つなごう!未来へ 島原半島世界ジオパーク60 島原半島ジオパーク協議会(65-5540) 島原半島随一の奇岩・両子岩  毎月、島原半島内のジオサイトやその見どころを紹介するこのコーナー。今回は両子岩(ふたごいわ)です。 ●両子岩の由来  写真にある岩塔、人の顔に見えませんか?皆さんは、この岩塔を何と呼んでいますか?見る向きによっては人の顔に見えるこの岩塔は、地元の人から「モアイ」や「信介岩」と呼ばれ、親しまれています。この岩塔が両子岩です。かつてこの岩塔の傍かたわらには、さらに一回り大きく、上に松の木を携えた岩塔もありました。二つの岩塔が並んで立っていたために、両子岩と呼ばれるようになったのです。ところが、大きな岩塔は、大正時代にこの付近を襲った強い地震(島原地震)や、その後の激しい波の浸食によって倒れてしまいました。 ●両子岩と火山との関係  両子岩は、大小さまざまな大きさの石(マグマの破片)が組み合わさってできています。これは土石流に見られる地層の特徴です。土石流は、きれいに延びた火山のすそ野をつくりだします。つまり両子岩は、この付近にあった火山のすそ野が波の力で削られて、自然に人の顔に見える岩になったものなのです。  土石流の地層は、両子岩がある南島原市加津佐町から雲仙市南串山町と小浜町南部にわたる半島の南西部に広く分布しています。かつてこの地域に大きな火山があったのでしょう。しかし、この火山が活動して いたのは、今から約150万年も前のことで、雲仙火山はまだありませんでした。火山活動が終わり、マグマの噴出がなくなった火山は、波によって削られ、また地殻変動も加わったため、海の底に沈んでしまい、今はそのすそ野の一部が残っているだけです。両子岩は、かつて島原半島の南西部に大きな火山があったことを今に伝えるシンボルなのです。  今も少しずつ形を変えている両子岩は、実は二ふたいわ岩神社と呼ばれる神社のご神体です。 今年は、この両子岩に初詣に行ってみてはいかがでしょうか?  次回は「焼山溶岩流」を紹介します。 (写真)両子岩のわきに立っている祠。二岩神社のご神体です。 ●島原半島ジオパーク検定 参加者募集  今年も、島原半島ジオパーク検定(初級編、中級編※中級編は初級編合格者に限る)を開催します。  ぜひチャレンジしてください。  ▼と き 2 月1 日(日) 9 時30 分開場 10 時〜 11 時  ▼ところ 有明総合文化会館(多目的ホール)  ▼試験問題 「島原半島ジオパークのことがわかる本」2012 年度改訂版から70%以上出題します※初級編は全問3 択問題、中級編は問題の70%が3択問題、30%が筆記問題  ▼検定料 高校生以上1080円、中学生以下540円  ▼申込方法 事務局に備え付けの申込用紙に必要事項を記入の上、申し込んでください  ▼申込期間 1月5日(月)〜1月19日(月)(必着)  ▼申し込み・問い合わせ先 ジオパーク検定事務局(島原半島ジオパーク協議会事務局内65-5540) (写真)「島原半島ジオパークのことがわかる本」は、ジオパーク検定事務局で500 円で販売しています