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ふるさと再発見「島原城の搦手」

 

島原城の搦手(からめて)

 城の正面玄関である「大手」に対して裏口にあたる場所を「搦手」と呼びます。
 島原城の搦手は、城の北端にある「諫早門」が相当すると考えられます。諫早門よりも北門と呼ぶほうが一般的かもしれません。実際、周囲には、「北門先」、「北門脇」などの字名が残っています。
 松平氏入封前の絵図(図1)では、「北ノ門」と記され、入封後の絵図(図2)では「諫早門」と記されています。
 絵図によると、「諫早門」も大手門と同じように、外郭線の外側に飛び出した「外枡形」の縄張りで、門を東に向けています。また、諫早門周囲の石垣の高さは一間半(2・7メートル)と記されています。大手門と比べると低い石垣ですが、当時の島原城の北側は田が広がり、視界が広く取れ、敵が隠れる遮蔽物(しゃへいぶつ)が少ないため、充分な防御ができたのかもしれません。
 現在、諫早門の痕跡は、町割り(町の区画)にわずかに残るだけですが、島原城本丸の「丑寅櫓(民具資料館)」に諫早門の門扉が展示されています。
 島原城を守りつづけた「諫早門」を見に訪れてはいかがでしょうか。
(『広報しまばら』平成27年10月号「ふるさと再発見」)
 
008+201510島原城の搦手(平成27年10月号)3008+201510島原城の搦手(平成27年10月号)2008+201510島原城の搦手(平成27年10月号)1
(図1)「日本古城絵図嶋原之城図」部分(国立国会図書館所蔵)の写真(図2)「島原城内外古図」部分(肥前島原松平文庫所蔵)の写真島原城丑寅櫓(民具資料館)に展示中の「諫早門」門扉の写真


 
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