市長と新成人者の座談会    1月4日、今年めでたく新成人を迎えた島原市出身の各地区代表者14人と市長との座談会が、有明総合文化会館で行われました。  座談会では、新成人者から島原のまちづくりや人口減少対策に対するさまざまな提案をはじめ、将来の夢などが語られました。 写真)古川市長と各地区代表の新成人14人 (写真)座談会出席者 古川 骼O郎(ふるかわりゅうざぶろう)(島原市長)、下田 健人(しもだ けんと)さん(有明地区)、石見 沙羅(いわみ さら)さん(有明地区)、松本 直也(まつもと なおや)さん(三会地区)、草野 明日美(くさの あすみ)さん(三会地区)、大島 慶也(おおしま けいや)さん(杉谷地区)、内藤 晏菜(ないとう あんな)さん(杉谷地区)、稲田 雄太(いなだ ゆうた)さん(森岳地区)、本多 里帆(ほんだ りほ)さん(森岳地区)、佐藤 聖翔(さとう せいは)さん(霊丘地区)、増田 小百合(ますだ さゆり)さん(霊丘地区)、山本 北斗(やまもと ほくと)さん(白山地区)、元田 智巳(もとだ ともみ)さん(白山地区)、吉田 祐成(よしだ ゆうせい)さん(安中地区)、園田 優衣(そのだ ゆい)さん(安中地区) 市長/新成人、誠におめでとうございます。島原に対する皆さんの思い、そしてこれから島原にどうあってほしいか、皆さんが日ごろ感じている率直な意見を聞かせていただき、これからの島原市政の運営の参考とさせていただきたいと思います。 ◎新成人となった感想 下田/今までたくさんの方々にお世話になり、成人式を迎えることができました。新成人として、自分の行動に責任を持ち、感謝の気持ちを忘れず日々成長していきたいと思います。 石見/まだ学生のようで実感が湧きませんが、責任ある行動と、社会に貢献できる人間になれるように努力していきたいと思います。 松本/昨年の選挙で成人になったと実感しました。責任ある行動を取り、チャレンジ精神を持ち、成長していきたいと思います。 草野/確かな実感はありませんが、あらためて思う事は、感謝の気持ちです。また、今までは家族や友達に支えられてばかりだったので、これからは、自分が支えてあげられる大人になりたいと思います。 大島/あまり実感は湧きませんが、大人になった責任を今から少しずつ実感し、社会に貢献できる人間になりたいと思います。 内藤/これからは、社会をつくっていく人になると思うので不安もありますが、とてもワクワクします。 稲田/成人になれたという嬉しい気持ちはありますが、今後は社会的責任なども重くなってくると思うので、しっかり考えて行動したいと思います。 本多/自分の行動に責任を持ち、色んなことに挑戦したいと思います。 佐藤/成人となった事で、しっかりと自覚を持ち、後輩達のお手本になれるよう、頑張っていきたいと思います。 増田/あまり実感は湧きませんが、成人を機にさまざまなことにチャレンジし、良識のある社会人になれるよう頑張りたいと思います。 山本/学生の身分のためあまり実感は湧きませんが、大人として責任ある発言や行動をとっていこうと思います。 元田/学生ということで、あまり実感は湧きませんが、さまざまな経験を重ねて、自分の言動に責任を持ち、これから頑張っていきたいと思います。 吉田/これまで支えて下さった方々への感謝の気持ちを忘れず、責任感のある行動をとっていきたいと思います。 園田 学生ということであまり実感は湧きませんが、これからの学生生活でより多くのことを学んで、責任ある行動をとれるようになりたいと思います。 ◎今、興味や関心のあることは 下田/私は、お酒を造る仕事に就いています。成人してお酒を飲めるようになり、お酒の味が分かるようになりました。私達の造るお酒を皆さんに美味しく飲んでいただけるように、お酒のことをもっと学んでいきたいと思います。 石見/小さい頃からサッカーが好きで、2020年の東京オリンピック開催が決定し、この機会は人生に一度くらいなので、ぜひ、サッカー観戦に行きたいと思います。 松本/日本創成会議で発表された「増田論文の地方消滅論」の中で島原も消滅する可能性があることを知りました。持続可能な地域をつくるためには、どのような策があるのかということに関心があります。 草野/春から児童養護施設で働く予定です。そのため、今は幅広い範囲で子どもについて関心があります。以前から子どもが大好きなので、もっと子どもと関わり、関心を深めたいと思います。 大島/バレーボールなどスポーツで人とのつながりを見つけたいと思います。 内藤/東京オリンピックに興味があります。賛否はありますが、日本がどうなるのかをしっかり考えたいと思います。 稲田/大学で3年から始まる資格取得のために勉強しています。 本多/飛行機がとても好きで、現在、空港で働いています。これから色んなことを勉強していきたいと思います。 佐藤/小さいころからやっているレスリングだけではなく、さまざまなことに目を向けていきたいと思っています。 増田/成人となり、選挙権を得たことで、今まで自分には関係ないと思っていた政治に興味を持つようになりました。 山本/獣医療での再生医療が進歩しています。今の最先端の技術は、数年後には常識となるので、学生のうちからしっかりと目を向けて行きたいと思います。 元田/現在、看護を学んでいて、その中で高齢化が進んでいることにより、病院よりも在宅医療が求められる社会になってきていると知りました。この在宅医療の推進について、とても関心があります。 吉田/昨年は特に、自然災害が多く発生しており、その災害に対する復興策や予防策について関心を持っています。 園田/アカペラサークルに入っています。歌うことももちろん楽しいですが、大学外でも多くの人と関わることで交友関係を広げることができ、とても充実しています。 市長/今、それぞれの分野で活動されていますが、一つの分野だけでなく、さまざまな分野に関心を持ち色々な経験をしてほしいと思います。 ◎島原市の良いところ・足りないところは 下田/良いところは、自然が豊かで水がきれいなところや人が温かく、スポーツが盛んなところです。足りないところは、若者の地元での雇用が少ないことや娯楽施設がないところだと思います。  石見/豊かな自然と人々の温もりがとても感じられるところは良いですが、若者の雇用が少ないと思います。 松本/島原には、海や山があり、そしてたくさんの農産物や、伝統工芸品があるという良いところがありますが、その中で何かに特化していく必要があると思います。 草野/自然が豊かで地域の方が温かいのが良いところだと思います。足りないところは、雇用が少ないことや交通が不便なことです。若い世代からお年寄りまで、住みやすいまちになってほしいと思います。 大島/水がきれいで自然がたくさんあり、優しい人達が多く、地域の人たちが参加できる行事があるところは良いと思いますが、若者が働ける企業が少ないのが足りないところだと思います。 内藤/自然が豊かで、食べ物がおいしく、のんびりできるところや人とのコミュニケーションができるところは良いと思いますが、その一方、活気がないように思います。島原を良くしようと思う人が、少しでも多くなれば良いと思います。 稲田/島原は、城・山・海など、とても豊かで恵まれた環境だと思います。効果的なPR方法でもっと活気づく、有名なまちになると思います。 本多/自然が豊かで空気がきれいで落ち着く場所ですが、若者が働けるよう雇用を増やすと活気が溢れると思います。 佐藤/たくさんの観光名所があり、良いと思いますが、大学を出て働く場が少ないと思います。 増田/豊かな自然があるのはとても良いことだと思いますが、交通の便があまり良くないと思います。 山本/島原の良いところは、海や山に囲まれた自然です。この恵まれた環境を観光地として生かしていくためには、島原半島のみならず長崎県全体で考え、交通の便や道路を整備し、短時間で移動できれば良いと思います。 元田/自然が豊かであることや、人が温かいところが良いところだと思います。島原には、多くの観光名所がありますが、それを十分にPRできていないと思います。 吉田/良いところは、自然が豊かで景観が良く、食べ物がおいしいところです。足りないところは、若者の雇用が少ないところだと思います。 園田/良いところは、自然豊かで人の温かみがあります。足りないところは、島原の良いところを十分PRできていないと思います。 市長/島原には、海や山・水・空気などの豊かな自然や人情の良さなどの魅力があります。島原の良いところを全国にPRしていきます。  ◎若い人から見た人口減少対策は 下田/若者の雇用を増やすことで、若者の島原離れを減らしたり、出逢いの場をつくるイベントなどを企画したら良いと思います。 石見/専門学校や大学を造ったり、雇用先を確保すれば、地元に残る若者も増えて行くと思います。また、結婚や子育てがしやすい環境づくりが必要だと思います。 松本/若者の雇用を増やしたり、民間企業の産休制度の充実や2、3人目が産まれたときに優遇をすると人口が増えていくと思います。 草野/安定した雇用を増やし、若い人達が帰って来やすいようにすることや、もっと島原の良いところを色々な場所や方法でPRすることが必要だと思います。 大島/企業の誘致は難しいと思うので、島原から通える範囲で企業誘致すれば、県外に出ていく人が少なくなるので人口減少が防げると思います。 内藤/若者は都会に出て色々な経験をした後、家族を支えられるようになってから島原に戻ってきた方が良いと思います。 稲田/人口減少の大きな原因として、若者の雇用状況があると思います。市外や県外に進学し、外に出て学んだことを生かせるところがあれば良いと思います。 本多/子育てや住みやすい環境を作り、色んな面で便利になるよう住民の意見を取り入れて改善していく必要があると思います。 佐藤/就職は市外になると思いますが、いずれは島原に帰ってきたいと思っています。若者だけでなく、年配の人も住みたくなるようなまちにしたら良いと思います。 増田/子どもを持つ家庭や妊婦に対するサービスを充実させ、安心して子育てができる環境づくりが必要だと思います。 山本/市内には高校が充実しており、子育てするには良い環境ですが、もっと子育てをサポートできる環境があれば人口も増えていくと思います。 元田/女性が安心して子育てができるまちになると良いと思います。そのためには子育て支援などの取り組みを増やしていくことや、子育てに関する意見交換の場を設けていくことも必要だと思います。 吉田/島原には土地があるので工業団地を建設し、若者の仕事の場を増やせば良いと思います。 園田/島原は自然豊かで、温かみのあるまちなので、将来は帰って来たいと思える場所ですが、雇用が少なく、帰って来ようと思っても帰れません。  もっと雇用を増やして若者が返って来やすい環境づくりが必要だと思います。 市長 私は、3つの柱を掲げています。1つ目は「とことん子育てにやさしい街づくり」、2つ目に「高齢者が輝く街づくり」、3つ目に「若者がチャレンジできる街づくり」です。子育て世代を応援して子育てにやさしいまちに。また、高齢者が安心して元気に過ごせるまちにしたいと思っています。皆さんの意見を参考に住みやすいまちづくりに取り組んでいきたいと思います。 ◎島原市はどうすればいい 下田/自然の豊かさやきれいな水などをもっと違った形で利用し、観光客を増やしたり、市全体で盛り上がることができるイベントや若者が楽しめる娯楽施設を造ったら良いと思います。 石見/観光地としてツアーなどを計画し、全国にPRしてもっと観光客を増やし、全国の方に島原のことを知ってもらえたら良いと思います。 松本/若者がU・Iターンを通して島原に来ることで活気がある地域になると思います。そのためには、行政だけが頑張るのではなく、民間企業や一次産業従事者など市民全員が調和を取り合えば、ボトムアップが図れると思います。 草野/大人と子どもが関わってイベントを企画したり、子ども達に色々な経験が出来る機会を設けることで、島原市が元気づくのではないかと思います。 大島/子育てがしやすい環境作りや安心して老後を迎えられるような制度などを充実させてほしいと思います。 内藤/観光客がたくさん来るリゾート地にしてほしいと思います。ランドマークを目立たせたりして、ハワイみたいに観光客がたくさん来てほしいと思います。休みになったら島原に行きたくなるような対策を取ってほしいと思います。 稲田/自然にとても恵まれているので、それを生かした野菜など、品質の良い物のブランド化に力を入れて行けば良いと思います。 本多/交通の利便性を図ると共に、お年寄りや若者が楽しめる娯楽施設を増やすことで活性化し、観光客も増え、島原をもっとPRできると思います。 佐藤/スポーツには大きな力があります。若者を成長させるスポ―ツに力を入れた方が良いと思います。 増田/都市化を目指すのではなく、島原にしかない独自のものを積極的にPRしていけば、地域の活性化につながると思います。 山本/田舎にしかないものがあるので観光以外にも、街コンなどの男女の交流の場を設けるなどして、島原をPRしたら良いと思います。 元田/活気あふれる島原にするために、観光名所を全国にPRし、たくさんの人に島原の良いところを知ってほしいと思います。 吉田/自然の豊かさや食べ物のおいしさをさらにPRし、全国で島原を知らない人がいないというくらい、推し進めていけたら良いと思います。 園田/ジオパークや食べ物の美味しさをPRしたらたくさんの観光客が来ると思います。人が増えても、島原の良さである自然の豊かさや人の温かさは変わらないでほしいと思います。 市長/都会にはない田舎の良さを取り入れることが大事です。人口減少社会で、全国的に空家が増えている中、空家対策が課題となっています。例えば、U・Iターン者へチャレンジの場を確保するという観点から、空家を提供することも空家活用策の一つだと思います。人口減少対策は、行政だけでは限界があります。地域の人と一緒になって働く「協働」が必要だと思います。皆さんには島原の観光大使という気持ちでインターネットやブログ、フェイスブックなどで全国に島原の良さをぜひ、紹介していただきたいと思います。 ◎将来に向けての抱負 下田/仕事をしっかりして、結婚し、家庭を築き、何らかの形で島原を盛り上げていきたいと思います。 石見/12月中旬から医療機関で働き始めました。今まで関わったすべての人への感謝の気持ちを忘れず、高齢者と触れ合って楽しく仕事ができるように頑張っていきたいと思います。 松本/大学卒業後、社会に出て、将来は島原に戻り、「農業はかっこいい」と言われるような産業にしていくと同時に、持続可能な島原をつくっていきたいと思います。 草野/春から社会人として島原に帰ってきます。学生とは違い、多くの困難や苦労もあると思いますが、精一杯頑張りたいと思います。また、ここまで育ててくれた母に恩返しが出来るよう頑張りたいと思います。 大島/人の役に立つような仕事ができるようになりたいと思います。島原に少しでも貢献できるように頑張ります。 内藤/1級建築士になって事務所を構えることが夢です。会社で女性が働きやすい職場をつくりたいと思います。社会人としてたくさんのことを学び、島原に帰ってきて、島原の活性化に少しでも役に立ちたいと思います。 稲田/将来、島原に帰って事業を起こそうと思っています。そのためにどういう方法が良いのかなどを考えならが、大学生活を過ごしていこうと思っています。 本多/夢だった職業に就くことができたので、今まで携わってきた方々に感謝し、恩返しをしていきたいと思います。 佐藤/残りの学生生活を有意義に過ごし、自分にあった将来を見つけていきたいと思います。また、レスリングで東京オリンピックへの出場を目指します。 増田/残りの学生生活を有意義に過ごし、自分の夢に向かって頑張ります。社会人になってからも日々成長できる人になりたいと思います。 山本/大学でしっかり学問を身に着けて、立派な獣医師になって、長崎に戻って来ようと思います。 元田/看護師になるために、残りの学生生活を有意義に過ごし、さまざまな知識や技術を身に付けたいと思います。いつか島原へ帰って来て、地域の方々を支えられたら良いと思います。 吉田/将来は、土木関係の仕事に就き、人々が安心して暮らせるまちづくりに関わっていきたいと思います。そのためにも色んな事に興味を持って、色んな人の話を聞いたりして、残りの学生生活を有意義に過ごしたいと思います。 園田/大学で将来の仕事に関わる実習、実験が増え、臨床検査技師という仕事の魅力にあらためて気づくことができました。今は、多くの知識を蓄えるためにも、しっかりと勉学に励み、積極的に学んで、将来自分が進みたい分野へ進んで行きたいと思います。 市長/本日は大変貴重な話を聞かせていただき、参考になりました。就職などで島原を離れたとしても、「心のふるさと島原」を忘れずにそれぞれの分野で活躍していただき、そしていつか島原に戻ってきたいという気持ちを抱いてほしいと思います。色々なことに前向きにチャレンジしてください。皆さんの大いなる可能性に期待しています。そして、これからのご活躍を心から祈念いたします。本日は誠にありがとうございました。 (写真)座談会の様子(2枚) (写真)新成人14人と古川市長の記念撮影