島原のお盆と精霊流し
3年ぶりに精霊流しが復活しました。広馬場交差点で生まれ育った私は、精霊流しの伝統と共に育ったと思っています。コロナ禍で2 年寂しい思いをしましたが、「ナマイドー」の掛け声で、麦わらと青竹で作られた精霊船の、島原独自の切子灯ろうの灯が揺れる様子を見ると、ご先祖様や故人へ「おかえりなさい」の思いと、島原のお盆はやっぱり精霊流しがなければという気持ちを感じます。
もうずいぶん前の話ですが、島原の子守唄の作者、宮﨑康平先生が、「島原の精霊流しは宗教行事でも観光行事でもなか、民俗行事だ」と話されたことを覚えています。今年は先生の奥様も船に乗られましたね。
時代とともに船の数は減少していますが、コロナに負けずに精霊流しが実施できて嬉しく思います。これからも精霊流しが続いていくことを願っています。
島原市長 古川 隆三郎