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国指定史跡「島原城跡」とは

教育委員会 文化財課 島原城班

国指定史跡「島原城跡」とは


島原城跡は江戸時代に幕府が新規築城を制限した中で建造された全国でも数少ない城郭の遺跡であり、実戦経験を有し、防衛力の高い堅牢な構造をもつ城跡です。

 

島原城の概要


 島原城は松倉重政によって元和4年(1618)年から7年の歳月をかけて築城された近世城郭です。

 南北約1.2km、東西約350mの長方形状の外郭線内に南から本丸・二ノ丸・三ノ丸御殿を直線上に配し、その周囲を「侍屋敷」(あるいは「外曲輪」)と絵図に表記された上・中級家臣団の屋敷群を囲む並郭式の平面プランを有しています。城を取り囲む外塁線石垣上には31棟の櫓が規則的かつ凹凸をもって配置されていました。当時の島原藩の石高は4万3000石であったことから、石高以上の規模を持つ城郭といえます。

 幕府が島原城の築城を許可した背景には、島原の地が有力外様大名が統治する藩領と有明海を介して接する位置にあり、この地を幕府が重要視した結果であると考えられ、江戸時代初期の島原半島及び周辺地域の政情を伝える城跡として重要な遺跡です。

 

史跡島原城跡の指定範囲について

 史跡島原城跡の指定範囲は下の画像の赤枠部分になります。
島原城跡 史跡指定範囲図
            国指定史跡「島原城跡」史跡指定範囲
※道路敷のうち一部のみを指定するものについては、地域に関する実測図を教育委員会文化財課(有明庁舎2階)に備え置いており縦覧が可能です。
 ご覧になりたい方は窓口でお声がけください。
            

 

島原城跡の主な見どころ

①「屏風折れ」の石垣群
 城内最南にある本丸は、東西約190m、南北約220mの規模で、南西部が西側に突出しています。中でも南東隅から東面にかけての塁線は、6ヶ所の出隅部が連続する「屏風折れ」の石垣群となっており、城郭南東部にある大手口から堀際を二ノ丸に向かう敵方全体を俯瞰し、一斉射撃が可能な構造となっています。
 また、この「屏風折れ」の形状は、隅角部が増えることで本丸の土圧や浸透水の滞留に対する石垣塁面の耐久性を向上させる工夫とも考えられます。
 島原城跡の石垣が1番美しいスポットですが、城郭としては最もデンジャラスなスポットとも言えます。
「屏風折れ」を呈する本丸南東隅外周石垣
「屏風折れ」を呈する本丸南東隅外周石垣

②豊臣系城郭と近世城郭のハイブリッドな石垣
 島原城跡の二ノ丸から本丸への正面入口にあたる正面枡形虎口の石垣には、最大径3mの鏡石が5個組み込まれているなど豊臣系城郭の典型的な様式がうかがえます。一方で、本丸南西隅には高さ約17mの高石垣が築かれており、隅角部には算木積みの形式が色濃く見られます。このように島原城跡に石垣は、豊臣系城郭の様式を継承しつつ、近世城郭への過渡的要素を併せ持っています。
 島原城跡の「石垣」と一口に言っても、使われている技法や構築時代などの違いがあり、その姿は様々です。こうした個性豊かな石垣を楽しむことも島原城跡を散策する醍醐味!ぜひ、多様な魅力にあふれる石垣をご堪能ください。                                      
本丸枡形にみられる鏡石群本丸南西隅高石垣
本丸枡形にみられる鏡石群本丸南西隅高石垣

③「水の都」島原ならではの水利遺構
 島原城跡外塁線内の「侍屋敷」・「外曲輪」に位置する現在の住宅地は、旧武家地の屋敷割を継承している例も多く、特に藩主別邸「常盤御茶屋」から旧佐野家屋敷跡(現小早川家住宅)にかけての一帯には良好に残存しています。こうした屋敷跡には石組水路や池泉庭園が残存している箇所も多く、城内に張り巡らされた水利用の実態を現在に伝えています。
 また、島原城跡の西側桜門跡周辺には三ノ丸御殿の水源である「御用御清水」も残されています。この2箇所以外にも島原城跡には湧水が豊富な「水の都 島原」らしい水利の工夫が随所に施されています。
 島原城跡を巡って汗をかいた時、水のせせらぎに涼を求めてはいかがでしょうか。
小早川邸の池泉庭園近景「御用御清水」内観
小早川邸の池泉庭園近景「御用御清水」内観(常時公開しています)
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教育委員会 文化財課 島原城班
(ID:20311)
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