命名「平成新山」
平成3年5月20日初めての溶岩ドームが出現して以来、実に13の溶岩ドームが誕生しました。ドームは成長とともに幾度かの崩落を繰り返し、その崩落の際に引き起こされたのが火砕流で、尊い人命がたくさん奪われました。しかし現在、噴火活動はようやく収まり溶岩ドームも雄大な景観を持つ雲仙岳の一部となりました。
島原市は小浜町(現雲仙市)とともに、最初の溶岩ドームが出現して5年目を迎えた平成8年の5月20日に、このドーム部分を「平成新山」と名付け、長く続いた災害と新たな復興の記念としました。
変わる標高
平成新山の標高は、平成7年6月の1488メートルをピークに、現在はやや縮小して1482.7メートル(国土地理院火山基本図より)です。それでも普賢岳の1359メートルを抜いて雲仙岳の最高峰です。
平成新山は、火口から吹き出した溶岩が冷えて固まったもので、その容積は約1億立方メートル、実に東京ドーム84杯分の熱い岩の固まりが出現したことになります。噴火活動は終息しましたが、平成新山の内部はいまだに高温を保っています。