ふるさと再発見 石垣の矢穴(やあな)  島原城の石垣にはたくさんの石材が使われています。  本丸・二ノ丸・堀の石垣の立面積の合計はおよそ2万6800平方メートルあり、石材一つを1平方メートルとして計算すると2万6000個の石材が使用されていることになります。 実際は小さな石材も使用されているのでそれ以上の数になります。  石材はすべて島原石と呼ばれるデイサイトで、雲仙火山が産出したものです。  石材のなかには、よく見ると端の方に「四角」に窪んだ部分がある石材があります。  これは、石材を割るために彫られた「矢穴」と呼ばれ、当時の石割技術の痕跡です。  「石ノミ」で石材に長方形の穴をあけ、その中にくさび状の「石矢」を入れ、石矢の頭をゲンノウ(ハンマー)で打ち、矢穴が広がり、石材が割られます。  矢穴には、大きいものと小さい矢穴があり、大きい矢穴は幅が16センチ程あり、小さい矢穴は6センチ程で3倍程の差があります。矢穴は、築城時のものが大きく、次第に小さくなっていくと考えられます。  古文書の石垣修復記録と実際の矢穴を比較すれば、矢穴の大きさがどのように変わってきたかが判明し、古文書に無い修復記録も知ることができます。 (写真)割らずに使われた石材 (写真)最大クラスの矢穴 クローズアップ 和敬(なごみ)会  今回、紹介するのは、お茶のたて方や礼儀作法を学ぶ「和敬会」の皆さんです。  和敬会は、平成6年にスタートし、現在20人の会員が毎週金曜に活動しています。  和気あいあいとした雰囲気の中で、基本的なお茶の作法や抹茶の飲み方、和室での立ち振る舞いなどを学び、 公民館まつりや薪能、観月茶会などでお茶を振る舞い、皆さんに喜んでもらっています。  会員の人に話を伺うと「立ち振る舞いがきれいになった」、「自然と礼儀正しくなれるようになった」、「お客さんにお茶をたてたら喜んでもらえた」など日常生活にも生かされているそうです。  また、講師を務める永橋幸栄(ながはし さちえ)さんは「お茶は日本文化の源です。物事に対する感謝の気持ちを持ったり、思いやりが自然と身に付きますよ」と話してくれました。  和敬会では、年齢・男女問わず会員を随時募集しています。  皆さんも、お茶の楽しみを知り、日本文化に触れてみてはいかがでしょうか。 (写真5枚)集合写真ほか活動の様子