーに毎週月曜日の10時から12時まで安中公民館で活動を行っています。指導者は置かず、メンバーがそれぞれ自宅で練習し、週に1回集まり、三味線の演奏に合せて歌を歌います。  結成のきっかけは、民謡を趣味にしていた橋久義(たかはしひさよし)さん(現在の会の代表)が、三味線が弾ける人に「一緒に何かやってみようか」と声をかけたことです。2年前から活動しており現在5人の会員がいます。毎年公民館まつりに出演していて、依頼があれば慰問演奏なども行っているそうです。  演奏曲は、主に「島原の子守唄」や「長崎ぶらぶら節」、「黒田節」などですが、違うジャンルの曲に挑戦したり、詩吟を挿入するなど、自由な雰囲気の中でお互いにアドバイスしあいながら練習しています。  代表の橋さんは「なかなかうまくいかないことも多く、皆さんの前で披露するには技術不足かもしれないですが、楽しく演奏できればいいなと思いながらやっています。発表する場があると活動に張り合いが出ますので、誘っていただければ発表会や慰問などでもどんどん演奏したいと思っています」と話してくれました。  この会は、現在、民謡好きな会員を募集しています。三味線を持っていなくても、歌ってくれるだけで構わないので気軽に参加してみてくださいとのことです。  興味のある人は、活動している時間に見学してみてはいかがでしょうか。