COPDは、たばこや大気汚染などの有害な空気を長期間吸い込むことで、呼吸がしにくくなる病気です。主な症状は、慢性的なせき、たん、息切れです。ゆっくりと進行するため「歳のせい」と見過ごされがちですが、重症になると少し体を動かすだけでも息切れするようになり、酸素療法が必要になります。たばこを吸い続けると症状が悪化しますので、できるだけ早く禁煙しましょう。
たばこを吸わない人でも、たばこを吸う人(喫煙者)のそばにいるとその煙を吸ってしまいます。これを受動喫煙といいます。たばこの煙には、喫煙者が吸い込む煙「主流煙」とたばこの先から出る煙「副流煙」があり、タールや一酸化炭素などの有害物質は、主流煙より副流煙の方が多く含まれています。そのため、学校や病院、公共施設、飲食店などでは、受動喫煙防止の取り組みが広がっています。たばこを吸うときは喫煙マナーを守り、特に妊婦や子どもの近くでは吸わないようにしましょう。
禁煙は自力でも可能ですが、医療機関での禁煙治療を利用することによって、ニコチン切れの禁断症状を抑えることが出来るため、比較的楽に禁煙に取り組むことが出来ます。禁煙の成功率も自力に比べ、3~4倍高いと言われています。ニコチン依存度がより高い人や禁煙に自信がない人は、禁煙外来を上手に利用しましょう。