「新地橋」は内海である湊新地への入口に架けられており、石組の配色がモダンでとてもおもむきのある橋です。島原では数少ない石橋で、昭和24年には欄干の石張りなどが新しく改修され、現在でも地域の方々が利用しています。
このあたりは、寛政4年(1792年)の島原大変で眉山が崩壊したことによって生れた土地で、この時に多くの入り江や島(九十九島)が出来ました。
湊新地も九十九島の1つで明治3年(1870年)に向が島を取り込んで、およそ半年で陸続きに造りあげられたそうです。
その直後に「新地橋」が架けられました。橋の長さは9.8メートル、幅4.7メートル、高さ4.6メートル。近くの山や島の石を使い、亀甲積みになっています。
ここ新地は天然の良港があり、潮待ち風待ちの帆船が多い時には百隻にも及びました。こうした待ち船の船頭たちが陸に上がって遊んだのが新地遊郭のはじまりで、大変賑っていたそうです 。