夏本番! 涼を求めてそうめん流し
私が小学生の頃、白山地区の船津地区は、子どもの数が多く、迷路のような通路は、私たちの格好の遊び場で、ビー玉やコマ回し、釘ぬっこん(5寸釘を地面に刺して遊ぶもの)、ペチャなど、何をやっても楽しい遊び場でした。
そして、その通路の先に湧水がこんこんと湧き出る広場があります。浜の川湧水と共同洗い場、そしてその中心の古い家が「銀水」です。
私が子どもの頃は、お好み焼きが旨かった思い出があります。店内には、湧水の池があり、中心には小さな噴水。そして、その水しぶきの上で、何とピンポン玉がくるくる回っているのです。
カウンターは、水槽になっていて、白い割烹着姿のおばちゃんが、福与かな手で白い玉をすくって、ガラスの器に入れ、蜜を注ぐ甘い食べ物。それが「かんざらし」です。
上がり座敷では、よくおばちゃんが白玉を丸めています。夏になると「ところてん」。「出し汁にするね?酢醤油にするね?」。私は決まって「酢醤油で!」。そんなおばちゃんの口癖は、「杉村春子さんから年賀状の来るとよ」。何度も何度も聞かされました。おばちゃんの自慢話の一つでした。その田中ハツヨシさんが亡くなって、18年閉鎖された「銀水」がこの夏、復活します。
滋賀県から来た地域おこし協力隊の杉山大介さん佳恵さんご夫妻が、銀水の「のれん」を守ってくれることとなりました。想い出が詰まった再オープンを心から嬉しく思います。
是非、島原湧水のシンボル「銀水」をこれからもずっーとよろしくお願いいたします。
島原市長 古川 隆三郎