浜の川湧水 Tweet 最終更新日:2015年10月29日 島原の湧水の中で現在も人々の生活に密着しているのが浜の川湧水である。島原大変後、浜辺に水が湧き出した。そこは「浜ン川」と呼ばれ、漁業集落ができ、貴重な水を皆で大切に使うために約束事ができた。「飲料」「食物洗い」「食器洗い」「洗濯」などと洗い場を四つの区画に分け、水を順々に使う仕組みを作った。また水場は「コ」の字型に囲まれ、水が時計回りに流れる仕組みになっている。水を効率よく大切に使う知恵がここに生きている。水道整備が発達した現在では生活用水として使用されている洗い場は数少ないが、浜の川湧水はその地域の町内会の人々によって管理され、十分に使用可能な状態に美しく保たれている。ここ浜の川周辺は、家々が隙間なく軒を連ね、人々の生活の息遣いが肌で感じられる。近所の人々が水を汲んだり野菜や食器を洗う姿、水遊びをする子どもたちの姿が度々見られる。その光景は今も昔も変わらず、浜の川湧水がいかに地域の生活に密着しているかを物語っている。浜の川湧水 水源浜の川湧水の水源は、この井戸です。普段は、湧水を守るため囲いをしているため井戸を目にすることはできませんが、年に一度、地域の方たちによる湧水保全活動の際のみ井戸がお目見えします。この井戸は3mほどの深さがあり、1日370トン(1分間256リットル)もの湧水量を誇ります。