つなごう!未来へ 島原半島世界ジオパーク56 島原半島ジオパーク協議会(65-5540) 米作りとジオパークとの関係  実りの秋を目前に、今回は米作りとジオパークの関係について紹介します。  美味しいお米を作るには、土や地形、きれいな水、暖かい気候などが条件となります。田んぼの土は、岩石の風化や微生物の影響など自然の営みの結果として長い年月をかけてできたものです。人間はその年の 気候条件に応じて米作りを行ってきました。 機械が導入され作業の効率化が図られてきましたが、現在でも地域住民が協力して用水路の清掃や草刈りが行われています。   「米」を作るには、文字通り八十八回以上の手間が必要ですが、お米を収穫するために地域で協力して守ってきた歴史や伝統がまさにジオパークなのです。  雷が多い年は豊作だと言われています。雷は漢字で「田」の上に「雨」と書きます。水が少ない夏場に雷は田んぼに恵みの雨をもたらす使者となります。また雷の電光を稲妻と表現することからも、自然現象とも田んぼは昔から係わりがあったことが分かります。  また、田んぼは「あぜ」で囲まれていて、その中で水を張るため「自然のダム」の役割をしています。特に階段状に造られた棚田では大雨が降った時に一時的に田んぼの中に水を蓄えるため、川の増水をおさえる役目をしています。その他にも田んぼに張られた水は、土にしみ込んで地下水となり、きれいな水となります。もし、土が有害なもので汚染されてしまえば、その土を浸透してつくられる水も汚染されてしまい、結果その水を飲む私たちの体にも影響があります。米作りは、私たちの身の回りの環境にも大きな影響を与えていることが分かります。  雲仙市の岳たけ地区や南島原市の谷たにみず水地区の棚田は農林水産省によって「日本の棚田百選」にも選ばれました。地形的に平地が少ないため、狭い耕地を有効的に利用するために石垣を築き水田耕作などが行われています。特に岳地区ではこの石積みに使われている石材は雲仙火山によって噴出した溶岩を使用しており、火山の恵みを活用した人間の知恵です。 (写真)千々石町岳棚田 〜国立公園「雲仙」指定80周年&島原半島世界ジオパーク認定5周年記念事業〜 イルカさんが語る「We Love You Planet!〜ひびけ!惑星に。」  と き 9月13日(土) 14時〜15時  ところ 雲仙メモリアルホール(雲仙市)  ※この講演はお話のみで歌はありません  内 容 当日は、ジオパネル展やジオカルタ展のほか、地元ゆるキャラとの記念撮影会も同時開催。また、講演会に先立ち、13 時から雲仙小学校とDr. 大野のコラボによる「こども観光ガイド&ジオパーク講座」を開催  問い合わせ先 長崎県自然環境課(095-895-2381) イルカ プロフィール  シンガーソングライターとして「なごり雪」が大ヒット。また、IUCN(国際自然保護連合)の初代親善大使を務めるほか、環境省地球いきもの応援団メンバーとしても活躍中。 (写真)イルカさんの顔