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ふるさと再発見「二つの藩士屋敷図」

 

二つの藩士屋敷図

 島原には、現在2系統の『藩士屋敷図』が伝来しています。これによって、藩士たちの屋敷が当時どこにあったのかを知ることができます。
 一つは本光寺蔵(後年の写本が松平文庫にも伝わる)で享保期以前の城内の様子を描いたもの。もう一つは幕末ごろの調査を元に描かれたもの(松平文庫蔵)で、城内と鉄砲町の様子がわかります。
 1669年(寛文9)、松平忠房(まつだいら ただふさ)公が最初に島原入りして間もなく、諸士にくじを取らせて邸宅を分け与えたことが『深溝世紀』に記されています。
 今の感覚と違い、屋敷地は個人が所有するものでなく、原則、藩士一個人に対して拝領されたもので、拝借しているという感覚だったと思われます。そのため、藩士の住まいは想像以上に流動的なものでした。間に戸田氏が治めた時期があったとはいえ、二つの藩士屋敷図を見比べてみても、ほとんどの藩士の住まいが前後で異なっています。
 また、本光寺蔵の図を見ると、「仕立師(したてし)」といった職人の住まいや、「鉄炮矢場(てっぽうやば)」、「薪長屋(たきぎながや)」、「牢屋(ろうや)」といった邸宅と異なるところ、「明屋敷(あきやしき)」といった居住者のいない屋敷地など、『藩士屋敷図』の名前からは想像できない発見もあります。
 今は見ることのできない、地域のさまざまな姿を、これらの屋敷図は教えてくれます。
(松平文庫学芸員 吉田 信也(よしだ しんや))
(『広報しまばら』平成27年3月号「ふるさと再発見」)

015+201503二つの藩士屋敷図(平成27年3月号)1

015+201503二つの藩士屋敷図(平成27年3月号)2

本光寺所蔵の「藩士屋敷図」

松平文庫所蔵の「藩士屋敷図」

 
 

 
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