ふるさと再発見  びょうぶ折になった石垣  島原城が最も美しく見えるのは、本丸南東側から見上げるアングルだと言われます。  島原城のポスターなどにも使用され、市民や観光に訪れた人たちに親しまれている風景です。  さて、そこから少しだけ北に移動して石垣を見ると、幾重にも折り重なって、まるでびょうぶのように見えます。これだけでも美しい景観ですが、実はこれが島原城の防御のために重要な意味があるということを皆さんは知っていましたか。  石垣のラインが何度も折り曲げてあることで、敵を攻撃する角度が大きくなり、攻めて来る敵を側面から矢や鉄砲で攻撃することができるのです。  島原城の築城者は「築城の名人」松倉重政。大手門側の、いわゆる城の正面にこのような強固な防御機能を持つ石垣を築くことは、大手門からの入城者に島原城の力強さを見せつける松倉の意図があったのかもしれません。  しかも、それが天守や櫓と相まって、島原城の堂々たる姿を形成していました。  本丸南東側から見上げる島原城に私たちが魅了されるのは、そこに島原城の力強さを感じるからなのでしょう。 (写真)本丸南東側から見上げた島原城 (写真)幾重にも折り重なる島原城石垣 クローズアップ  市民の生命・財産を守る 島原市消防団  今回、紹介するのは「自分たちのまちは自分たちで守る」という理念のもと、地域住民の生命・財産を守る島原市消防団です。  消防団員は日ごろ、各々の職業に専念しながら、火災や災害が発生したら、現場に駆けつけ対応するほか、仕事が終わった後や休日に訓練や火災予防の広報を行っています。  市内には24の分団があり、629人の消防団員がいます。団員の多くが、長年住み慣れた地域のために貢献したいという思いで活動する中、島原での滞在期間が限られている、いわゆる転勤族の立場で消防団員として活躍している人がいます。  親和銀行島原湊支店に勤務する、本多朗彦さん、鍵山亮太さんもその一人です。  お二人に話を伺うと「島原はとても住みやすく、いい人ばかりです。そんな島原のために何かできればと思い入団しました。仕事の合間での訓練は大変ですが、お客様との会話で消防団活動の話題になると、同じ島原市民として親しみを持っていただけるので、とてもやりがいを感じています」と話してくれました。  今後、市外へ転勤になっても機会があれば、そこでも消防団員として地域へ貢献したいというお二人。  団員皆さんのこのような思いが、より安全安心なまちづくりにつながっています。  市では消防団員を随時募集しています。詳しくは、島原市消防団本部(62−4607)へ問い合わせてください。 (写真)放水訓練を行う消防団員 (写真)島原市消防団 第13分団 本多朗彦(ほんだ あきひこ)さんと鍵山亮太(かぎやま りょうた)さん