令和6年度に実施した特定健診の検査結果の有所見者を長崎県と比較すると、中性脂肪や尿蛋白、eGFRで高くなっています。
問診項目においては、20歳からの体重10kg増加、運動習慣がない割合が長崎県より高くなっています。また、咀嚼良好者についても長崎県より割合が低くなっています。
受診率向上の取組
特定健診は、生活習慣病の発症予防につながるため、医療費の適正化効果の観点から、国では目標値を設定してます。
島原市においても国の目標に準拠し、第3期データヘルス計画において、令和11年度の目標値を「60%」に設定し、受診率を向上を目指し、取組を実施しています。

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| 令和6年度対象者の分析をすると、過去3年間で一度でも特定健診を受診した割合は、45.4%でした。未受診者のうち、48%は、通院中未受診者で、治療をしているが健診を受けていないことがわかりました。 |
医療の状況
令和6年度における島原市国民健康保険加入者の医療費は、減少傾向です。疾病別の医療費では、外来医療費で慢性腎臓病(透析あり)の医療費が最も高く、入院では統合失調症でした。
1人あたり医療費は、外来医療費は増加傾向ですが、入院医療費は、令和4年(2022年)の減少から一転増加しています。入院医療費の伸びよりも外来医療費の伸びが顕著です。入院医療費の伸びが抑えられており、特定健診の受診により早期に治療を開始することにより重症化が予防できていると考えられます。
保健事業の展開と評価
島原市では、データヘルス計画に基づき、保健事業を展開しています。個別事業の取組、実績についてお知らせします。
特定保健指導
特定保健指導については、令和6年度の法定報告における保健指導実施率は、79.9%でした。
法定報告におけるアウトカム評価では、体重マイナス2kg及び腹囲マイナス2cmを達成した者の割合が、42.9%と高い状況です。また、食習慣の改善ができた者の割合は、61.2%と多くの人が生活改善につながっている状況です。一方で、運動習慣の改善の割合が低く、運動習慣の定着が課題となっています。
CKD重症化予防
島原市の特定健診受診者におけるCKD 重症度分類におけるハイリスク者(赤)は、約3%です。外来医療費に占める慢性腎臓病(透析あり)の割合も高いことから、透析の移行を遅らせることが医療費適正化にも繋がります。また、透析は、医療費だけでなく、患者本人の負担も大きい疾病だるため、予防の啓発が必要です。
島原市では、特定健診において、尿蛋白の検査や血清クレアチン検査を全員に実施しています。また、腎機能の経過をグラフ化した「腎グラフ」を活用した保健指導実施しています。
糖尿病性腎症重症化予防事業
島原市では、平成28年度より、事業を開始し、医療と連携した保健指導を実施しています。
糖尿病性腎症重症化予防事業プログラムに基づき、受診勧奨と保健指導を実施しています。
取組実績としては、令和6年度健診受診者のうち、令和7年度の健診結果の改善状況を保健指導の介入の有無で比較しました。HbA1c及びeGFRの改善状況は、両者で有意差はありませんでしたが、ヒートマップについては、介入あり群のほうが優位に改善しており、介入により、尿蛋白の改善が図られたと考えられます。
医療費適正化の取組
医療費適正化を図るために、「ジェネリック医薬品※の普及」、「適正処方・適正受診」を目的に健指導を実施しています。
島原市におけるジェネリック医薬品の普及率は年々、上昇傾向です。令和6年度においては、89%を達成しました。
ポリファーマシー※については、医療費だけでなく、患者さんの健康への影響もあると言われています。
個別事業の評価
令和6年度の個別事業について、別添の遠い評価を実施しました。令和7年度も事業を継続することにより、特定健診の受診率向上をはじめ、保健指導の充実を図り、健康寿命の延伸と医療費適正化を目指します。